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2005年02月07日

●『カンフーハッスル』

B0001M3XGK.01._OU09_PE0_SCMZZZZZZZ_(1月末に書いていて、UPし忘れていたレビュー)

TOHO CINEMAS 六本木ヒルズで、チャウ・シンチー監督『カンフーハッスル』観る。「いくらなんでも『少林サッカー』には及ばないだろう」と期待を抑えながら見始めたのだが……いや、参りました。確かに『少林サッカー』ほどの底抜けた楽しさはない(残酷シーンもあり)のだけれど、作り込まれたアクションの凄さと馬鹿馬鹿しさで互角、観た後の感動度はもしかして『少林~』を上回ったのではなかろうか。

ここのところリー先生の映画をたて続けに観て頭がドラゴンになっていたせいか、3達人が隠していたカンフーの封印を解くシーンで早くも画面から目が離せなくなり、主人公シンが覚醒してリー映画風の音楽が鳴った時はもう燃えまくりだった。予習の成果は大いにあったと言えよう(笑)。そして、最後の対決の後の「後光」のシーンを経て、初めて手をとりあうシンとヒロイン。チャウ・シンチーらしい「おまけ」と合わせて、ラストシーンまで素晴らしい場面が続いた。

贅沢を言えば、物語の前半で「絶対に死なない男」「驚異的回復力」という『アンブレイカブル』のブルース・ウィリスあるいは『ボトムズ』のキリコ・キュービィ的超人性がもうちょい丁寧に描かれていれば、クライマックスの覚醒のくだりはもうちょっと盛り上がったような気がするのだが。ま、そこまで言うのは無茶だな。

「ありえねー!」などというわけのわからん宣伝コピーを見て、この映画を単なるバカCGアクションなどと思ってはいけない(確かにバカもCGもアクションも満載だけど)。これはチャウ・シンチーの志が、全世界のカンフー・ファンの思いが、映画の娯楽性を愛する心がこもった魂の映画なのである。

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