2005年08月31日

●『歴史としてのドイツ統一』

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高橋進著『歴史としてのドイツ統一』(岩波書店)読了。1988年ハンガリー-オーストリア間国境の開放に始まって89年ベルリンの壁開放、そして90年統一実現に至るまでのドイツ統一を巡る政治過程を、政治家や外交官たちの回顧録を中心に解明した書。

外交プロセスに的を絞って当時の会談や検討の模様を正確かつ詳細に再現する手法をとっているため、正直なところ政治や外交にあまり興味のない人、特に89年前後の国際政治に関する知識がない人が読みこなすのは困難な本である。しかし、逆に言えば、僕のようにペレストロイカや東欧革命に心を揺り動かされて大学の政治学科なんぞ行ってしまった人間にとっては、これほど素晴らしい読み物はないとも思う。

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2005年08月30日

●にじゅうよん

夜、21時過ぎ頃仕事場を出て、帰りにメシでも食おうと代々木方面へ。以前ササボンさん「めじろ」という店を褒めていたのを思い出したのである。ところが、小雨のパラつく中店に到着してみると、確かに「めじろ」の看板は掛かっていたのだが、その下に「にじゅうよん」という暖簾が…???後で調べてみたら、火曜日だけ店名とメニューを変えて営業しているそうである。面白いことをするものだ。

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2005年08月29日

●FooTNiKな夜

夜、恵比寿で後輩のイーグサと待ち合わせ、FooTNiKでプレミアシップの再放送を観ながら飲む。何年もサッカーファンをやってきたビール大好き人間のくせに、この店に来るのは今日が初めてだったりする。やー、なんか放映しているカードにもよるのかもしれんけど、外国人のたまり場みたいになってるんですな。赤ら顔で陽気に飲むでかい図体の西欧人多数。こういう雰囲気はけっこう好き。

パイントグラスでキルケニー2杯にギネスを1杯、つまみはフィッシュ&チップス。久しぶりに飲むエール(赤みがかったやつ)は美味い。実に美味かった。呷るのではなく、一口ごとに舌で味わいを楽しむ。この濃厚さがたまらない。普段飲む分にはラガー(スーパードライみたいな黄色いやつ)で全然問題ないのだけれど、時々ビール本来の(?)強い風味をガツンと味わいたくなるのである。すっかり上機嫌になり、「今こそアントニオ猪木の偉大さを世間に知らしめなければならない」などと馬鹿なことを大声でまくしたてたり(笑)。

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2005年08月28日

●エマージェンシーっす

というわけで、昨日の東京にお付き合いしてくれたのか、今日の試合で清水と柏がもったいない勝点を落としてくれたわけだが、それでも……。


<J1下半分の順位(第21節終了時点)>

10位 セレッソ大阪     勝点28
11位 横浜F・マリノス    勝点27
12位 アルビレックス新潟 勝点27
13位 FC東京       勝点23
14位 東京ヴェルディ    勝点23
15位 清水エスパルス    勝点22
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16位 柏レイソル       勝点21         入替戦行き
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17位 大分トリニータ     勝点19          降格その1
18位 ヴィッセル神戸    勝点19          降格その2


下位接近警報!!下位接近警報!!

いや~ヤバくなってきたっすなあ。というか柏・清水・大分(あとついでに横浜)と当たる9月は早くも残留天王山じゃないか。

特に3日の柏戦と10日の清水戦は、両方とも「1ゲーム差以内」(←便利な野球的表現)にいる相手だけに、超重要。連敗でもしようものなら、一気に入れ替え戦圏内へ転落する可能性大である(ヴェルディも調子上げてるしね)。

逆に、ここで連勝すればとりあえず一息つける状況でもある。

優勝がなくなった今、シーズンのクライマックスは早く済ませて来年以降を見据えたい。つーか、今年のクライマックスが12月(天皇杯じゃなくて)なんてことはちょっと勘弁してほしい!

