2015年03月03日

●さよなら、国立競技場

土曜日、千駄ヶ谷の駅から秩父宮ラグビー場に向かう途中、国立競技場(国立霞ヶ丘陸上競技場)の脇を通ったんだけど、解体工事が始まっていた。外壁がびっしりと足場で覆われて、周りでは数台のショベルカーが稼働しているところだった。

この解体工事、入札不調が続いて確か3回目の入札でようやく業者が決まったんだっけ?今どきありがちな事とはいえ、新競技場の建設を巡ってもゴタゴタが収まっていない状況(というか本当にできんのかね?)の中で、壊すだけでも大変なんだね、と。

まあ、それでもどうにかこうにか工事は着手され、計画では9月末までに取り壊しが完了するのだそうだ。

僕にとっては子供の頃からサッカーやラグビーの観戦にそれこそ何十回(いや100回以上か?)と通ったスタジアムであり、中学の時には地域の体育大会の200m走であのトラックを走ったこともあった。地下には25mのプールがあって、夏休みのバイトで水泳教室のインストラクターをやったりもしたっけ。

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2015年02月03日

●『イスラーム国の衝撃』

中東における日本人人質殺害事件によって、人類社会のどす黒い部分をあらためて目の前に突きつけられた思いがしているわけだが。


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ここ数日、池内恵さんの『イスラーム国の衝撃』(文春新書)を読んでいた。イスラム政治思想を専門とする東大准教授が「イスラム国」台頭の背景や経緯、彼らの戦略などについて解説した本である。

現在「イスラム国」を扱った本は幾つも書店に並んでいるのだけれど、この本を選んだのは記述のバランスが良さそうだったから。実際に読んでみると、「イスラム国」を巡る諸事象について扇情的な書き方をするでもなく、彼らを貶めるでも擁護するでもなく(他の本を軽くめくってみた限りでは、偏った論調のものも多いみたいだ)、淡々と冷静に、わかりやすく説明してくれている。

アル・カイーダをはじめとするグローバル・ジハード運動の流れ、イラク戦争と「アラブの春」によって中東地域を中心として出現した「統治されない領域」、そして目新しさのない(つまりベタな)「イスラム国」の原理主義思想と即物的で残酷で、見方によっては斬新に見える手法……。

この手の社会的な怪物については、僕たちもオウム真理教事件を経てある程度は知ったつもりになっていたのだけれど、それが中東というただでさえ歴史的・政治的に困難の多い地域の、特に長年の紛争で疲弊しきった空白地帯に生じると本当に手がつけられなくなってしまうんだな、と。読んでいて暗澹たる思いに襲われた。でも、確かに存在しているんだな、彼らは。

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2010年05月05日

●青空の下でビールを飲もうと思ったら…… (西武×楽天観戦記 後編)


前編から続く)

で、7回裏。先頭の片岡がヒットで出塁し、しつこい牽制にもめげず盗塁を決める。栗山がバントで送って一死三塁。ブラウン監督はピッチャーを小山に替え、中島を敬遠して中村勝負の策に出た。これがズバリ的中。中村は変化球で三振に倒れ、その間に中島が進塁して二死二・三塁。楽天はさらにブラウンを敬遠。6番片岡のバットは小山の速球で空を切り、見事楽天がピンチを脱した。おそらく、ここがこの試合2つ目の(そして最大の)キーポイントであった。

8回表、西武は野上→藤田にスイッチ。藤田は先頭の内村を簡単に2ストライクへ追い込む。しかしそこから内村はファールの連続で粘り、ついに13球目で四球を選んだ。3番の鉄平は今季本塁打0。むしろ盗塁やエンドランに警戒すべき場面に思えたが……鉄平が引っ張った打球はグーンと伸びて右翼へスタンドイン。楽天ファンも驚くホームラン!!4−5。再逆転した楽天は守護神・川岸が9回の西武上位打線を見事封じ、そのまま逃げ切りに成功した。

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2010年05月04日

●青空の下でビールを飲もうと思ったら…… (西武×楽天観戦記 前編)


