●ダレン・フレッチャー
夜、JSPORTSでカーリング・カップ準決勝2ndレグ。マンチェスター・U 2-1(通算3-2) ブラックバーン。リーグでは遠くチェルシーに離されてしまったユナイテッドが、苦戦の末に決勝進出を決めた試合。
ここ最近、ユナイテッドにはなんとなく気になる選手がいる。背番号24のMFダレン・フレッチャーだ。生え抜き(アカデミー上がり)の22歳で、現スコットランド代表。右サイドでのプレーを得意とすることから、一時は「ベッカムの後継者」なんて呼び方もされていたらしい。
夜、JSPORTSでカーリング・カップ準決勝2ndレグ。マンチェスター・U 2-1(通算3-2) ブラックバーン。リーグでは遠くチェルシーに離されてしまったユナイテッドが、苦戦の末に決勝進出を決めた試合。
ここ最近、ユナイテッドにはなんとなく気になる選手がいる。背番号24のMFダレン・フレッチャーだ。生え抜き(アカデミー上がり)の22歳で、現スコットランド代表。右サイドでのプレーを得意とすることから、一時は「ベッカムの後継者」なんて呼び方もされていたらしい。
プレシーズンマッチ『FC東京vsヴァンフォーレ甲府』開催のお知らせ(FC東京公式)
甲府かぁ。実に面白い相手をチョイスしてくれたものである。昨年12月の入替戦、特に2戦目において柏レイソルを粉砕したその攻撃的サッカー(あるいは超前向きなサッカー)は、未だに鮮烈な印象として脳裏に焼きついている。倉貫の鋭い攻め上がり、藤田の技巧、そしてバレーの破壊力。2005年の日本サッカー界における最大のサプライズだったと言っても過言ではあるまい。
まあ、リーグ戦の成績を考えればあの試合は出来過ぎだったようにも思えるのだが、しかし明確なスタイルを持ったチームであることには違いなく、「J1でどこまでやれるか」は非常に興味深い。きっとJ1でもガンガン攻めてくるのだろうし、そんな恐れを知らないチームを相手にシーズン前の腕試しをできるのは、東京ファンにとっても楽しみである。
マイクロソフトカップの準決勝はJSPORTSにて観戦。天気も良く秩父宮の試合が好カードだっただけに、ここは生で観戦するべきだったのかもしれないが、何しろ昨晩後輩の結婚式の二次会(と、そこから流れた「すっとこどっこい」)で飲み過ぎたのである。起きられなかった…。頭が痛いのだよ、頭が。
さて(笑)。まず秩父宮の試合は、東芝府中 23-10 NEC。多くのラグビーファンが「事実上の決勝戦」と思っていたであろう対戦。激しいぶつかり合いとなったが、組織力で上回る東芝がPGも交えた着実な加点で13点差をつけ、リーグ戦の雪辱を果たした。さすがは王者・東芝である。
2006Jリーグディビジョン1 試合日程(FC東京公式)
5月下旬から約2ヶ月間がぽっかりと空いた「ワールドカップ対応日程」。パッと見て気づくのは、中断前の過密日程だろう。3月の開幕から2ヶ月半の間に18試合!これはけっこうキツいんじゃないかな~。みんなヴェルディやガンバの事を笑ってられない(笑)。逆に、浦和にとっては来年の「ACL日程」へ向けていい予行になったりして。とにかく、各チーム気をつけてあげないと、せっかく設けた中断期間の前に代表の選手も壊れちゃうんじゃなかろうか。
それに比べると、中断後の日程の穏やかな事。4ヶ月半で22試合である。これなら楽勝……と思ったのだが、よく考えたらナビスコ杯で予選突破したら最高5試合、さらに天皇杯も1試合挟まるかもしれないわけだ。うーむ。しょーがないっちゃしょうがないのかもしれないが、2ヶ月もの中断はなんとかならんものだろうか。どうせ代表選手は参加しないのだろうから、ナビスコ杯予選はもっと間延びした日程で6月頭までやるとか(J2は中断しないんだし)。
DVDで、ジョージ・A・ロメロ監督『ランド・オブ・ザ・デッド』観る。ご存じロメロ御大の『ゾンビ』シリーズ第4弾。今回は、ゾンビが大発生した世界においてなお生き残る、周りと隔絶した要塞都市が舞台。都市内における人間たちの生活と対立、そして進化を始めたゾンビ軍団による大襲撃の顛末が描かれる。
