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2006年01月09日

●NEC×東芝府中


午後、秩父宮ラグビー場でトップリーグ最終節。NECグリーンロケッツ 20-5 東芝府中ブレイブルーパス。既に優勝を決めている東芝にとっては消化試合、しかしNECにとっては2位のかかった大事な試合。両チームにどこまで意識のズレがあったか定かではないが、結果は非常に微妙なものとなった。試合内容の方も、凡戦というわけでもないが…盛り上がったとも言い難い。

東芝府中に、特に手抜きはなかったと思う。前半途中まではFWのボール獲得力で圧倒し、NEC陣へ押し込み続ける一方的な展開。16分にはSH吉田が先制トライも奪った。しかし、徐々に密集への集散が鈍り始め、反則も増え、追加点を奪えぬままNECに反撃の余地を与えてしまった。いつもの東芝からすれば「らしくない」出来。まあ、こういう状況ではやはりモチベーションやコンディションの上げ方は難しいのだろう。むしろ最後までよく頑張ってくれたと言うべきか。

一方NECの方は、NO8箕内を筆頭に気合は入りまくりだが、ターンオーバーは多いわパスはぶれるわキックの精度も低いわで、途中までは何もできなかった。それでも東芝のもたつきに乗じてFWが奮起、次第に攻撃を継続できるようになり、PK速攻の連続からまずWTB窪田がトライ。続いてモールからどんぴしゃタイミングの平行パスでCTB向山がポスト下へ抜け、前半のうちに逆転に成功。だが、BKの決定力に課題のあるチームだけにその後は攻めあぐみ、追加点はFLマーシュが相手のスローミスを拾った後半25分まで待たねばならなかった。

わかりづらかったのは後半32分、東芝陣22m内でNECがPKを得た場面。ここでNECはゴールを狙ったのだが、NECが2位の三洋電機に追いつくためには「4トライ以上」のボーナスポイントが必要なはずで、勝点(だけ)を考えれば「トライを狙うべきだろう」と思えた。スタンドのお客さんもやや「???」という雰囲気だったような気がする。

でも、後で調べてみたら、NECと三洋の間には勝点差「5」の他に得失点差が「21」あったのだ。つまり、4トライ以上奪うと同時に21点差をつけて勝たなければ駄目だった、と。だからNECの選択は合理的(あと1トライ1ゴールで22点差)だったのだけれど、ちとわかりづらかった。来年は、入口で配ってくれるメンバー表の隅に順位表を載っけるといいかもしれない。せっかくボーナスポイントのおかげで順位争いが面白くなっているのだから(そのくらい調べて行けってか(笑))。

で、終盤NECは懸命に攻めるも、しかし東芝も粘り、結局そのままフルタイム。東芝は最終戦を飾れず、NECは王者を倒したものの順位を上げる事ができなかった。まあ、4位のトヨタに抜かれなかったのはよしとしなければならないのだろうが……つくづくビミョーだった。NECの選手も心から喜んでいいのやらどうなのやら、て感じか?ポジティブに解釈すれば、無敵感すら漂っていた東芝を止めた意味は小さくなく、今後へ向けてよい兆し、ではあるのだろう。マイクロソフト杯や日本選手権に期待しよう。

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