昨日の午後は、西武ドームでプロ野球パシフィック・リーグを観戦。埼玉西武ライオンズ 4−5 東北楽天ゴールデンイーグルス。最初に断っておきますけど、以下、とりとめもない観戦記がダラダラと続きます。どうもサッカー・ラグビーとは要領が違って……あまりに長いので前後編に分けることにしました。
 
 
西武球場に足を運ぶのはおそらく20年ぶり、高校生の頃に日本テレビ「高校生クイズ」の予選に出場して以来である(ちなみに2問目で敗退。競泳水着にゴーグルの姿ではしゃぎ回ってた)。まあゴールデンウィークだし五月晴れで気持ちいい季節だし、青空の下で野球を眺めながらビールでも飲んだらさぞかし気持ちよかろう……と思ってはるばるでかけてみたのだが、よく考えたら西武球場はドームになってんじゃん(笑)。現地に行ってから気付いた(←バカ)。

西武ドームは「西武球場前」駅の目の前にある。副都心線直通に乗れば新宿三丁目から1時間弱。意外と便利というべきか。この日はさすがGW、試合開始30分前で一塁側の内野指定席しか残っておらず、僕が買ったすぐ後に完売したらしい。入場してみると思ったよりコンパクトというか、はるか昔の記憶やテレビで観た印象よりもずっと小さいな、と。やはり屋根の圧迫感ゆえだろうか?もっとも、3万観衆の歓声が室内に響き渡る雰囲気も決して悪くはない。

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2008年10月11日

●メークなんちゃら目撃 (プロ野球 ヤクルト×巨人)


ここのところ山のようにあった仕事もようやく一区切りつき、昨晩は20時頃に仕事場を出ることができた。携帯のスポーツナビでプロ野球の速報を見てみると、巨人がヤクルトに2点差をつけ、阪神が横浜にリードを許している。そう、独走状態だったタイガースを猛追の末とらえたジャイアンツのマジックは「2」。そのままなら一気に逆転優勝の場面が訪れるというわけである。改修なった神宮球場が見たかったこともあり、さっそく地下鉄で駆けつけた。
 
 
「もしかしたらチケット完売かも」という心配は杞憂だった。普通に窓口に並び、「スリーイニングチケット」自由席1000円(!)で入場。最近は便利なサービスがあるんだね。わずか3回とはいえ雰囲気を楽しむには充分だし、だいたい僕が子供の頃は巨人戦なんて毎試合満員でチケット入手はかなり困難だったのだ。なんつーか、時代は変わったというか……まあ、ラグビーなんか、昔の方が後半になるとタダで入れてくれたりもしたんだけど。

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2008年03月23日

●そうは言っても赤嶺のゴールを見られなかったのは残念至極

ナビスコカップグループB第2節 ジュビロ磐田 0-2 FC東京 (FC東京公式)
 
 
「城福東京最初の試練」こと静岡アウェイ連戦の2戦目は、赤嶺真吾の2ゴールで快勝。

結局今日も現地には行けなかったんだけど、こういう時は嬉しいけど悔しいというか、残念だけど喜ばしいというか……でも、良かったよね。これでグループ突破を狙える状態のままリーグ戦に戻れるし、個人的にも残り4試合は生で観られる(はずだ)から。天気もなんとかもった様子で、応援に行った方々はすごく楽しかったのではなかろうか。正直、羨ましい。帰りに食べる浜松の鰻は美味しかったろうなあ。

試合の経過は出先でケータイを使ってチェック。いや、あれはあれでかえって緊迫感が増すというか。ボタンを押して更新するといきなりスコアが動いてたりして、形勢とかは断片的にしか伝わってこないから「次どうなるんだろう?」とすごくドキドキする。2点目が決まった時には思わずガッツポーズ(不審者か俺は)!応援チームの成り行きを楽しむ、という趣旨からすると、これはこれでたまには悪くない……というのはもちろん「負け惜しみ」だ(笑)。