この物語に込められている政治的メタファーは至極わかりやすいものだ。富裕層の中心として大都市を支配する独裁者(デニス・ホッパー)はブッシュ政権、兵士となってゾンビ地域で物資調達に命をかける人々は米地方都市の貧困層、そして「戦闘ではなく、ただの殺戮」たるゾンビ狩りの様子はイラク等における米軍の軍事行動。まんま現代アメリカの一部を映し出したものだ。これについては、まあ、「そうだよな」としか言いようがない。
大友信彦著『奇跡のラグビーマン-村田亙37歳の日本代表』(双葉社)読了。ヤマハ発動機ジュビロの一員としてトップリーグで活躍するラグビー(元)日本代表、村田亙選手の半生を描いたノンフィクション。
村田亙といえば、生来のスピードを生かした攻撃プレーによって数々の栄冠に輝く一方、ジャパンの一員としては「不遇」のイメージがつきまとう選手でもある。強力なライバルの存在もあってW杯では十分な出場機会を得られず、「145」の惨事の当事者ともなった。積極果敢なスタイルゆえに怪我は多く、競技生活の総決算となるはずだった前回のW杯でも直前でメンバー落ち。ファンとしては、その能力を考えればどうしても「報われていない」ように思えてならないのだ。
2006年シーズンチームスローガンは「Ousadia(オウザヂィア)~信頼・勇気・挑戦~」に決定(FC東京公式)
2006年シーズン新体制を発表(FC東京公式)
2日遅れですが、感想。
「90分間攻撃サッカー。」「攻激、攻劇、攻撃サッカー。」「攻めて取る。攻めて獲る。」と前監督の個性のままにオモロいスローガンを続けてきた我らが東京。今年はどうなるかと思ったのだが、ブラジル人監督の就任を意識したのか、ポルトガル語を使ったマジメ路線だった(別に前が不真面目だったわけでもないが)。「”お互いを信頼して勇気をもって挑戦していく”というチームの戦い方(気持ち)を表現」というコンセプトだそうである。
ライブドア:堀江社長ら逮捕 証取法違反容疑で東京地検(Mainichiインタラクティブ)
ついに逮捕ですか。まあ、強制捜査に踏み切った時点で地検としては「そのつもり」だったんだろうね。嫌疑については…正直よくわからん。さっきNHKニュースで学者さんが「1つ1つの行為は違法とまでは言えないが、1連の行為としてみれば違法となる可能性はある」とえらく微妙なコメントをしていたのを聞くと、どうも「真っ黒」とまでは言えないのかもしれない。
午後、秩父宮ラグビー場でマイクロソフト杯1回戦。東芝府中 38-7 神戸製鋼。6トライを積み重ねた王者・東芝が復調気配の神鋼を寄せつけず、完勝。トップリーグ最終節とは打って変わった試合ぶりに、「トップランナー」東芝の地力の強さを見せつけられた思いであった。
前半は締まった試合展開。神鋼のFWが予想外(と言っては失礼か)の健闘を見せ、東芝にスムーズな球出しを許さず、雪の残るピッチ状態を考慮したモール戦法にも耐えきった。逆に、神鋼が深く攻め込んで東芝がキックで逃れ続けるような時間帯もあったのだが、あともう一歩の決め手が足りない。大畑がフィニッシャーとして絡めれば、というところだったが…ホラの欠場も痛かったかな。スコアレスのまま試合は進んだ。
夜、新宿南口のドイツ風居酒屋「クライネヒュッテ」で飲む。駅の近くにこういう店があるとは知らなかったなー。目立たない裏通りにあって、しかも地下に下りなきゃいけないからね。レーベンブロイ、バスペールエール、ハイネケン、カールスバーグ、ギネスの5種類が生で飲めるのは、ビール好きとしては相当に嬉しいことだ。
男4人で、合鴨のマスタード焼き、タコのマリネ、ザワークラウト、イエガーシュニッツェル、ソーセージ2種(フランクフルトとミュンヘンホワイト)、ロールキャベツ、レーベンブロイとハイネケンとカールスバーグとギネスを無数。ギネスはハーフパイントグラスで、その他は蓋付のジョッキで出てきますた。面白いなあ。
