2008年01月14日

●『戦ふ兵隊』

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シネセゾン渋谷で亀井文夫監督『戦ふ兵隊』を観た。日中戦争中の1939年、武漢攻略作戦に従軍して撮影された伝説のドキュメンタリー映画で、今回は雑誌「Esquire」のイベント「進化する、映画×リアリティ。」の中で特別上映されたもの。1970年代まではフィルムが見つからず「失われた映画」となっていたと耳にし、そんな貴重なものを見逃すわけにはいかんと、休日の午前中から足を運んだ(と思ったら、DVD出てるのか)。


この映画、陸軍の後援で撮影されたにも関わらず上映禁止処分をくらったそうである。そりゃそうだろう、と思う。だって、いきなり冒頭で映るのが、家を焼かれて難民となった中国の人々なんだもの。その後も、疲れ果てた兵隊たちの姿に、貧弱な兵器、乏しい食料と水、果てしなく続く行軍、戦死者の墓標と家族からの手紙、荒廃しきった武漢の街。もしこれをそのまま上映させたとしたら、そりゃ当時の公安当局は怠慢を問われたに違いない。

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2007年10月15日

●『ホステル』発『奇跡』行き

9月頭からの一月余り、ラグビーはW杯があるわ、サッカーは代表も女子代表もJもACLもあるわ、自転車はブエルタと世界選手権があるわ、プロ野球も大詰めだわ……とスポーツ関係がとにかく盛りだくさんだったのだが、その合間をぬって映画も何本か観た。変な言い方だけど、たまにはスポーツ以外で「息抜き」しないと頭が過熱するのである。とりあえず、『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』以外についての感想なぞ。


51Gp6d78PqL._AA240_.jpgまずはDVDで『ホステル』。タランティーノ&ロドリゲスの『グラインドハウス』でフェイク予告編をやっていたイーライ・ロス監督のホラーである。東欧で遊び回る米国人ヒッチハイカーの兄ちゃんたちが、美女を餌とする秘密組織(金持ちに殺人を娯楽として提供)の罠にかかって拷問の末殺されていく、というおっとろしいお話。

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2007年09月05日

●『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』

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昨晩は、新宿ミラノ座で『エヴァンゲリヲン新劇場版:序』を観る。説明不要、かつて大ブームを巻き起こしたあの『エヴァ』のリメイク(ということなんだろうな)である。最初は「空いた頃にのんびり行くか!」なんて思っていたのだが、「公開初日には大行列ができたそうだ」「何だかすごい出来らしい」という噂話を聞くにつけ、いてもたってもいられずに劇場に駆けつけてしまった。


壮大にぶち上げた物語をまとめきれず、メタなオチに走ったTV版。広げた風呂敷をやはりまとめきれず、結局物語も登場人物も(笑)崩壊してしまった映画版。それらのコワレっぷっりはそれはそれで良かったのだが、観る側にとってスッキリしない部分があったのも事実。だから、この「三度目の正直」は歓迎したいのだけれど、だからといってクオリティが保証されるわけでもない。観る前は期待半分、怖さ半分といったところだった。

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2007年08月28日

●『グラインドハウス』観たぞ~


月曜の午後は、六本木ヒルズのTOHOシネマズで『グラインドハウス』USAバージョン。ご存知クエンティン・タランティーノ&ロバート・ロドリゲスの新作(豪華オマケ付き)だが、ちゃんと本来の2本立てで観られるのは8月いっぱいだけ。これは見逃してはならんと、遅い夏休みをとって駆けつけてみた。平日の昼間ながら、いかにもオタッキーな人々で劇場は半分以上の入り。みんな、学校や仕事はどうしたんだ(って、俺もか)!