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2007年11月03日

●落合監督バンザイ、の気分

山井交代「言わせておけ」 落合監督、気持ちは次戦へ (スポーツナビ=共同通信)  
 
 
例の山井の交代について、落合監督のコメント。さすがである(笑)。

相手はパリーグの優勝チーム、得点差はわずか1点、前のイニング山井の変化球が抜け気味であったこと、そして何より絶対的守護神(しかも好調)の存在。勝利の確率を高めるためには、山井→岩瀬の継投は選択としてもタイミング的にも極めて正しい判断だったように思える(もちろん、好調の選手を替える事自体のリスクがあるのも確かであって、野村監督の「私なら替えない」はそういう意味ではないのかな)。

そもそも、今回中日ドラゴンズと落合監督に課された使命は「53年ぶりの日本一達成」であったのだ。負けた場合は残り2試合を札幌ドームで戦わなければいけない事を考えても、あの場面で「より確実な手」を打つのはむしろ当然。プロ野球ファンとして「完全試合を見たかった」という気持ち(僕も見たかった)を表明するのはいいとして、使命に忠実に行動した人を、その事をもって批判するのはいかがなものか、と思う。

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2007年08月01日

●夏はやっぱりビールとナイター!! (プロ野球 ヤクルト×中日)


先週の土曜日の晩、友人数人と連れたって神宮球場でヤクルト×中日戦を観戦……というより、プロ野球を肴に夏の屋外スタンドで陽気な宴会(笑)。

昔は東京ドームも悪くないと思ってたんだけど、最近は「やっぱり野球は外が一番!」である。特に夏は。神宮球場はグラウンドは狭いけれどもなんたって立地が良いし、スタンドは試合が観やすい角度になってるし、食べ物や飲み物が豊富だし、実にいいスタジアムだと思う。この日は残念ながら見られなかったが、日によっては花火が上がったりもするし。

また、ヤクルトも営業方面で頑張っているようで、選手登場時のオーロラビジョン映像も凝った作りになっており、売店ではファン用の小さなビニール傘(先っぽにマスコットが付いている)や「代打、俺」という文字の入った古田Tシャツなどを売っていた。面白いな。ま、その割に中日ファンの方が数が多かったような気もするが(笑)、地味な努力はきっと今に効いてくるさ。

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2006年12月26日

●12月24日(日)

前のエントリーでも書いたように、日曜日は猛烈な筋肉痛に襲われ、1日中出来の悪いアニメーションのようなギクシャクした動きになっていた。まあ普段から僕の動きは「マンガみたい」とか言われることもあるから、ある意味いつも通りかもしれんが……。

つーことで、自宅とカミさんの実家でゴロゴロしながらラグビーやらサッカーやらをさんざん流し見したので、その感想なぞ。


サントリー 59-12 ワールド (トップリーグ)

今年サントリーが強くなったのはFWのボールへの働きかけを相当に鍛えたせいだと思うのだが、CTBの充実もまた見逃せない。ニコラス・平の「DFの間を真っ直ぐに押し込む」ランはかなりの迫力。で、生まれたスペースを最強バックスリーが走りまくり、と。まだまだ雑なプレーも多いし、本当はSHにもう少しボールさばきの巧い選手がほしいのだろうが、途中経過でこれだけ強いのが凄い。これで有賀が本領発揮したら……。

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2006年10月03日

●「普通」たることの立派さよ

日曜日、ヨーロッパの2つのビッグレースにおける日本人(馬?)の活躍は、いずれも感慨深いものだった。


まずは、自転車ロードレースのチューリッヒ選手権。JSPORTSの中継が始まった時、実況がやたら興奮しているからどうしたのかと思ったら、何と別府史之(ディスカバリー・チャンネル)が他チームの選手と2人で先頭を逃げていたのだ。最近はJSPORTSがスタートから中継してくれることもあるおかげで、観戦歴の短い僕でも、格の高いレースにおいて逃げることがいかに運と体力を必要とする難しいことかは理解できる。なるほど、これは快挙だ。