ここが頑張りどころだ。頑張ろう。

●NZ×南アフリカ ('05トライネーションズ)

JSPORTSの録画でトライネーションズ第5戦。ニュージーランド 31-27 南アフリカ。優勝争いの懸かった大一番らしく、白熱極まる接戦となった。結果は、ホームのオールブラックスがスプリングボクスの前へ出る守備に苦戦しながらも、終盤に逆転トライを決めて勝利。

NZの勝因としては、対南ア用戦術の成功が挙げられるだろう。南アの防御、特に密集のそれは、解説の梶原さんが感嘆していたようにとにかく「重い」。だからNZはその圧力に負けないようにいつもほど冒険的なパス回しをせず、近場の攻めとボールキープを重視している様子であった。ウィープーと(本来FBの)マクドナルドという突進力重視のハーフ団の編成も、おそらくその線に沿ってのもの。そして、ボールが遠くに行きすぎないところでFWが素晴らしいパックとスイープでがっちりボールキープ。ここのFWは本当に速い!!

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2005年08月27日

●ジュビロ磐田×FC東京(TV観戦)

夜、BS-iでJ1第21節。ジュビロ磐田 1-1 FC東京怪我人続出で主力メンバー数人を欠く磐田だが、ここは優勝争いに向けての踏ん張りどころ。そして東京もこの機会に念願の磐田での初勝利を上げ、降格争いから抜け出したいところ。湿度の高い悪コンディション下での激闘、結果は痛み分けであった。


前半は磐田の優勢。中盤で慌てず丁寧にボールをつなぎ、チェ・ヨンスへの楔のボールやサイドハーフ太田・村井の飛び出しを契機にペースアップしていく攻撃。「横・横・斜め→縦!」のリズムとでも言おうか。カレン・ロバートの、そしてのシュートがゴールを襲う。土肥やジャーンの好反応で何とかしのぐ東京。若手中心とはいえジュビロはジュビロ、これはキツイか…とも思えたが、しかしなんと名波と成岡が前半のうちに負傷退場。磐田は次第に攻め手を失っていく。

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●熱烈歓迎と、ささやかならざる不安と


待っていたよ阿部ちゃんが東京に帰ってくる!!(東京中日スポーツ)


こんなに嬉しいことがあるだろうか。あのレンタル移籍が決まった時の落胆の大きさ、決して忘れられるものではない。

ただ、これぞチームにとって今シーズン有数の明るいニュース…のはずだったんだけど、タイミングが非常に悪いのも確かだ。ササが入って来て、しかも原さんが「ササはスーパーサブ」という扱いをしているところだからね。おまけに、今年はもうカップ戦や中断による過密日程はないのである。帰ってきても吉朗の出場機会は少ない(あるいはない)かもしれない。ヒロミの悩みはかえって深まるのかもしれない。

でも、それでも、やっぱり、こんなに嬉しいことはないよな。

彼ほど「闘う意志」を体現してくれる選手は他にいないのだから。そして、彼は「東京の11番」を付けている選手なのだから。

2005年08月26日

●8/24名古屋グランパス戦観戦記

一昨日の名古屋戦@味スタの観戦記をUP。
 
 
 
この2試合を観る限り、ササには「シュートに持ち込む能力」「チャンスでゴールを奪う能力」はありそうだ。

だが、東京の中盤のメンツ、特にボランチのコンビと石川の特徴を考えれば、従来の凝り固まった攻撃コンセプトではルーカスとササの2トップを長い時間機能させることは困難。

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2005年08月25日

●引き分けの翌日も鬱(笑)!

いや、別に昨日東京がまたまた煮え切らない試合しちゃったから、というわけではないのだけれど、どうも体の調子が悪い。なんか疲れの素(笑)みたいなのが体中にたまっている感じだ…。今日は仕事をしていて非常に辛かった。まだ積み残しものもあったのだが、20時くらいに切り上げる。

帰宅後、つれの作ってくれたご飯を食べて、食後に寝っ転がりながら欧州CLの予備戦モナコ×ベティスを観ていたのだが…始まって10分くらいでもうウツラウツラ。得点が入るごとに目が覚めて「ハッ!いかんいかん」なんつって姿勢を正して、でもやっぱり10分くらいたつとウツラウツラして…。都合4回それを繰り返した。コントか?