まず最初に流れるのは、ロドリゲス監督のフェイク予告編『マチェーテ』。組織に裏切られて瀕死の重傷を負った殺し屋がマチェーテ片手に復讐の殺人鬼と化す、というお話(多分)。全編に漂うハッタリ感が非常に楽しい一作。神父(元殺し屋)がライフル2丁で悪い奴らを殺しまくるわ、超グラマーなお姉さんたちがいちゃつくわ、クライマックスは大爆発をバックにガトリング・ガン撃ちまくり!だわで……つーか、そもそもダニー・トレホが主役って(笑)。

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2007年08月24日

●『ショーン・オブ・ザ・デッド』

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DVDで『ショーン・オブ・ザ・デッド』観る。イギリスの新鋭監督エドガー・ライトと主演・脚本サイモン・ペグのコンビによる、ジョージ・A・ロメロ作品へオマージュを捧げたゾンビホラー・コメディー映画。人工衛星の爆発(?)により、ある日突然ロンドン市内にゾンビが蔓延。主人公の「ダメ男」ショーンは親友と母親、振られたばかりの元彼女らを連れて馴染みのパブにたてこもり、事態をやり過ごそうとするが……。


実によくできた映画だ。感心させられた。

上には「ゾンビホラー・コメディー」なんて書いたけど、要するに「ゾンビ映画」という現代ホラーの王道たるフォーマットを使いながら、あくまでコメディー調の映画に仕上げてあるということ。これは、言うまでもなくかなりの無茶である。普通ならば「ゾンビ」という存在から怖さを取り上げて(グロくないメイクにするとか人が死なないようにするとか)記号化し、おちょくって笑わそうとするところだろう。

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2007年07月11日

●平日昼、歌舞伎町でFBB


今日の昼間は歌舞伎町のLoft+1へ。タランティーノ&ロドリゲスの新作『グラインドハウス』の日本公開へ向けた、ウェイン町山&ガース柳下の映画漫才コンビ「ファビュラス・バーカー・ボーイズ」対談生収録である。


さすがに平日の昼間だけに「そう混んではいないだろう」とたかをくくっていたのだが、開場10分後に入場した時には既にステージ前の座席がほとんど埋まっており、驚愕。その後も会場にはオタクっぽい方々が次々押しかけ、気がつけば大勢の立ち見が出ていた。うーむ。同好の士が多いのは心強いというべきか、「おいおい」というべきか……もちろん僕もその一人なんだが(笑)。何とか隅っこに席を確保し、ミックスナッツでビールをチビチビと。

まず『グラインドハウス』の予告篇が上映され、続いてFBBの2人と「映画秘宝」田野辺編集長のトーク。いや、面白そうだね『グラインドハウス』!わざとらしい画面の汚し(70年代フィルム風)と大仰なナレーション、爆発、マシンガンとナイフ、ゾンビ、カーアクション、そしてホットパンツ姿の美女!!ほんとタランティーノって、いくつになっても自分の好きなものだけ並べて映画作ってんのな(笑)。フェイク予告篇『マチェーテ』にも大笑い。

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2007年05月08日

●『トゥモロー・ワールド』

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GW中に観た映画。DVDで、アルフォンソ・キュアロン監督『トゥモロー・ワールド』。原因不明の異変により人類の生殖能力が失われ、秩序の崩壊が進む2027年の世界。封鎖されたロンドンで官僚として暮らす元反体制闘士のセオ(クライヴ・オーウェン)は、ある日、昔の恋人ジュリアン(ジュリアン・ムーア)から不法移民の少女の逃亡を助けるよう依頼される。しぶしぶ手助けするセオだが、実はその少女には重大な秘密があった……。


結論から言うと、この映画、大傑作である。

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2007年03月30日

●『太平洋奇跡の作戦 キスカ』

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これもレンタルビデオ屋の「おもひで映画館」で借りてきた作品。丸山誠治監督『太平洋奇跡の作戦 キスカ』。太平洋戦争で日本が敗勢へ追い込まれつつあった昭和18年7月。アリューシャン列島キスカ島における、日本軍撤収作戦の顛末を描く。隣のアッツ島は玉砕、キスカも圧倒的戦力の米太平洋艦隊に包囲された状況で、日本海軍第5艦隊は果たして守備隊5200名の命を救いうるのか……。