驚いたのは、日本チャンピオンジャージをまとった別府が実に堂々と、かつ坦々と走っているように見えたことである。表情も変えず、ひたすら力強い先頭交代を繰り返していく。一時は20分近くあった差が数十秒に詰まって追走集団が迫る場面では、一杯になったもう1人を置き去りにして、さらに逃げるような動きまで見せた。最終的にはラスト1周を前にしてつかまってしまったが、大いにアピールできたことで本人も満足感を得たことだろう。

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2006年06月14日

●ヤクルト×日本ハム


気分転換、という訳でもないが(笑)、神宮球場でプロ野球交流戦を観てきた。ヤクルトスワローズ 6-3 日本ハムファイターズ。お目当ては、もちろん今季限りの引退宣言をカマしてくれた新庄、じゃなかったSHINJO、である。


神宮球場のスタンドは超久しぶりである。おそらく、10年じゃきかないくらい間が空いているのではなかろうか。バックスクリーンがカラーになっていたりビール売りのお姉さんがタンクを背負うようになってたりと、変わったところも確かにあるが、スタンド裏の食券制のそばスタンドとか、スタンド入口でやる気なさそうに座布団を売るおばちゃんの存在(笑)とか、昔のまんまの部分も多くて懐かしかった。小さな球場なので、選手が近くに見えるのも相変わらずいいね。

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2006年06月08日

●すんごい男がいたもんだ

夕食時、何気なくつけていたプロ野球交流戦中継が面白かった。ソフトバンク 4-0 巨人。怪我人続出で苦しむ巨人に対し、攻守の柱が大活躍したソフトバンクが完勝。これでソフトバンクはロッテに並んで首位である。

この試合のMVPは、ソフトB先発の齊藤和巳だろう。1安打無四球の完封、12奪三振。数字的にももちろん見事だが、マウンド上での存在感や投球の迫力はそれ以上に素晴らしかった。次々投げ込まれる快速球に巨人の打者は手も足も出ない。9回には最高速152kmを出し、余裕の笑顔を浮かべ、そして三者三振の締め。プロ野球ファンには「何をいまさら」と言われるかもしれんが、すごい男がいたもんだ!

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2006年06月02日

●J1お休み中の主なスポーツ

6/4(日)              日本×トンガ(ラグビー)
6/4(日)              安田記念(競馬)
6/4(日)              日本×マルタ(サッカー)
6/9(金)~6/23(金)     W杯予選リーグ(サッカー)
6/10(土)~6/18(日)    ツール・ド・スイス(自転車)
6/11(日)             日本×イタリア(ラグビー・現地観戦予定)
6/12(月)             日本×オーストラリア(サッカーW杯)
6/14(水)             ヤクルト×日ハム(野球・現地観戦予定)
6/17(土)             サモア×日本(ラグビー)
6/18(日)             日本×クロアチア(サッカーW杯)
6/22(木)             日本×ブラジル(サッカーW杯)
6/24(土)             オールブラックスジュニア×日本(ラグビー)
6/24(土)~6/27(火)     W杯決勝T1回戦(サッカー)
6/25(日)             宝塚記念(競馬)
6/30(金)・7/1(土)      W杯準々決勝(サッカー)
7/1(土)              日本×フィジー(ラグビー)
7/1(土)~7/23(日)     ツール・ド・フランス(自転車)
7/4(火)・7/5(水)       W杯準決勝(サッカー)
7/9(日)              W杯決勝(サッカー)
7/19(水)             アビスパ福岡×FC東京(J1第13節)


………なんだ、全然「お休み」じゃないじゃん、俺(笑)。

2006年03月21日

●イチローのすごさにはやられますたよ、ホント (WBC決勝戦)

午前中から、日本テレビでワールド・ベースボール・クラシック決勝戦。日本 10-6 キューバ。いや、正直なところ、勝てるとは全く思っていなかった。だってキューバだぜ相手が。五輪やW杯の実績からすれば、日本など及ぶべくもないはず。しかし、素晴らしい日本の選手たちは過去の敗北の数々の事など全然感じさせず、「最強アマチュア」と互角以上に渡りあい、ついに栄冠をものにした。感服、と言うしかない。