味は良く、雰囲気も悪くない。これはしばしば利用させてもらうことになりそうである。……とか書くと、たまに「混んじゃうから、お気に入りの店は書かない方がいいんじゃないの?」とか言われたりするのだが、こんな泡沫WEBサイトに影響力なんてあるわけないでしょっつーの(笑)。今度行くときは生ビール5種を飲み比べてみることにしよう。
夏目房之介著『消えた魔球 熱血スポーツ漫画はいかにして燃えつきたか』(新潮文庫)読了。前に『マンガの深読み、大人読み』をレヴューした時に「夏目房之介という人は、初期の『Number』で連載を持っていて、古いスポーツマンガについて模写(引用?)も交えながら楽しく紹介していたような記憶があるな。あのコーナー、どこかで単行本に収録されたりしてないのかな?」と書いたら、速効でご本人から「単行本化され、その後新潮文庫になりました」とのコメントをもらったのだった。ネットってスゴイかも(笑)。しかし、いざ探してみると既に店頭にも在庫も無いようなので、Amazonのマーケットプレイスで購入。
「発掘された不滅の記録1954-1975 [VIET NAM ベトナム] そこは、戦場だった」。やたら長くて思わせぶりなタイトルだが、抗仏戦争・南北分断からサイゴン陥落までの、要するにベトナム戦争の写真展である。
この展覧会、概ね時代順に、「北」側と「南」側の双方から撮影された写真を並べる形になっている。朝日新聞社主催のせいかどうかはわからないが(笑)ボリューム的には「北」側のものが多数を占めており、ホームページで使われている写真もなぜか「北」側のものばかりである(まあ、これは著作権やら何やらの関係があるのかもしれないな…)。
いや、別に僕の額から出血したわけではない(笑)。
夜、録画でリーガ・エスパニョーラ第19節を観た。FCバルセロナ 2-1 アスレティック・ビルバオ。ホームのバルサがセットプレーから先制を許すも、引いて守るビルバオをサイド展開からのパスワークで揺さぶりまくり、ロナウジーニョとメッシのゴールで逆転。その後も追加点こそ奪えないものの、優位に試合を進めて逃げ切った。こう書くと文句なしの勝利に思えるが…。
事が起こったのは後半ロスタイム、敵陣ペナルティボックス脇でデコがグルペギと接触して倒れた(ノーファウル)場面。グルペギが立ち上がらないデコの襟をつかんで起きるよう促したところでデコが突如キレ、グルペギの髪につかみかかったのだ。もちろんデコは一発退場だが、興奮した両チームは一触即発、乱闘寸前。ライカールトがサッとピッチに入って(さすがの判断!)デコを連れ出し、ようやく収拾した。
今日は芦花公園近くにある友人宅で新年会。昼間からビール飲んで、角煮とシューマイと茄子のサラダ食べて、シャンパン飲んで、鍋とラーメン食べて……。休日の贅沢とはまさにこの事であろう。
夕方には『桃太郎電鉄15』で盛り上がった。『桃鉄』はむか~しファミコンだかスーファミだかでやった記憶がかすかにあるだけなので、『15』と言われてもどこがどう凄くなったのかはわからないが、色々と趣向が凝らしてあって面白い。1回ゴールすると次のゴールがランダムに移動したり、サイコロを複数に増やせたり、はては突然貧乏神がとりついたり、不確実性が高くてゲームの様相がコロコロと変わるため、飽きる暇がないのである。
新年会でたらふく飲んで夜中に帰宅してみると、ついにというか、とうとうというか、やっぱりというか、加地の移籍が発表になっていた。度重なるマスコミ報道や東京の徳永獲得、ガンバの渡辺光放出といった一連の出来事から既に心の準備はできていたつもりではあったのだけれど、やはり残念なことには変わりがない。