で、もう風呂に行く気力もないので、そのままTVを消して寝たら、次に目が覚めたのは翌日の昼過ぎだったとさ(笑)。夏バテってやつですかね?それとも普段4時間くらいしか寝てないからか?いやーまいった。

台風いつの間に過ぎたの?全く気がつかなかったよ。

2005年08月24日

●FC東京×名古屋グランパス


夜、味スタでJ1第20節。FC東京 1-1 名古屋グランパス。いやはや何ともな試合であった。「この相手に勝てないのでは…」と落胆すべきか、それとも「助かった…」と安堵すべきか。僕はもちろん前者である。中断明け2試合目。前節はアウェイだからまだしも、今回はホームなのだからこの内容と結果では先が思いやられる。

試合経過を含めた観戦記は明日以降にまとめるとして、以下感想をいくつか。

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2005年08月23日

●トヨタ×ニューカッスル

今日は予想以上に仕事で遅くなり、帰ったら午後11時半頃になっていた。家に飛び込んで慌ててTVをつける。

JSPORTSでニューカッスル日本ツアー最終戦を後半から。トヨタ・ヴェルブリッツ 29-24 ニューカッスル・ファルコンズ。おー、やったよ。すごいじゃないかトヨタ!!20日にはNECが6-73なんてスコアで大敗してしまい「こんなはずはない。こんなはずは…」と思っていただけに、日本の一ラグビーファンとして実に嬉しい勝利である。

前半はトヨタが健闘しながらもハンドリングエラーでチャンスを逃し、ロスタイムにファルコンズが逆転トライを奪う際どい展開(だったらしい)。互角に戦えたことで自信も得ていたのだろう、後半もトヨタの戦いぶりは勇猛果敢だった。開始早々にファルコンズの不用意なパントを拾ってカウンター、WTB遠藤幸からのショートパスでタッチライン際をFBアイイが抜け、WTBレアウェレに戻してトライ。相手の運動量が落ちていたとはいえ、スピード感抜群の攻撃はお見事であった。

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2005年08月22日

●『ヴィレッジ』

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DVDで、M・ナイト・シャマラン監督『ヴィレッジ』観る。19世紀(?)アメリカの、森に囲まれたとある村。長老たちの治めるその村では森へ入ることが禁じられ、人々は森の中に潜む「何か」に怯えながらも平和な暮らしを続けていた。しかし、ある日、勇気ある青年(ホアキン・フェニックス)が森へ踏み込んだ時から次々と恐ろしいことが…。

前作『サイン』があまりにお馬鹿な作品になってしまっていたので、今度は「毒を食らわば皿まで」の心境で観てみたのだが、おー意外にいけるじゃん、みたいな。割と誰でも普通に楽しめるのではないかと。ただ、傑作と言えるかどうかは…正直微妙である。一見トンデモないが、しかし考えてみればありがちなオチはいつものシャマランとも言えるし、一方で今回は「一発勝負」にとどまらない映画であったのも事実。うーむ。


(以下、映画のネタバレが内容になっとります。)

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2005年08月21日

●敗戦の翌日は鬱!

12時半起床(笑)。昨夜のやけ酒の影響か?これでまた休みが(感覚的に)短くなったな…。昼食は近所のモスバーガーでモスバーガー&オニポテ。モスバーガーのトマトソースと刻みタマネギって、食べてると絶対に包み紙の中にこぼれちゃうんだけど、あれはどうにかならんもんかね。

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●オーストラリア×南アフリカ ('05トライネーションズ)