前半は完全な日本ペース。キューバ投手陣の制球の乱れにつけ込み、1回表に押し出し2つと今江のタイムリーで4点先制。守っては、先頭打者ホームランこそ打たれたものの、先発・松坂が豪速球を武器に4回までキューバ打線をねじ伏せ、SS川崎のファインプレーも飛び出した。5回表に2点を追加、2番手・渡辺もその裏をあっさり無得点で乗り切り、ゴルゴル船越アナが早くも「一歩一歩世界一に近づいてます」などと実況する雰囲気。

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2006年03月19日

●解放の歓び (WBC準決勝)

午後、TBSでワールド・ベースボール・クラシック準決勝を観る。日本 6-0 韓国。王ジャパン、最強のライバルとの再々戦は、またしても苦しい戦いに。息詰まる接戦の末、これまで不調にあえいでいた男の一振りが日本を救う。日本野球界全体が重苦しい呪縛から解き放たれた。やったよ!勝ったよ!!


試合は、序盤から堅い投手戦となった。日本のエース上原は立ち上がりこそややもたついたものの、尻上がりに調子を上げて韓国打線を寄せつけない。一方、韓国もソ・ジェウンが好投。日本は早打ち(打ち損じ)が目立ち、イチロー1人が連打に盗塁と孤軍奮闘状態。3回、ランナーがたまってイチローに回るかという場面で西岡のサードライナーがダブルプレーになるなど、全体的には相変わらず嫌な流れであった。

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2006年02月24日

●「びっくり、ただ、びっくりです」


昨晩飲み会だったのでフィギュアスケートはリアルタイムでの観戦をあきらめていたのだが、朝6時前になぜか自然と目が覚めた。ちょうど早起きしたカミさんが隣の部屋でNHKの中継を見始めたので、テレビの音だけ聞くことにした(フィギュアは失敗が多いから、可哀想であまり積極的に観る気にならんのよ)。
 
荒川静香の演技の時刻。静まりかえった会場に「トゥーランドット」の美しい旋律が流れる。解説はおろか実況アナさえも口数少ない中、技が決まるたびに「ホゥ!」と観客の小さな歓声が聞こえた。失敗はないようだ…。そして数分間の時が流れ、ついに音楽が止まった瞬間、割れんばかりの拍手と歓声。「初めてのスタンディングオベーション!!」とアナの声。慌てて戸を開け「どうだった?」と尋ねると、やや目を赤くしたカミさんからは「完璧。もしこれでメダル獲れなくても悔いなし、って感じ」との答え。よし!
 

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2006年02月20日

●金メダルは決まった

夜、仕事から帰ってみると、時計は23時を回っていた。慌ててNHKの女子カーリング録画中継をつける。日本 6-4 イタリア。画面の向こうで展開されていたのは、まさにギリギリの接戦。思わずネクタイを外すのも忘れて最後まで見入ってしまった。結果は…もちろん小野寺ショット炸裂!である。
 
この試合(に限らないが)、日本は非常に苦しい戦いだった。準決勝進出の望みをつなぐためには1試合も落とせない状況、相手は地元イタリア(当然会場はアウェイムード)、そして残り3エンドで2点のビハインドという試合展開。同点の最終エンドも不利な先攻で、本当に最後の最後まで勝負はわからなかった。気持ちを切らさず、果敢に攻め続けた彼女たちの戦いぶりには脱帽するしかない。

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2006年02月18日

●カーリングいいじゃないですか

昼間、ぶらりと渋谷へ出かける。


昼食は宇田川町のスポーツ・バーMaple Leafでホット・チキンサンドとキルケニー1パイント。本当は「スピットファイア」という銘柄のビールを飲みたかったのだが、残念ながら売り切れだった。チキンサンドはパンの上にグリルしたチキンが載っており、さらにホワイトソースがかかっているもの。やや淡泊な味だが、結構量が多いのでそのくらいでちょうど良かったかも。