移籍の事情について、詳しいことはよく知らない。ただ、ミもフタもない言い方をしてしまうと、10位のチームに在籍している選手が優勝チーム(すなわちACL~トヨタカップへの挑戦権のあるチーム)から誘われたら、そりゃ行くよな、とは思う。類い希なる向上心を持つ(と聞いている)加地ならば、なおさら「高いレベル」の戦いを求めてこのような移籍に至るのは自然ではなかろうか。寂しい話だが。ガンバの側としても、日本代表レギュラーの加入なのだから言うことなしの補強だろう。
先日、チェルシーの試合を録画で観ていて、ふと思い出したことがある。『オシムの言葉』の中に収録されている、オシム監督の通訳・間瀬秀一さんの言葉だ。
「 そこで、思ったんです。この仕事って、通訳じゃないなと。そこで、やり方、変えたわけですよ。 言ったことをやらせないと勝てないですから。極端に言うと、通訳としての指導力と言うんでしょうか。言葉を訳す力だけじゃなくて、どうすれば選手ができるようになるのか、そこら辺のやり方を考えました。」
「 今本当に、この監督の通訳をやって、自分がJリーグの監督になるっていう新しい目標ができたんですよ。 オシムさんはね、FIFAの技術委員なわけでしょ。そのFIFAの技術委員の右腕として、今、2年半やってるわけでしょ。FIFAの講習を2年半受けているようなものですよ、僕は。講習受けながら、一緒に力を合わせて実戦で戦っているわけだから。だから、そんな貴重な体験をしている僕が、将来監督としてタクト振るわなかったら、日本のサッカー界に対して申し訳がないと思うんですよ。絶対、日本のサッカー界に貢献する。絶対、自分が指導者としてサッカーをする。それは、やっぱり大事なことですよ。」
元選手ながらサッカー界にこだわらない将来ビジョンを持っていた間瀬さんに「絶対」「日本のサッカー界に貢献する」「自分が指導者としてサッカーをする」とまで言わせてしまう、オシムの監督としての魅力と凄みは大したものだと思った。そして同時に、サッカーチームにおける通訳という仕事の重大さをあらためて印象づけられた。
手術は成功し、初めての退院、そして初めての誕生日を迎えることができたそうです。
良かったな、と思う。本当に、このまま元気に育っていってほしい。
ただし、一方で、彩花ちゃんのような善意と幸運に恵まれず、亡くなっていく同じような病気の子供たちはどれくらいいるのだろうと、ふと思ったりもする。彩花ちゃんだけの「めでたしめでたし」で終わらせてはいけないのだろう、きっと。
日本テレビの録画で、1日遅れの全国高校サッカー決勝。鹿児島実業 1-2 野洲。滋賀の新星・野洲が持ち味の「技術を前面に出した、見応えのある攻撃プレー」を発揮、前年王者に競り勝って見事初優勝。従来の強豪タイプとは毛色の違うサッカーに、実況・解説も思わずため息。確かに高校サッカーに新しい風が吹き込んだようだ。
正直なところ、試合前は「鹿実が勝つのだろう」と思っていた。選手権屈指の常連校であることに加え、準決勝の内容が非常に強さを感じさせるものだったからである。やや粗いが剛性を感じさせる攻撃と、自陣のスペースをギュッと狭めてつぶす守備。遠野にほとんど何もさせず3-0の快勝。おまけに連続9試合無失点。多々良に勝った野洲も確かに面白い存在だとは思えたが、さすがに決勝では鹿実が勝るのではないか、と。
午後、秩父宮ラグビー場でトップリーグ最終節。NECグリーンロケッツ 20-5 東芝府中ブレイブルーパス。既に優勝を決めている東芝にとっては消化試合、しかしNECにとっては2位のかかった大事な試合。両チームにどこまで意識のズレがあったか定かではないが、結果は非常に微妙なものとなった。試合内容の方も、凡戦というわけでもないが…盛り上がったとも言い難い。
東芝府中に、特に手抜きはなかったと思う。前半途中まではFWのボール獲得力で圧倒し、NEC陣へ押し込み続ける一方的な展開。16分にはSH吉田が先制トライも奪った。しかし、徐々に密集への集散が鈍り始め、反則も増え、追加点を奪えぬままNECに反撃の余地を与えてしまった。いつもの東芝からすれば「らしくない」出来。まあ、こういう状況ではやはりモチベーションやコンディションの上げ方は難しいのだろう。むしろ最後までよく頑張ってくれたと言うべきか。