JSPORTSの録画でトライネーションズ。オーストラリア 19-22 南アフリカ。ホーム2連戦を接戦で制した南アが、今度は敵地でさらに際どい試合をものにして首位キープ。相変わらず華麗さには欠けるが、魂のタックルを80分間浴びせかける泥臭さ上等のラグビーがまた威力を発揮。前の試合の時、「ホームの利」「アウェイで勝点を奪うのは難しい」「どうやら優勝はNZ」などと書いてしまって本当に申し訳なかった。強さ本物ですわ。

この試合のハイライトは後半25分前後。何度かのアドバンテージを挟みながら数分間プレーが継続し、豪州が十数次にわたる波状攻撃をかけた場面。豪州選手のスキルは素晴らしく、速いパス回し→ズラしたクラッシュ→巧みなスイープ→パスアウト、が延々と続く。これが10回も続けばさすがに防御に穴もできそうなものだが…南アDFは信じられないほどのしつこさで起き上がってはタックルを続け、ついに耐えきる。のみならず、果てしない攻防の果てにボールを奪うやいなや自陣から逆襲、WTBハバナが快足を飛ばして一気に逆転トライを奪った。気力体力集中力予測力…全てが張りつめていたからこその素晴らしい得点。おみそれしました。

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2005年08月20日

●浦和レッズ×FC東京


夜、さいたまスタジアムでJ1第19節。浦和レッズ 2-1 FC東京。ボール争奪戦の圧倒的な劣勢、浦和の軽快なパス回しと対照的な攻撃の機能不全、アウェイの真っ赤な雰囲気、ベタ引きの守備と金沢の不調、梶山のクラゲプレー、ササのシブい出し抜きシュート、永井のキレた動き、好セーブ連発の土肥ちゃん、攻撃を牽引し素晴らしいミドルシュートを決めたポンテ、理に適っていたがやや遅かった東京の交代、憂太の躍動と石川の奮闘、そして「最強のDF」ゴールポスト……。こうして文字にしてみると、なるほど確かに1-2の試合ではあったのかな。浦和ファンからすればもっと大差をつけたかったところだろうが。

試合の細かい経過等についてはとりあえず置いておいて、今日非常に気になった部分、「選手起用」を中心に感想を。

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●一晩丸ごとガンダム漬け


昨晩から今朝5時まで、NHK-BSで『機動戦士ガンダム』劇場版3部作を一挙放映というすんばらしい企画があったのだが…。

(以下、ガンダム好き以外の人は読んでも意味不明)

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2005年08月19日

●さすが小泉、ではあるが

”郵政解散”ないし”自爆解散”からおよそ10日が経過した。

今のところ事態は小泉首相の思う壺になってきているようである。より正確に言えば、彼があらかじめ(おそらく首相就任以来)温めていたであろう「必殺の一手」がズバリはまりつつあるということか。

今回の強行採決→解散で小泉首相が行おうとしたことは非常にわかりやすい。

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2005年08月18日

●『サイン』

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WOWOWの録画でM・ナイト・シャマラン監督『サイン』。シリアス極まる演出と先の読めない「驚愕の」結末を持ち味とするシャマランが、とうとう突き抜けてしまった感のある怪作。見終わった瞬間に涙がこぼれそうになったよ、あまりのクダらなさに(笑)。

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2005年08月17日

●日本×イラン(W杯アジア予選)

夜、もちろんNHK-BSで(テレ朝、カッコワルイ)W杯予選最終戦。日本 2-1 イラン。長かったW杯予選もこれでラスト。アウェイで破れた強豪相手にきっちりホームで借りを返し、めでたしめでたしのグループ1位通過決定。

この試合、序盤から目立ったのは日本選手の積極果敢さ。欧州勢を欠く(これは日本も同じだが)上に暑さがこたえたのか、重い動きのイラン相手に優位に立つ。特に玉田・大黒の2トップと三都主は前へ出る勢いでDFを圧倒。これは、もしかしたら、東アジア選手権2試合での「日本B」起用の成果ということになるのだろうか。休養十分な上に刺激を受けて(危機感を煽られて)モチベーション爆発、みたいな。28分に玉田のクロスを大黒がスルーして、フリーで上がっていた加地が押し込み先制!

