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2006年01月16日

●デコが切れた

いや、別に僕の額から出血したわけではない(笑)。
 
夜、録画でリーガ・エスパニョーラ第19節を観た。FCバルセロナ 2-1 アスレティック・ビルバオ。ホームのバルサがセットプレーから先制を許すも、引いて守るビルバオをサイド展開からのパスワークで揺さぶりまくり、ロナウジーニョとメッシのゴールで逆転。その後も追加点こそ奪えないものの、優位に試合を進めて逃げ切った。こう書くと文句なしの勝利に思えるが…。

事が起こったのは後半ロスタイム、敵陣ペナルティボックス脇でデコがグルペギと接触して倒れた(ノーファウル)場面。グルペギが立ち上がらないデコの襟をつかんで起きるよう促したところでデコが突如キレ、グルペギの髪につかみかかったのだ。もちろんデコは一発退場だが、興奮した両チームは一触即発、乱闘寸前。ライカールトがサッとピッチに入って(さすがの判断!)デコを連れ出し、ようやく収拾した。

しかし、驚いた。確かにグルペギはその前から何度かデコに絡んでいたのだけれど、あと数分我慢すれば勝利の時間帯、しかも直前の数分間はバルサがロナウジーニョ・ジオ・デコのパス回しでビルバオを翻弄していたのだ。あまりにももったいないし、愚かな行為だったのは間違いない。ただ、こういう行き過ぎも含めて「戦う気持ち」こそがデコをデコたらしめているわけで、ちょっと可哀想な気もしたな。

我が家では(主にカミさんですが)、その風貌から、デコの事を勝手に「板前」と呼んで親しんでいる。彼は確かブラジル系ポルトガル人のはずだけど、なんかブラジリアンとかラテン系とかいうより、一本気で不器用っぽい感じがするんだよね(ダイブも下手くそだし(笑))。でも、太い眉が下がった情けない顔(失礼)とは裏腹に、プレースタイルはボールを大きく動かすダイナミックなもの。そのコントラストが結構好きである。

だから、こういう事で彼に対するチームの信頼が損われてしまうとしたらとても残念だ。そういや、昨季は自チームの「過剰な攻撃サッカー」批判をして問題になった事もあったな。そこら辺も不器用さの表れなんだろうか。いざとなったら、モウリーニョが拾ってくれるだろうか?

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