店内のテレビでは、トリノ五輪アイスホッケーカナダ×イタリア戦の録画中継。店内にいたカナダ人と思われるグループが「ワオ!」とか叫びながら盛り上がっていた。なにしろ国技だからなあ。酒を飲みながらとはいえ、彼らがどんな単語にも「Fuckin'」を付けて喋っていたのには「オイオイ」という感じではあったが。

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2006年02月11日

●昼間から酒を飲む、という贅沢。そしてサッカーとモーグル。

今日は昼間から、我が家に友人3人を招待しての焼肉宴会。「ハナマサ」で肉を買い込んで、ちょっとしたつまみをカミさんに作ってもらって、それらを大量のビールや島焼酎で流し込む!酒飲みのオッサンにとって、これ以上の贅沢があろうか?モグモグゴクゴクギャハハハ、と時間を忘れて盛り上がっているうちに、いつの間にか窓の外は夕方。

それにしてもよく食べた。カルビ、中落ちカルビ、サガリ、豚トロ、豚タンの5種だけで計2kg以上はあったはずだが、それに加えて大ぶりのソーセージ1ダースに手羽餃子10個……まさか完食するとは思わなかった……どう考えても食い過ぎ、今血液検査したら全員中性脂肪は確実に基準値オーバーであろう。まいっか(笑)。


そんな感じで焼肉ほおばりながら、横目でサッカーをテレビ観戦。アメリカ代表 3-2 日本代表。いや~酷かったね、日本。ボランチのところから全然前にボールが進まなくて、苦し紛れの縦のボールを全部拾われて押し込まれまくり。前半なんて、バスケの3on3みたいだった。完全なハーフコートマッチ。よく3失点で収まったものだと思う。「1トップ2シャドー」も、そこまでボールが届かないのでは良いも悪いもなかったやね。

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2005年08月14日

●20年前の夏もきっと暑かったのだろう

昼間、NHKで高校野球。宇部商 4-0 静清工。宇部商は父親が教員をしていた縁もあり、ここの試合だけはいつも真面目に観るようにしている。派手さはないが締まった攻守で粘る静清工を突き放して2回戦突破。やったぜ。

宇部商といえば玉国監督、玉国監督といえば攻撃野球。ということで宇部商はあまりバントを使わず、盗塁やエンドランが三度のメシより大好きなチームなのだが、それはさすがに静清工も読んでいたらしく(というか大抵はバレバレなんだけど(笑))スチールを刺されたりして、先制しながらなかなか追加点を奪えない。

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2005年04月29日

●清原和博通算500号ホームラン

夜、実家で広島×巨人を観ていて、ついに目撃できましたよ清原の通算500号を。センター方向へのラインドライブかかった当たりで届くかどうか微妙だったけど、広島市民球場で良かった(笑)。デビュー当時から見続けていた選手の500号というのは初めての体験であり、今後もそうは出ない記録であろうから、なかなかに感慨深い。

しかし500号か…。すごい記録ではあるんだけど、デビュー当時清原にかけられていた期待と比べて考えると微妙なところではあるよね。衣笠さん(もちろんこの人もスゴイ選手だけど)でも2千本・500号はクリアしているわけだから。せめて野村レベル……今さら言っても仕方のないことではあるが。

2005年04月20日

●万力、だな

夜、夕飯を食べながら日テレで巨人×阪神戦を観る。清原の2発などで巨人が快勝。

凄かったのは清原の2つ目のホームラン。フルカウントから真ん中高めの速球を思い切りひっぱたき、後でスローで見たら相当グリップ寄りに当たっていたのだが、「グシャ」と異様な音をたてたボールは山なりの弾道でスタンドへ飛び込んだ。ひしゃげたボールが目に見えるようで、力任せにもほどがあるというか……あれ、普通のバッターだったら定位置のレフトフライでしょ。化け物37歳、である。