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2005年08月16日

●エバートン×マンチェスターU

夜、JSPORTSでプレミアシップ第1節。エバートン 0-2 マンチェスター・U。ここ2シーズンは「序盤出遅れて中盤差を詰め切れず、最後力尽きる」パターンが続いているユナイテッドだが、今年はどうだろうか。初戦は敵地で勝点3をゲットして幸先の良いスタート。

キックオフ後しばらくはエバートンペース。ユナイテッドはとにかくアタッカーへのボールの収まりが悪く、ギグスとロナウドを欠くサイドは押し上げて畳みかける圧力に欠ける。エバートンがしつこく前線にボールを送って何度かチャンスを作り、間一髪ファン・デル・サールの好セーブでしのぐ場面も。この時間帯ユナイテッドを支えていたのは朴智星。左右のスペースに飛び出してはボールを引き出し、懸命に攻撃を活性化させようとする。おお、やるじゃないか。

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2005年08月15日

●8月15日正午、皇居前広場に行った


ふと思い立って、昼前から皇居へ。特別な理由はないのだが(僕は右翼ではない。どちらかと言えば左)、4月にビデオで観た岡本喜八監督『日本のいちばん長い日』のラスト、黒沢年男と中丸忠雄演ずる青年将校が皇居前広場で自殺するシーンがやたら印象に残っていて、せっかくの終戦記念日なので現地へ出かけてみることにした。「8月15日の皇居前というのはどんな空気なのだろう」という。

最初は二重橋まで愛車(ママチャリ)で行くつもりで、11時頃家を出て大久保通りを東へ向かった…のだけれど、途中大久保近辺の人の多さに苦労して、11時40分の時点でまだ飯田橋。これは正午に間に合わんということで(間に合わなくても何の問題もないのだが)自転車を置き、タクシーを拾う。

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2005年08月14日

●堰が切れた午後

昼過ぎに起床。ちょうどやっていた高校野球を観ながら食べようと、近所のモスバーガーに昼飯を買いに行ったのだが、長蛇の列を見て断念。家で食う休みの昼飯なんて大してバリエーションないもんね。仕方ないので、近所のスーパーで寿司を買って帰る。こっちはガラガラだった。

で、寿司を食いながら宇部商×静清工。どちらのチームもよくがんばっていて、素直に見入ってしまった。外では蝉の声、家の中では高校野球。これでスイカでもかじれば、全くもって正しい「日本人の夏」である。

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●20年前の夏もきっと暑かったのだろう

昼間、NHKで高校野球。宇部商 4-0 静清工。宇部商は父親が教員をしていた縁もあり、ここの試合だけはいつも真面目に観るようにしている。派手さはないが締まった攻守で粘る静清工を突き放して2回戦突破。やったぜ。

宇部商といえば玉国監督、玉国監督といえば攻撃野球。ということで宇部商はあまりバントを使わず、盗塁やエンドランが三度のメシより大好きなチームなのだが、それはさすがに静清工も読んでいたらしく(というか大抵はバレバレなんだけど(笑))スチールを刺されたりして、先制しながらなかなか追加点を奪えない。

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2005年08月13日

●オーストラリア×NZ ('05トライネーションズ)

夜、JSPORTSでトライネーションズ第3戦。オーストラリア 13-30 ニュージーランド。先週は南アの野獣タックルに不覚をとったNZだが、今節は世界ランク1位の実力を発揮してアウェイで快勝。オーストラリアは怪我人続出、まるでカミサマ監督が総取っ替えでもしたんじゃないかというメンバー(笑)で太刀打ちできなかった。


前半立ち上がりは、意外なことにホームの豪州が攻勢。SOラーカムの代役ギタウが深くクラッシュし、乱れたDFラインをFBレイサムの代役ミッチェルが弾丸のように突き破る。あっという間にPGを2つ奪い、さらにミッチェルがタックラー2人を引きずりながらトライラインを越えた。13-0。一方的な展開に沸くスタジアム。これはもしかしてもしかするか、という雰囲気ではあった。

