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2005年01月07日

●『トレインスポッティング』

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WOWOWの録画で、ダニー・ボイル監督『トレインスポッティング』観る。

これは強烈だ。バイオレンス(パブで血みどろ乱闘!)・セックス(美人女子高生と!)・ドラッグ(ヘロインどぶ漬かり!)の3拍子が揃っているのはもちろん、それらがテンポのいいブリティッシュ・ミュージックに乗って連鎖していく。脳をガンガン刺激する物語と映像と音。オープニングシーンそのままに、ひたすら駆け抜けていく感覚。ドラッグに走る原因の一つが刺激への欲求にあるとすれば、これは取り上げた題材が麻薬というだけではなく、それ自体がドラッグの役割を果たしている映画なのである。

…と書くとすごくカッコイイ映画のように思えるし、実際観てそういう感想を抱いている人も多いみたいだけど、この映画が格好だけのオシャレ映画に堕していないのは、きちんと「その先」を描いているから。赤ん坊の死体の無惨さ、禁断症状の恐ろしい幻覚、若いヤツのあがきが結局マヌケなところにしかたどり着かないという苦い真実、何をやっても満たされない空虚さ。バッド・トリップまできちんと味わえるという意味で、徹頭徹尾正しい「ドラッグ映画」と言えよう。

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