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2005年01月04日

●『回転』

WOWOWの録画で、ジャック・クレイトン監督『回転』観る。導入部は悲しげな歌声と女の泣き声。一転、前半部分では裕福で楽しげな富豪の生活が描かれるが、しかし案の定次第次第に日常の狭間にかすかな軋みが生じ、怪しげな人影がちらつき始める。そして、ついに現れる幽霊。

この幽霊の登場場面が素晴らしい。女の幽霊の方は決して顔を見せることなく、さりげなく、後ろ姿で、または彼方の方にポツリとたたずむ。これはこれで十分に(ジャパニーズ・ホラー的に)恐ろしく、「いや~雰囲気出てるな~」なんて余裕かまして観ていたら、窓際に男の幽霊がどアップでゆらりと…。これは怖かった。声を出す暇もない突然の恐怖。

難点があるとすれば、終盤に男の幽霊がちょっと姿を見せすぎてるのと、あと主人公がなぜあんなに悪霊払いに確信を持っていた(それでいて失敗した)のかがよく分からなかったあたりだろうか。ま、ホラーに「なぜ」なんて野暮なこと聞いちゃいかんのだが。

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