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2005年08月12日

●水はどこから来てどこへ行くのか

午後、中目黒のミヅマアートギャラリーで岡田裕子展「主婦の趣味」。展覧会の中心は『Singin’n in the pain』。「平凡な」主婦が突如発狂、街でコミカルに踊りまくったあげく傘で自殺する、という内容のビデオ作品。今年初めにmotアニュアルで観た時には「テンポが悪いなあ」という印象だったのだが、その時とは編集が違うのか、それとも現美の大画面よりも今日の20インチくらいの画面の方が合っているのか、7分間を大いに楽しむことができた。岡田さん、怖いけどかわいいじゃないですか。まあ、個人的にはやっぱり『俺の産んだ子』の方が好みだけども。

しかし、このミヅマアートギャラリーというところには初めて来たけど、建物はものすごく古くてボロくて(失礼)ドアを開けた時には「オッ!」という感じであった。安く借りられるんだろうし、一種の「異空間」の中に身をおけるという意味では案外こういう場所の方がアート向きなのかもしれん。

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2005年08月11日

●『キューティーハニー』

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WOWOWの録画で、庵野秀明監督『キューティーハニー』。…さむい、サムイ、寒い!『ローレライ』の10倍寒い、ある意味真夏にピッタリ(笑)の冷えっぷりである。

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2005年08月10日

●いくら何でも食べすぎです

さすがに30歳を超えると。

夜9時過ぎまで仕事してから飲みに行って、焼鳥屋でレバーとぼんじりと焼きそばとあと何品かを生ビールジョッキ4杯で平らげて、続いて居酒屋で春巻きと砂肝唐揚げをジョッキ2杯で流し込んで、さらにラーメン屋でビール飲みながら醤油ラーメン食うとキビシイということがよくわかった。

うーむ、体が重い…。お盆はダイエット休暇だな…。

2005年08月09日

●”郵政民営化解散”でも”自爆解散”でもいいけどさ

他の政治課題が目に入らないかのような「郵政民営化」への執着ぶり、自分へ反対する者への容赦ない恫喝、疑問を呈する者や説明を求める者への嘲笑的態度。小泉純一郎という人には、政治家として必要なバランス感覚や、公人として不可欠な誠実さが欠けていると僕は思う。

こういう思い込みに毒された人(あるいは皆を欺いている人)が、「民にできることは民に」という過度に単純化されたスローガン、あるいはドグマティズムに従って物事を進めることには大きな危惧を覚える(覚えてきた)。少なくとも現時点での郵政民営化には賛成できないし、この衆議院解散だって、たとえ選挙で圧勝したとしても参議院の勢力が変わらない以上、全く理不尽な行いのようにも思える。

ただ、今回の小泉首相の振る舞いにも理がないわけではない。それは、もちろん、「国民の判断を仰ぐ」という点においてである。そう、今回の選挙は、ある意味民主主義国家(であると願いたい)日本において、小泉純一郎から、郵政民営化反対派に対してのみならず、日本国民全体に対して投げつけられた挑戦状なのだと思う。

さあどうする日本国民。

2005年08月08日

●『戦国野郎』

WOWOWの録画で、岡本喜八監督『戦国野郎』。魅力的な設定、楽しいキャラクター、娯楽性を重視した演出、芸達者な役者たち。必要なものは全部揃っているはずなのに、観た後どうにも物足さが残ってしまう作品。う~ん、なぜだろう。

映画を構成する人物や場面はとてもいい感じ。加山雄三・中谷一郎演ずるはみ出し者の忍者と武士、冷徹だが誇り高い追っ手忍者(中丸忠雄)、勝ち気だけど可愛いヒロイン(星由里子)、人を食った羽柴秀吉(佐藤允)、荒々しいが真っ直ぐな馬借たち。いかにも岡本作品らしいキャラクター造形。アクションシーンも派手すぎないし、主人公(加山)に対して素直になれないヒロインの女心、なんてのも微笑ましく楽しい。