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2007年03月27日

●『ガス人間第1号』

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先日のエントリーでは『美女と液体人間』をとり上げたのだが、そうなるとこちらもとり上げない訳にはいくまい。本多猪四郎監督『ガス人間第1号』。東宝の「変身人間シリーズ三部作」最終作である。個人的には、別格番外の『ゴジラ』を除けば、この作品こそが東宝特撮映画史上の最高傑作だと思っている。

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2007年03月14日

●『美女と液体人間』

先頃、家の近所のレンタルビデオ屋に「おもひで映画館」なるコーナーができ、古い時代の邦画が「B級作品」も含めて色々と置かれるようになった。しかもDVDで。邦画の旧作というと、これまでは黒澤明作品とかいわゆる「名画」とか角川おバカ大作とかがラインナップの中心だったので、これは僕にとってはありがたい。さっそく何本か借りてみた。


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まず第一弾は、本多猪四郎監督『美女と液体人間』。東宝特撮「変身人間シリーズ三部作」の記念すべき第1作である。


昭和30年代の東京。ある雨の日、1人の麻薬密売人が衣服と荷物の全てを路上に残したまま忽然と姿を消した。富永(平田昭彦)ら警視庁の刑事たちは懸命に手がかりを捜し求めるが、その目の前で第2の人間消失事件が発生。富永の旧知の物理学者・政田(佐原健二)は「原爆実験の影響で液体化した人間の仕業」との仮説を主張するが……。

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2007年02月20日

●『LOFT』

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DVDで、黒沢清監督『LOFT』を観た。黒沢監督3年ぶり(ホラーとしては『回路』以来か)の新作。昨年の秋から冬にかけてテアトル新宿で上映していたのだが、ちょうど仕事が忙しい時期だったのと、知り合いからどうも良い評判を聞かなかったのでつい見逃してしまっていたのだ。早くもDVDレンタルが始まったと聞いたので、リハビリ代わりにTSUTAYAで借りてみた。


前半部分は、黒沢監督持ち前のテクニックと怪奇趣味が炸裂し、まったくもって申し分ない出来。暗い色調の画面に漂う不吉感、思わせぶりな数々の伏線、そして物語の鍵を握る幽霊(安達祐実)の人知を越えた不気味さ。廃墟、半透明のビニール、黒い服、無機質なオフィス、止まらない歯車といった黒沢的モチーフも盛りだくさん。観ていて緊張が全く途切れず、大傑作の予感さえした1時間であった。

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2006年12月21日

●『硫黄島からの手紙』


先日、クリント・イーストウッド監督『硫黄島からの手紙』を観てきた。「硫黄島2部作」の第2作で、アメリカの「作られた英雄」をクローズアップした前作に対し、今度は日本側からの視点で作られた作品。「硫黄島の戦い」という歴史に残るべき悲劇と、その中で死んでいった日本軍人たちの人間性や狂気を余すところなく描ききった傑作である。


正直、観る前は「アメリカ人の手による日本人像」にやや懐疑的な部分もあった。だが、実際観た後には「本当に外国人が作ったのか……」と唸りたくなるほどよくできた映画だった。確かに一部の台詞回しなどにおかしい部分がないではない。でも、それはおそらく「今の日本人の手による」ものよりははるかにマシなものであろうし、特撮や演出から小道具に至るまでに漲る迫真感は、違和感をはるかに凌駕していると思う。

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2006年09月21日

●『潜水艦イ-57降伏せず』

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DVDで、松林宗恵監督『潜水艦イ-57降伏せず』観る。沖縄陥落で絶望的に戦局が悪化した太平洋戦争末期。和平工作のために某国の外交官父娘をカナリー諸島へ送り届ける秘密任務を帯びた、帝国海軍潜水艦「イ-57」の苦闘の日々を描く。