2005年04月07日

●野球の監督も大変すね

夜、仕事場の「新人歓迎懇親会」なる居心地悪めの空間を早々に抜け出し、自宅で夕食を食べながらTBSで横浜×巨人を観る。14-6で横浜が圧勝。

11点もの差があったとはいえ、完投経験のない先発・土肥を9回も続投させた(しかもブルペンは無人!)牛島監督の采配は一種のギャンブルだったんだろう。経験を積ませ自信を付けさせるためとはいえ、打ち込まれたらかえって逆効果になりかねない。実際、土肥は巨人打線意地の反撃に遭い、最後の最後で3点返される苦労ぶりだった。球数も150球くらいは行ったろうか?牛島さん、背中に汗かいたかもしれんな。

「人を育てる」と、言うのは簡単だがやはり実行するのは難しい。特にお客さんが減っているこの時期である(佐々木を出したら皆喜んだろう(笑))。でも、やらねばならんのだな、きっと。監督ってツライ。

2005年02月11日

●第39回スーパーボウル

NHK-BSの録画で、第39回スーパーボウル。ニューイングランド・ベイトリオッツ 24-21 フィラデルフィア・イーグルス。下馬評ほどの力が離れていたわけではなかった。ペイトリオッツにはDB等に戦力的な穴があったし、イーグルスもショートパスを中心にいい攻撃を持っていた。でも、やっぱり、僅かだけれど厳然として埋めがたい差があったのだ。大舞台の「経験」と、QBの力量において。

ブレイディは、もはやジョー・モンタナの域に達しつつあるように思える。数字的なものだけではなくて、持っている雰囲気・オーラという点でも。彼のパス・立ち振る舞いの一つ一つが、チームに力を、勝利への推進力を与えているのである。真の「司令塔」とは彼の事だ。

2005年01月25日

●AFCチャンピオンシップ

BSの録画で、AFCチャンピオンシップ。ピッツバーグ・スティーラーズ 27-41 ニューイングランド・ペイトリオッツ。獲得ヤードはスティーラーズの方が上。でもスコアはペイトリオッツの完勝。フットボールと名の付くものにありがちな、「強さ」の意味を考えさせられる試合だった。

解説の河口さんはペイトリオッツのパス偏重DFがQBロスリスバーガーを抑え込んだ事を強調していたけど、本当のキーポイントはその前にあったと思う。立ち上がりのペイトリオッツは、むしろRBベティスのランを警戒していたのではないか。で、パスに裏をとられるリスクを背負いながらも中央を固める布陣でランを止めまくり、3rdダウン数ヤードの場面を何度も作った。

ここで、すなわち「パスで稼がなければならない」という状況に追い込まれた時点で、今まで強力ラン攻撃に「保護」されていたロスリスバーガーにプレッシャーがかかる。その状況でなってはじめて、待ってましたとばかりに繰り出されるペイトリオッツの8人パスDF。新人ロスリスバーガーに重圧をはね返すだけの力量はなかった。

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2005年01月22日

●ペイトリオッツ×コルツ

BSの録画で、NFLプレーオフ。ニューイングランド・ペイトリオッツ 20-3 インディアナポリス・コルツ。横殴りの雪・凍りつくピッチという悪条件にも関わらず、緻密な攻守を貫いた地元ペイトリオッツが快勝。

ペイトリオッツはチーム全体のプレーの正確さと巧みな戦術に加え、攻撃の中心QBブレイディとRBディロンがずば抜けている。「判断力の塊」ブレイディの凄さはわかっていたが、今季加入のディロンがここまでの選手とは知らなかった。かつてのバリー・サンダースのような圧倒的な機動力でDFを置き去りにするタイプではないが、細かいステップで攻撃ラインのブロックを巧みに使い、狭いスペースを抜けていく。派手さはないけれども、際どいところで次々ゲインを重ねていく攻撃は見ていて楽しい。

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2005年01月18日

●スティーラーズ×ジェッツ

BSの録画で、AFCディビジョナル・プレーオフ。ピッツバーグ・スティーラーズ 20-17 NYジェッツ。スーパーボウル以外のNFLの試合を1試合通して観たのは何年かぶり。