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2005年08月07日

●韓国×日本(東アジア選手権)

夜、史上最低実況コンビの馬鹿騒ぎ(この人たちは自分が騒げば騒ぐほど視聴者も盛り上がるとでも思っているのだろうか?)にめげず、テレ朝で東アジア選手権最終戦。韓国 0-1 日本。今日も「Bメンバー」の日本、押されながらもしのぎ続け、最後は「Aメンバー」の経験を生かして敵地でうっちゃり勝ち。


前半は韓国ペース。長めのパスでアタッカーを走らせて両サイドハーフの後ろを突き、ペナルティボックスの外からでも積極的に仕掛け、シュートを撃つ。イ・チョンスの外から巻いて来るシュートは土肥が指先でセーブ、やはりイがボックス内で放った一撃はサイドネット、さらにイ・ドングクの連続シュートも土肥が好セーブ。土肥ちゃんと茶野の奮闘が光った。坪井が相変わらずイマイチで、茂庭は安定してたけどちょっと危ない場面も。日本の攻撃の方は序盤村井の上がりでいい形があったくらいで、あとはチャンスすらほとんど作れない。阿部は影が薄く、駒野は守備に追われていた。

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●'05すっとこどっこい5

8月6日(土)

11時過ぎに起床。部屋の掃除などをしてから出かける。駅前でミニカツ丼と盛り蕎麦のセットを平らげてから、電車で新宿へ。いわゆる休日出勤。人気の少ない薄暗いオフィスでうつうつ仕事と仕事をする。服装は楽な格好だし冷房の効きもいいしで環境的には悪くないはずなのに、やっぱりストレスは溜まる。外が真っ暗になるまで粘ったのだが、抱えている仕事がそう簡単には決着つかないものであることが判明し、打ち切り。

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2005年08月06日

●南アフリカ×NZ ('05トライネーションズ)

JSPORTSでトライネーションズ。南アフリカ 22-16 ニュージーランド。闘志、勢い、強さ。そんな言葉の固まりのようなラグビーでスプリングボクスが際どい勝負を制す。先週に引き続いて、凄まじい戦いであった。


立ち上がりは南アがラッシュ。ただでさえ大きく強い選手たちが闘志露わに前へ出るタックルと鬼のようなサポートを見せ、NZを圧倒。岩をも砕く第三列の突進!PGにDG、さらに自陣からの逆襲が決まって13-0。もちろん盛り上がりまくるホームの大観衆。この時点では、南アの圧勝もあり得るのではないかというくらいの雰囲気だった。

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2005年08月05日

●ついに出るぞぉ~(ジャーン!)

韓国戦も第二戦と同じメンバーを起用 GKは土肥=サッカー日本代表(スポーツナビ)


ついに出ますか、我らが守護神。

試してもらうのは大いにけっこう、なんだろうけど、よりによって一番強い相手だからなー。しかもDFラインは(茂庭はともかく)ストッパー坪井にスイーパー茶野。うーむ。

今度は「がんばれ土肥ちゃん、負けるな土肥ちゃん」だね(笑)。

●「ブラッサイ-ポンピドゥーセンター・コレクション展」

夕方、写真美術館で「ブラッサイ - ポンピドゥーセンター・コレクション展」。夜更けの街や裏通りを主な題材とした20世紀の巨匠・ブラッサイの全貌に迫る展覧会。フランス国立近代美術館の貴重なコレクションを持ち込んだ「日本唯一の巡回展」だけあって、作品の質はかなりいい。1枚1枚の写真に魅せられるという意味では、今まで写美で観た展覧会の中でも(って、そんなに数観てないけど)ハイレベル。

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2005年08月04日

●『独立愚連隊西へ』

WOWOWの録画で、岡本喜八監督『独立愚連隊西へ』。カラッとした明るさの中で描かれる人間模様、そして肝心な場面で表れる男たちの心意気。ストーリー的に前作と無関係でありながら、『独立愚連隊』のタイトルがしっくりくるシリーズ第2弾。