戦争末期の秘密任務を帯びた潜水艦と、そこに乗り込むことになった外国人2人(うち1人は若い女性)という設定からして、この映画が『ローレライ』に与えた影響は明白だ(あっちの潜水艦は「伊507」)。ただし、映画としての完成度はこちらの方が明らかに上であり、特に「戦争映画」としてのリアリティは比べものにならない。製作は1959年代で、出演者・スタッフは全て戦争体験者……。

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2006年09月15日

●『時をかける少女』

先日、シネセゾン渋谷で細田守監督『時をかける少女』を観た。ご存じ筒井康隆師匠の傑作ジュヴナイル(って言い方は最近しないのかな?)を大幅にデフォルメの上、初めて劇場アニメーション化した作品。

この作品、ネット上で多くの人に絶賛されているのは周知の通り。のみならず、知り合いの34歳のおっさん39歳のおっさん、はては30代初めのおねえさんまでが涙腺決壊状態と聞けば、これは観ないわけにはいかない、と思ったのである。 


で、いきなり結論を書くと……やっぱりうるうるっと来てしまいますたよ、32歳のおっさんも。

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2006年09月05日

●『グラン・ブルー』

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DVDで、リュック・ベッソン監督『グラン・ブルー』。美しい海を舞台として、スキューバの道具を一切使わないフリーダイビングに人生を賭ける繊細な青年と、彼に惹かれる都会育ちの女性、そして青年の生涯のライバルが繰り広げる恋と友情を描く実話ドラマ(Amazonの紹介文より)。ご存じベッソンの出世作だが、見終わって「微妙だ……」というのが正直な感想であった。

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2006年08月17日

●『最後の戦い』

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DVDで、リュック・ベッソン監督『最後の戦い』を観る。ベッソンの長編デビュー作は、いわゆる「核戦争後の世界」もの。文明が崩壊した後の過酷な環境の中、食料や女を巡って男たちがひたすら殺し合い続ける様を描く。

この映画のいいところは、徹底的に「余計な部分」を排しているところだと思う。画面はモノトーンで複雑なアングルや特撮は少なく、筋立てもシンプルに組み立てられたもの。ナレーションやテロップは皆無で、説明的な場面もほとんどなし。さらには「人類は声を失った」という設定らしく、台詞さえも一切ない。荒漠とした廃墟や砂漠で物語は静かに進んでいく。

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2006年06月09日

●『殺人の追憶』

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明日からはどうせサッカー三昧になるのだからと、久しぶりにHDレコーダーに溜め込んである映画を消化。ポン・ジュノ監督『殺人の追憶』。1980年代半ば、韓国のとある農村で起こった連続強姦殺人事件。地元の刑事パクとソウルから派遣された刑事ソは、互いに反目しながら捜査に乗り出すのだが…。

いや、正直、韓国映画ということで多少ナメていたことは否めないのだが、観てみると非常に出来のいい作品だった。凄惨な殺人現場とコミカルな捜査の失敗がテンポ良く交互する軽快な序盤。手がかりと共に事件の異常さが露わになって緊迫感が高まる中盤。そしてサスペンスと悲劇から重い結末に至る終盤。色々なテイストが複合的に積み重なって、2時間20分全く飽きなかった。

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2006年04月20日

●『勝手にしやがれ』


先日、NHK-BSでジャン=リュック・ゴダール監督『勝手にしやがれ』が放送されたので、HDレコーダーに録画して見直してみた。通しで観るのはこれで2回目だったかな?

