2014年11月30日

●奇跡は起きます!起こしてみせます!!

いやあ、おったまげた、ビックリした、仰天した。何が驚いたって、これ。

2014年J1昇格プレーオフの準決勝は、モンテディオ山形が土壇場の後半アディショナルタイムに決勝点を奪って劇的な決勝進出を決めた。

この試合、僕は一応スカパー!でキックオフから観ていたんだけど、ほぼ互角の展開からGK八田のミスを突いた山形が先制したところで風邪を引いた子供を病院に連れて行くことになってしまい「よしよし」と思いながら(ジュビロのファンにゃ悪いけれど、まあ波乱が起きた方が面白いもんね)家を出た。

家に帰ってテレビをつけると既に後半半ば。既に同点となり、さらに磐田が攻勢に出ているところだった。磐田にしてみれば守備固めより攻めきった方が良いという判断だったろうし、おそらくそれは正しかったのだろう。得点こそ奪えないものの磐田が主導権を握ったまま時計は進み、山形が最後のチャンスのCKを得たのは91分だった。これを磐田がはね返せば試合終了という場面……。

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2014年11月28日

●『シンデレラ』

ディズニーお姫様映画第3弾は、真打ち登場の『シンデレラ』

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この映画、もちろん粗筋は童話『灰かぶり姫』(ずっとグリムだと思ってたんだけど、シャルル・ペロー作、というかおそらくはもっと古くからの伝承なのね)をなぞっているのだが、他の童話原作の映画と比べてもディズニー独特の脚色の仕方が非常に興味深いんだよね。

序盤の30分くらいは家の中で鼠(シンデレラ派)と猫(継母&姉派)の『トムとジェリー』みたいな攻防戦が続いて少々退屈。でも、本筋に入ってから継母・姉の描写のエクストリームさ(笑)に目が離せなくなる。継母は風貌にせよ振る舞いにせよほとんど『白雪姫』や『眠れる〜』の悪の魔法使いと変わらない恐ろしさ・悪辣さだし、姉たちはいくらなんでもこれは不細工かつ馬鹿に描きすぎだろう、という。

特に凄まじかったのは、お城での舞踏会の直前、せっかくシンデレラの友達の動物たちが苦労して作り上げたドレスを寄ってたかって破き捨てる場面。愚かな姉たちはともかく、継母がほくそ笑みながら「おやめなさい」なんて口先だけで止める(そしてボロボロのシンデレラを放置)あたり鳥肌ものの悪辣さである。まるで往年の大映ドラマのようだ……そういや小泉今日子の『少女に何が起こったか』はシンデレラものだったな。

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2014年11月26日

●『白雪姫』と『眠れる森の美女』

最近子供がディズニーのプリンセスものにハマってて、ならばと映画のDVDを借りて観始めている。一週おきに『白雪姫』『眠れる森の美女』『シンデレラ』と観てるんだけど、どれも思っていたよりずっと面白かったので、2回に分けてレポートを掲載したい(久々に書くFC東京関係以外の記事がまさかディズニー映画とは思わなかった)。


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まずはディズニー映画の原点『白雪姫』。「ハイ・ホー!ハイ・ホー!」と歌う7人のこびとたちでもおなじみ、記念すべき長編第1作である。

まず「おお!」と思わされたのは、やはり画面全体の描き込みとキャラクターの動きの流麗さ。白雪姫の手先の美しさや、動物たちとこびとのコミカルで愛らしい動き。ディズニーは一貫してフルアニメーションで、それに対して僕たちの観慣れた日本の作品は「コマ落ち」のリミテッドアニメ、というくらいの知識はあったけど、でもこうして大画面で真面目に観てみるとやはり見事だな、と。

主人公の白雪姫は、何というか、女子力抜群のキャラなのね。見た目は美人というよりかわいい感じなんだけど、物腰が柔らかく歌声が綺麗で、料理も洗濯も楽しげにこなして、誰に対しても優しくて。「女なんて!」が口癖の「おこりんぼう」というこびとがいるんだけど、白雪姫が寝る前のお祈りで微笑みながら「おこりんぼうさんと仲良くなれますように」と指を組むシーンには萌えた(笑)。

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2014年11月25日

●尻すぼみはゴメンだぜ

FC東京 1−3 アルビレックス新潟 (J1第32節 味の素スタジアム)
 
 
いかんなあ、こりゃいかんよキミィ、という敗戦。

この試合、序盤こそ東京の組織守備→速攻がそれなりに機能し、7分には徳永の好判断とエドゥーの個人技から河野が先制ゴールをゲットしたものの、良かったのはそこまで。あとは丁寧につなぐ新潟のパス回しを網にかけられず攻勢を許し、大型FWの指宿にも苦戦。やっとこさボールを奪っても縦のボールがほとんど前線に収まらずチャンスを作れない。

それでも守備陣は何とか我慢していたものの、33分に田中亜土夢のスルーパスで指宿がスポッとDFライン裏に抜けてしまい同点。後半になっても流れは変わらず、東投入を用意しかけた69分にレオ・シルバに弾丸FKを決められて1-2。さらに78分にはまたも指宿・田中の連携から飛び出した山本に3点目を決められてジ・エンド。「なすすべなく」という感じの完敗だった。


チーム全体としてはホント、いいところなしの敗戦であった。一体どうしちゃったんだろうか。

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2014年11月19日

●今はただひと言、ありがとう、と言いたい

佐藤由紀彦選手 現役引退のお知らせ (V・ファーレン長崎公式)
 
 
もう10日以上前のニュースではあるのだが。

驚いた……というのは嘘で、知った時の率直な感想は「やっぱりそうか……」だった。さすがの由紀彦ももう38歳、加えて今シーズンは長崎で全く試合に出ていなかった(ベンチ入りさえほとんどなかったのではないかな)のだから。正直なところ、来るべきものが来たか、という感じだった。

もちろん、だからといって、ショックが全くないと言ったらそれも嘘になるんだけど。
 

佐藤由紀彦という選手を知ったのは彼が東京に来た1999年シーズン(それは僕がFC東京を応援し始めた年でもある)だから、もう15年も前になるのか。最初は、清水商で10番を付けていた元高校サッカーのスター選手が、Jに参戦したばかりの東京に「来てくれた」という感覚だったのかな。ゴール裏も「由紀彦〜、由紀彦〜、俺たち〜の〜由紀彦〜!」とさかんに歌ってたっけ。

でも、実はその時の由紀彦は、鳴り物入りでエスパルス入りしたけれど全く試合に出られず、前年にようやく石崎監督の山形で芽が出始めたかな、というところ。彼は自分のサッカー人生のステップアップと東京のJ1昇格を重ね合わせて、ある種の覚悟を抱いて東京に来たのだった。そしてそれを知ったシーズン半ばから、僕もまた彼の情熱にすっかり魅入られてしまったのだった。

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