●青空の下でビールを飲もうと思ったら…… (西武×楽天観戦記 前編)
昨日の午後は、西武ドームでプロ野球パシフィック・リーグを観戦。埼玉西武ライオンズ 4−5 東北楽天ゴールデンイーグルス。最初に断っておきますけど、以下、とりとめもない観戦記がダラダラと続きます。どうもサッカー・ラグビーとは要領が違って……あまりに長いので前後編に分けることにしました。
西武球場に足を運ぶのはおそらく20年ぶり、高校生の頃に日本テレビ「高校生クイズ」の予選に出場して以来である(ちなみに2問目で敗退。競泳水着にゴーグルの姿ではしゃぎ回ってた)。まあゴールデンウィークだし五月晴れで気持ちいい季節だし、青空の下で野球を眺めながらビールでも飲んだらさぞかし気持ちよかろう……と思ってはるばるでかけてみたのだが、よく考えたら西武球場はドームになってんじゃん(笑)。現地に行ってから気付いた(←バカ)。
西武ドームは「西武球場前」駅の目の前にある。副都心線直通に乗れば新宿三丁目から1時間弱。意外と便利というべきか。この日はさすがGW、試合開始30分前で一塁側の内野指定席しか残っておらず、僕が買ったすぐ後に完売したらしい。入場してみると思ったよりコンパクトというか、はるか昔の記憶やテレビで観た印象よりもずっと小さいな、と。やはり屋根の圧迫感ゆえだろうか?もっとも、3万観衆の歓声が室内に響き渡る雰囲気も決して悪くはない。
試合前、西武ファンの子供による始球式。なんかやたらガッシリと肉の付いたオッサンが出てきたな〜と思ったら、キャッチャー役の渡辺久信監督だった(笑)。現役時代はスリムなイケメンだったんだが……。そしてバッターは中島。見事ストライクの空振りで場内やんやの大歓声。いやー、素晴らしいファンサービスですな。ナイスピッチ!ほんで選手が出そろったところで国家の演奏……って、普通のリーグ戦なのに「君が代」流すんだ。MLBの影響なのかな?
そしてプレーボール。西武は西口、楽天は戸村の先発。1回は双方無難な立ち上がりを見せるが、2回裏に西武打線が火を噴いた。まずは4番の「おかわり君」中村が左中間にソロホームランを打ち上げる。ライナーというよりゆったりとした放物線を描く本塁打で、まさに「アーチ」だった。そして続くDHのブラウンが、今度はバックスクリーンに弾丸ライナーのホームラン。首位争いをしているチームだけあって、クリーンアップはさすがの威力であった。2−0。
さて、ここで小腹が空いてきた。プロ野球といえばスタジアムグルメ、ということで、試合前の偵察で見つけていたオリオンビールの売店へ。まずは1・2回にオリオン樽生とタコライスボールで乾杯、そして3回の楽天は下位打線ということでもう一度同じ売店に出かけた。ソーキそば、700円は高いと思うが熱々だし普通に美味い。で、満足して席に戻ったら、西口に連打を浴びせた楽天が一気に逆転してやんの(笑)。あらま……食い意地張って見逃した。2−3。
ここでこの試合1つめのポイントが。渡辺監督は早々に西口を諦めて4回表から野上にスイッチしたのだがこの野上が非常に良かったのだ。球速は決して早い方ではないけど、緩急をつけてバッターの狙いを外し続ける丁寧な投球。三者三振に始まって、結局4回を1安打無四球に抑えるナイスピッチングだった。これがライオンズに流れを呼び込むことになる。
逆転打が飛び出したのは5回裏。2番の栗山が四球を選んだ直後の3番中島。ややタイミングが遅れながらフルスイングで引っぱたいた打球はライト方向にグングン伸び、ポールを直撃するホームラン。僕は一塁側の外野寄りで観ていたのだが、「切れるか、切れないか」とハラハラした数秒間の末に「ガン!」とポールにボールが当たった瞬間には思わず叫び声を上げてしまった。目の前でポール直撃を見たのは初めてかもしれない。非常にスリリングである。4−3。
その後も野上は好救援を見せ、そして7回「ラッキー7」の攻防へ。ここでもまた新たな発見をしたんだけど、今はパ・リーグの試合でもファンが風船を飛ばすんだね。楽天はエンジ色の、西武は青色のヤツ。甲子園なんかに比べると風船自体の数も少ないのかもしれないけど、やはりドーム球場だとちょっと迫力に欠けるかなあ、と。西武ファンが一斉に振る小旗の方がずっと盛り上がったような。
(後編へ続く)