午後、国立競技場で全国大学ラグビー選手権決勝。早稲田大学 41-5 関東学院大学。5年間にわたる清宮体制の総決算。「アルティメット・クラッシュ」の実現。早稲田がFWのボール争奪力にものを言わせた攻撃ラグビーを見せ、5トライを奪取。ライバル・関東学院大学(この5年ずっと決勝の相手!)に完勝した。
前半の立ち上がりは下馬評通り早稲田が優位に立つも、ラインアウトのミスや関東のしぶといタックルによりなかなか得点を挙げられず、やや膠着気味の展開。ターンオーバーの応酬から関東陣22m内へ攻め入っては、関東がキックで押し戻す場面が続く。15分押し込み続けた末に早稲田がPGを狙った時には、「攻めあぐんでいるな~」と接戦の期待も抱いたし、実際その後は関東が早稲田陣へ攻め込む場面も出てくるのだが…。
JSPORTSで全国高校ラグビー決勝。桐蔭学園 12-36 伏見工業。前半風上を選択した伏見が軽快なパス攻撃で着実に3トライを奪う。後半は桐蔭が強力FWを前面に立ててモール・縦突進で反撃するも、伏見は粘り強いタックルでしのぎ、トライの奪い合いに。結局、前半の24点差は変わらず試合終了。伏見4度目の全国制覇となった。
前半の伏見も「圧倒した」という印象ではないのだが、しかしここぞという場面での切れ味はさすが。ラックからの速い展開に桐蔭DFが前に出きれないところ、ポンポンポンとお手玉のようにWTBまでつないでトライを奪う。解説の小林さんや村上さんは「接近戦」という言葉(大西ジャパン!)を持ち出していたけれど、そこまで行くかはともかく、「目の前のDFをパスで外して抜く」という、すげえ単純なんだけど実は社会人でもあまりできていないプレーがきちんとできるのはお見事。
夜、六本木ヒルズの森美術館で『杉本博司 時間の終わり』。ニューヨークを中心に活動する写真家・杉本博司の代表シリーズが一同に会する回顧展。単体作品の質の高さはもちろんのこと、展示空間にも様々な工夫が施され、会場全体がいい意味での「贅沢さ」に満ちあふれたものとなっていた。
この展覧会は作品シリーズごとにスペースが分かれているのだが、それぞれ趣向が凝らしてあってとても面白い。光と影の巧みな配置、展示室に築かれた能舞台、白の部屋と暗い部屋とのコントラスト、20mはあろうかという長大な写真、林立するモノリスの陰に隠された作品…etc。他の展覧会でも見られる演出もあれど、これほどの規模・多彩さとなるとちょっと記憶にない。作家の知性・こだわりと美術館のポテンシャルとがうまくマッチしたというところか。「次はどんな展示かな」とワクワクさせられた。
天災(なのか?)は、忘れた頃にやってくる。
夕方、仕事場のノートPCでえっちらおっちら書類を作っていたら、キーボードの下で「ガリッ!」と嫌な音がしてそのままフリーズ。「あっ!」と叫んで慌ててマウスを動かしてみるも、画面のカーソルは全く動かず、ハードディスクのあたりからはカラカラカラ…といかにも「空回りしちゃってま~す!」という音が。
JSPORTSで録画しておいた1974年の”エル・クラシコ”(スペインダービー)を観る。レアル・マドリード 0-5 FCバルセロナ。天才ヨハン・クライフを擁するバルサがアウェイでマドリーを粉砕した伝説の試合。「これ一度観たかったんだよ~!!」とムチャクチャ期待して画面に向かったのだが……。
一目見て、まず不鮮明な白黒画面に驚いた。今まで観た74年の有名なスポーツ映像はどれもカラーだったように思うのだが。例えば西ドイツW杯決勝西独×オランダ戦とか、国内では長嶋茂雄の引退セレモニーとか。そういや『オシムの言葉』の中にも、東京五輪(64年)で来日したオシムがカラーテレビを見て感激したエピソードがあったな。ともかく、いくら録画とはいえ74年に白黒とは「時代遅れ」であろう。やっぱりフランコ政権下のスペインってのは西欧に比べると「後進国」だったのだろうか?