前回観たときは「意外と普通の映画だなあ」と思った気がするんだけど、俺、一体どこを見てたんだろ。全然普通じゃないじゃん(笑)。スピーディーに意表を突く、場面転換とカット割り。意味があるようでなさそうでやっぱりありそうな台詞回し。主人公の死に方に代表される、素っ気なくも印象的な演出。どこをどう切ってもゴダールじゃないか、これ。

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2006年03月15日

●『スーパーサイズ・ミー』

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WOWOWで、モーガン・スパーロック監督『スーパーサイズ・ミー』。肥満の少女たちがマクドナルドを訴えた裁判をきっかけに、ファーストフードの有害性を証明しようと立ち上がった(?)スパーロック監督。全米各地で「食と肥満」の問題を追いかけながら、自らの体を実験台として「1日3食30日間マクドナルド」に挑戦する。お気楽なノリで始まった実験だったが、スパーロックの体は次第に変調をきたしてしまい……。

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2006年03月02日

●『ヒトラー ~最後の12日間~』

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DVDで、オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督『ヒトラー ~最後の12日間~』。ベルリン中心部を舞台に、アドルフ・ヒトラーの秘書を主人公として描くナチス・ドイツ(あるいはヒトラーとその側近たち)最期の日々。

映画の公式サイトには「世界震撼。全てを目撃した秘書が今明かす、衝撃の真実。」なんて書いてあったけれども、たまたま僕が昔から第2次大戦ものの本をよく読んでいたせいか、エピソード的に意外なものはほとんどなかった。末期のベルリンの悲惨さやヒトラーが錯乱していく様子、側近たちの裏切りやヒトラー及びゲッペルスの自殺に至るまで、「ああ、そうだったよね」という感じ。

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2006年02月21日

●『妖怪大戦争』

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DVDで、三池崇史監督『妖怪大戦争』。世界に平和をもたらす“麒麟送子”に偶然選ばれてしまった少年タダシ(神木隆之介)が日本に住む妖怪たちと力を合わせ、人類滅亡を目指す魔人・加藤保憲(豊川悦司)に挑む冒険ファンタジー。
 
いかにもお子様も対象にしたような筋立ての「一般映画」だけに、皆無ではないだろうけど三池色はちと薄目なのかな、と思いながら観たのだが……蓋を開けてみるとモロ三池だった。ガチャガチャとやりすぎのCG、ミもフタもない残酷描写(特にすねこすりの虐殺シーン)、時折飛び出す脱力ギャグ(飛行機のシーンには笑った)、エロ(川姫の太もも!栗山千明のお尻!)、そして少年という存在への甘いノスタルジー。最後の大爆発は『DEAD OR ALIVE』かと思ったよ(笑)。

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2006年02月10日

●『極私的エロス・恋歌1974』

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ビデオで、『極私的エロス・恋歌1974』観る。『ゆきゆきて、神軍』の前作にあたる、原一男監督の劇場用映画第2作。原監督が、自らの下を去った元同棲相手(武田美由紀さん。原監督との間に一子あり)を「彼女とのつながりを保つために」はるか沖縄まで追いかけた、まさに「極私的」ドキュメンタリー。

原監督の言うところの「アクションドキュメンタリー」の定義について詳しく知っているわけではないが、カメラの存在、あるいはカメラの「侵入」によって「あえて状況を起こす」という手法において、本作が『ゆきゆきて~』以上に先鋭的なのは間違いない。『ゆきゆきて~』も確かに強烈だけれど、あくまで主役は奥崎謙三という超強烈なパーソナリティであり、カメラはそれを煽り立てる副次的存在であった。

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2006年02月02日

●『ゆきゆきて、神軍』

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ビデオで、原一男監督『ゆきゆきて、神軍』観る。戦争責任を過激に追求する「神軍平等兵」奥崎謙三(神戸でバッテリー業を営むアナーキスト)が、終戦後に2人の兵士を敵前逃亡の罪で処刑した元上官らを訪問し、真相を究明する。……と書くといかにも真面目なドキュメンタリーのようだが、実際には「社会派」などという枠をはるかに超越し、観る者にガツン!と強烈なインパクトをもたらす怪作であった。

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2006年01月26日

●『ランド・オブ・ザ・デッド』

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DVDで、ジョージ・A・ロメロ監督『ランド・オブ・ザ・デッド』観る。ご存じロメロ御大の『ゾンビ』シリーズ第4弾。今回は、ゾンビが大発生した世界においてなお生き残る、周りと隔絶した要塞都市が舞台。都市内における人間たちの生活と対立、そして進化を始めたゾンビ軍団による大襲撃の顛末が描かれる。
 