下馬評圧倒的優位のスティーラーズが地元で苦戦。オフェンスがなかなか前進できず、新人王QBロスリスバーガーも肝心なところでインターセプトを喫する。ジェッツのダグ・ブライエンが連続してFGを外す幸運もあって何とか延長勝ちしたものの、15勝1敗のシーズン成績からすれば物足りない内容だった。

まあ、試合自体はともかく、スティーラーズのヘッドコーチが未だにビル・カウアーで、エースRBがジェローム・ベティスなのにはちょっと驚いた。彼らは、僕がサッカーやラグビーと同じかそれ以上に熱心にNFLを観ていた頃(これまた10年くらい前か…)から第一線にいた2人なのだ。当時モンタナやマリーノを応援していた僕にとってスティーラーズと言えば「悪役」イメージが強いが、それでも彼らの息の長い活躍には嬉しくなる。強力DFとラン攻撃のチームカラーを守っているのもいいではないか。ペイトリオッツとのAFCチャンピオンシップは、かなり楽しみだな。

2005年01月13日

●古田には45まで頑張ってほしい

ヤクルトの球団社長が、古田の2006年以降の現役続行について、否定的な発言をしたのだそうである。

プロ野球の経営者って、やっぱりアホな人が多いですか?

発言内容の当たり外れはさておき、だ。なにしろ古田だぞ、古田。昨年の日本プロ野球界最大のヒーローについてそんな発言をして、いったい何のメリットがあるというのだろう。スター選手に関して無礼千万な物言いをして、ファンの失望を買うということさえわからないのだろうか。そもそも、まだ2005年シーズンさえも始まっていないのである。そして、古田は、2004年シーズンに3割6厘の打率と24本塁打という立派な成績を残しているのだ。

どういう意図で言ったのかしらないが(まさか社長だからって「たかが選手」と思ってないよね)、とりあえず41歳のランディ・ジョンソンを迎え入れたスタインブレナーの爪の垢でも煎じて飲みなさいよ、多菊さん。

2005年01月01日

●『スポーツマンNO1決定戦』

夜、KRY山口放送で『スポーツマンNO1決定戦』を見る。いやー小粒だったね今回の出場者は(笑)。去年の三浦貴ならまだしも、いくらなんでもまずいだろう、池谷直樹が優勝しちゃ。毎年同じ事を書いているような気がするが、どうせそろそろマンネリなんだから、やっぱりここら辺で「大畑×室伏 真の超人対決」をやってくれないと。

そういう意味では、「スゴイ人達がスゴイ事をやっている」という意味で、アテネ五輪メダリストたちによる樽投げと跳び箱の単体競技の方が面白かったな。室伏の優勝した樽投げの方は、ライバルなんだけどともに世界を転戦する仲間でもある、というハンマー投げ選手たちの関係性が垣間見え、微笑ましさも加わって非常に楽しめた。

2004年12月29日

●『よみがえる熱球 プロ野球70年』

昼間、実家に顔を出している間にNHK-BSで『ドキュメント スポーツ大陸 よみがえる熱球 プロ野球70年』観る。実際に観たのは再放送の一部で「背番号”3”燦々 -昭和33年・ミスタージャイアンツ登場-」「三原魔術 -昭和35年・大洋初優勝-」「豪腕・20歳のエース -昭和43年・江夏奪三振401個-」の3本だが、どれももうとにかく面白かった!

特に良かったのは昭和33年日本シリーズの逸話。「稲尾は常日頃から『得意球はスライダー』と公言していたが、それは相手を欺くハッタリで、実はシュートが得意だった(そして野村克也はそれに気づいていた)」とか、「3連敗後の夜、稲尾は長嶋対策を考え抜いたあげく『あの人は何も考えないで打っている』ことに気づいた」とか(笑)。

で、「長嶋はその天才的カンにより無意識のうちに投手の体勢に合わせて構えを微調整しており、それに気づいた稲尾はリリースポイントを遅らせ、長嶋の構えの変化まで見きって球種を変えた(そして野村はそれにも気づいていた)」そうな。なんか、超人的というか、「ホンマかいな」というか(笑)。

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