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2006年01月04日

●僕の生まれた年のクラシコ

JSPORTSで録画しておいた1974年の”エル・クラシコ”(スペインダービー)を観る。レアル・マドリード 0-5 FCバルセロナ。天才ヨハン・クライフを擁するバルサがアウェイでマドリーを粉砕した伝説の試合。「これ一度観たかったんだよ~!!」とムチャクチャ期待して画面に向かったのだが……。
 
一目見て、まず不鮮明な白黒画面に驚いた。今まで観た74年の有名なスポーツ映像はどれもカラーだったように思うのだが。例えば西ドイツW杯決勝西独×オランダ戦とか、国内では長嶋茂雄の引退セレモニーとか。そういや『オシムの言葉』の中にも、東京五輪(64年)で来日したオシムがカラーテレビを見て感激したエピソードがあったな。ともかく、いくら録画とはいえ74年に白黒とは「時代遅れ」であろう。やっぱりフランコ政権下のスペインってのは西欧に比べると「後進国」だったのだろうか?
 

そして、肝心の試合の方も、やや緊迫感に欠けるイマイチなものであった。技術は一部の選手を除いて雑、守備はユルユルで、現代サッカーに比べるとスピード感もない。ミケルスが監督を務めた(バルサと兼任)オランダ代表がW杯で見せた美しいサッカーに比べると、その差は一目瞭然。今よりずっと移籍が活発でない時代で、しかもやはり独裁政権の国ということで選手も集まりづらかったかもしれず、おそらくプレーヤーの全体的なレベルが低いのだろう。クライフのゴールくらいかな、「おお!」と思わされたのは。
 
てな感じで、拍子抜けというか、正直言って期待外れな試合ではあった。まあ、この時代は「フランコ政権の庇護下にあるレアル・マドリー×虐げられたカタルーニャのバルサ」という対抗図式が成り立っていたはずで、現地のバルセロニスタにとっては、内容はともかく「あのマドリーに5-0で勝った!」という結果こそが何よりも重要であり、至高の興奮と感動を呼んだのだろう、きっと。残念ながら、ここら辺は当事者にしかわからない部分である。
 
ただ、それでもなお感慨を覚えずにいられないのは、この試合が僕の生まれた年に行われたということについてだ。番組中、倉敷アナが「昭和枯れすすき」「『燃えよドラゴン』でカンフーブーム」「ストリーキング流行」などと例を挙げて「74年という時代」を紹介してくれたのはとても楽しかった。興味のある人はこことかここを見てみるといいかもしれない。個人的には、「ペヤングソース焼きそば発売」というのが最もツボにはまった(笑)。

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