この物語に込められている政治的メタファーは至極わかりやすいものだ。富裕層の中心として大都市を支配する独裁者(デニス・ホッパー)はブッシュ政権、兵士となってゾンビ地域で物資調達に命をかける人々は米地方都市の貧困層、そして「戦闘ではなく、ただの殺戮」たるゾンビ狩りの様子はイラク等における米軍の軍事行動。まんま現代アメリカの一部を映し出したものだ。これについては、まあ、「そうだよな」としか言いようがない。

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2005年12月31日

●『A2』

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「地下鉄サリン事件」10周年となる2005年、最後のレビューはこれしかない。DVDで森達也監督『A2』。初見。孤高の映像作家・森達也が再びオウム真理教を追った、その名の通り『A』の続編となるドキュメンタリー。時は1999年。「荒木浩とその周辺」に的を絞った前作とは異なり、「我々の社会とオウム」という視点をより前面に出しながら、各地に住む信者とマスコミや地域住民との間に生じる軋轢を描いている。変に扇情的にならず淡々としたトーンが貫かれており、だからこそ胸に深く響いてくるのは相変わらず。

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2005年12月26日

●『A』

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DVDで『A』を見直してみた。孤高の映像作家・森達也監督の手による、オウム真理教密着ドキュメンタリー。一般マスコミのヒステリックなバッシング報道とは一線を画し、教団に限りなく近い位置から、しかし淡々と彼らの姿を追っている。僕自身の心境と世情の変化のせいだろうか、数年前に観た時よりも一層傑作に思えた。

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2005年12月08日

●『スターウォーズ エピソード3』

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DVDで、ジョージ・ルーカス監督『スターウォーズ エピソード3/シスの復讐』を観た。旧3部作を合計50回以上観ておりスターウォーズ・ファンの端くれくらいには位置する僕だが、しかしこれについてはなかなか劇場に足を運ぶ気が起こらず、ついに見逃してしまっていたのである。暗い話になるのはわかっていたし、しかもなまじっか『エピソード2』が盛り上がっただけに「ホントにルーカスにうまく収拾できるのかよ」という不安が勝っていたのだ。でも、実際に観てみると、何とか収まるところには収まった様子。ホッとした。

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2005年11月22日

●『宇宙戦争』

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DVDでスティーブン・スピルバーグ監督『宇宙戦争』観る。ご存じH・G・ウェルズ大先生の原作の映画化であり、50年代の名作SF映画のリメイクでもある作品。しがない車オタクのトム・クルーズがある日突然始まった異星人の攻撃に遭遇、別れた妻との子供2人を連れて命からがら逃げまくり、奇跡的幸運の連続の果てについに生き残る、というお話(だよね?)。

(以下、ネタバレあり)

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2005年11月18日

●『アワーミュージック』

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日比谷のシャンテ シネでジャン=リュック・ゴダール監督『アワーミュージック』観る。

小難しい引用満載の台詞、説明性に乏しいカットとシーンのつながり、音やBGMのズラした使い方。いかにもゴダールである。上映後照明がついてもなお、会場内は静寂のまま。どの観客も「わかったような、わからないような…」と微妙な表情で引き上げていく。僕も1回観ただけではとても「理解した」などとは言えないのだけれど、ともかく外に出て深呼吸した瞬間に「ああ、久しぶりにゴダール観たなあ」と、わけのわからない充実感が(笑)。

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2005年11月08日

●『マルホランド・ドライブ』

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DVDで、デイヴィット・リンチ監督『マルホランド・ドライブ』観る。謎めいた状況と不可思議な人物たち。明るい風景の裏側や、日常の隙間に潜む異世界の恐怖。舞台がハリウッドになっただけで、『ブルーベルベット』の頃から基本は全く変わっていない。ああ、リンチだなあ、という感じ。

(以下、ネタバレ)

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