木村元彦著『オシムの言葉-フィールドの向こうに人生が見える』(集英社インターナショナル)読了。サッカーファンの間で話題になっている例のヤツ。品切れ状態が続いていたが、ようやく年末にアマゾンで入手した。面白い、という一言では済まない読みごたえ。1冊読むのに何日何週間とかかってしまう遅読の僕でも、わずか2日で読み通してしまった。
ピッチ上で表現されるオシムサッカーの凄さは、この3年間で幾度となく目撃している。彼の経歴についても、パルチザンとユーゴ代表の監督を歴任し、ユーゴ崩壊後はオーストリアで名を挙げてから市原へやってきた、くらいの事は知っていた。もちろん、独特の含蓄ある発言にはいつも楽しませてもらっている。でも、その一方で、偏屈を装うような物腰、メディアに対するガードの固さが気になってはいた。「ユーゴ代表では苦労したのだろうな」という程度の認識しか持っていなかったのだけれども……。
昨日の天皇杯決勝は観なかった。清水との力関係からして、おそらく浦和が勝つであろうと考えたからである。正直なところレッズに勝たれるのは(そしてそれを目の当たりにするのは)、他のどのチームに勝たれるよりも残念というか悔しいというか羨ましいというか、とにかくウガーーー!!と叫びたくなる出来事なのである。
そして、予想通り、浦和レッズは優勝した。
前にも書いた事だが、どうもここ2年ほどで、我がFC東京と浦和レッズの間には容易には埋めがたい差がついてしまったような気がする。観客動員(これは前からだが)、戦力補強、チームとしての完成度、中期的なビジョン、そしてクラブやファン・サポーターの勝利への意識……。昨季3戦3敗したのも、リーグ及びカップ戦の成績において大きく劣ったのも、決して「たまたま」ではないように思うのである。
昼前起床。田舎や実家で迎える元旦ならば朝から叩き起こされるところだが、今年はそこら辺の歯止めが効かず、正月の感慨もゼロ。とりあえず、先日のもちつきでいただいた餅を焼いて食す。手でついた餅はやっぱりうまいっす。
午後、年賀状を印刷しながらJSPORTSでラグビー高校選手権。正月早々一生懸命に戦う若い衆の姿は清々しく、特に肩入れするチームがあるわけでもない(山口の萩工業は既に敗退)のに、つい見入って応援してしまう。
まずは黒沢尻北 7-34 長崎北陽台。黒沢尻北も最後まで切れずに食い下がったものの、全体的には両チームの展開力の差が出た形になった。長崎北陽台はBKだけでなくFWのパススキルもなかなかのもので、飛ばしパスに頼る事なく、手早く細かくつないで抜く攻撃が効果的。あと、2年生WTB村田の豪快なランも良かった。ボールを良く動かすチームはとにかく見ていて気持ちがいいね。
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いしまっす。