公式には全員戦死したことになっている「やっかいもの」部隊、という独立愚連隊の設定は前作と同じ。でも前作は一匹狼の主人公・荒木(佐藤允)が独立愚連隊(隊長・中谷一郎)と関わりながら活躍する様を描いたのに対し、本作では独立愚連隊(隊長・加山雄三、軍曹・佐藤允)が主人公で、彼らと一匹狼・中谷の交流と活躍が主軸。そして、独立愚連隊の辿る運命といい、「裏切り者」の立場の中丸忠雄が果たす役回りといい、シリーズ2作は全く逆になっている。要するにネガとポジの関係にあるのだ。

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2005年08月03日

●日本×中国(東アジア選手権)

夜、テレビ朝日(やかましい)で東アジア選手権。日本 2-2 中国。今日の日本は初キャップ&控えメンバーで構成されたチーム。アテネ五輪代表で一緒にプレーしていた選手が何人かいるとはいえ、いきなりチームとしての組織力や統一性を求めるのは無理というものだろう。実践の繰り返しによってフィットさせていくジーコジャパンのやり方を考えても、やはり無謀な試みであったか。若手メンバー中心の中国にやっとこさ引き分け。


キックオフ時間を勘違いしていて、テレビをつけた時には既に前半10分近く。実況アナやセルジオさんが「今日はいいサッカー」と連呼しているので、意外とうまく戦っているのかと思いきや、単に中国が前に出てこないから中盤で楽々パスを回させてもらってるだけじゃないか。いざ攻め込む時には達也と巻を狙う後方からの長めのボールが多く、人数をかけた守備網にはね返され、あるいはオフサイドになる場面が目立つ。もちろん(と言ってはいかんのかもしれんが)意志の不疎通ゆえのパスミスも多い。おまけに本山の不調、駒野の動きが予想外に早く落ちてしまったこともあり、攻め手は少ない印象だった。

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2005年08月02日

●がんばれ今ちゃん、負けるな今ちゃん 4

先発メンバー総入れ替え 中国戦に新戦力を全員起用=サッカー日本代表(スポーツナビ)


なんだ、茂庭も今野も意外と早く出られたじゃない(土肥ちゃんの事はさておき(笑))。しかし総入れ替えとはなあ…さすがはジーコ、という感じか。確かに北朝鮮戦を見るとレギュラー組の消耗・マンネリぶりはひどく、刺激を与える意味でも休ませる意味でもメンバーの入れ替えは適切だと思う。もちろん、テストという意味合いもあるのだろう。でも、いきなり全部替えちゃうかしかし。ジーコはトルシエよりエキセントリックだよな。

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2005年08月01日

●「写真はものの見方をどのように変えてきたか 第3部」

午後、写真美術館の1階ホールで開館10周年記念イベント「写真の歴史が教えるもの」。写真史家で写真美術館専門調査員の金子隆一さんと、デザイン評論家の柏木博さんとのトークライブ。最初やり取りにあまりまとまりがなくて聴いているこちらがハラハラしたけれど、後半持ち直して、最終的には歴史や表現に関する深いサゼッションに富んだ内容となった。

多岐にわたる話題の中で特に重要と思ったのは、「歴史というのは常に後の出来事によって書き換えられるもの」ということと、あと「歴史はクリエイティビティに資する、歴史を意識する事により深い表現が生まれる」ということ。前者については、例えば70年代の荒木・森山的な表現というのは今振り返ればプリクラ・ケータイカメラのような「撮るという行為への端的な欲望の復活」の系譜上にあったのではないか、とか、要は見方・位置づけというのはフィックスしちゃだめよ、ということ。後者の方は、例えばオマージュみたいな、「ベースの上にオリジナリティを築くことによる表現の深化」ということ(これは著作権と表現の問題にも通ずるな)。いずれの問題も、言われてみれば表現者として意識して当然の事、とは思うのだけれど、つい忘れがち(あるいは軽視しがち)なんだよね。

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