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2011年07月18日

●なでしこジャパン世界一!!

日本 2−2(PK3−1) アメリカ (FIFA女子W杯ドイツ大会決勝)


女子W杯の決勝、日本が進出した歴史的一戦は、超早起きしてNHK-BSでテレビ観戦。

苦戦だった準々決勝ドイツ戦以上の死闘となった。超弩級FWワンバックを中心にパワフルな選手を揃えたアメリカの猛攻は凄まじく、序盤からシュートが雨あられと降り注ぐ。ポスト直撃に救われる場面も幾度か。日本も大野・安藤が速攻を繰り出しながらよく耐えたものの、69分モーガンに先制点を許してしまう。やはり世界ランク1位はムチャクチャ強い。日本の勝利は難しいように思われた。

だが、今回もなでしこはたくましかった。81分に得意のサイド攻撃、丸山が潰れたこぼれ球を宮間が巧みなアウトキックで押し込んで同点。延長に入って104分にワンバックに手痛い一撃を許すものの、117分には宮間の精密CKから澤が超絶ヒールシュートをゴールに突き刺して再び同点。後半途中からは日本らしいパスワークも見られるようになり、終了間際の大ピンチも岩清水が決死のタックルで防ぐ。死力を尽くし、最強の敵と渡り合った120分間だった。

そしてPK戦。まずボックスの強シュートを海堀が横っ跳びでビッグセーブ。日本は宮間がまるでガチャピン遠藤のような技ありシュートで決め、永里が外したものの、ヒックスのシュートをまたも海堀が弾き出す。最後は熊谷がゴール左上に突き刺して日本の勝利が決まった。劇的な優勝、涙の優勝、美しい優勝。カップをかかげる澤穂希の勇姿がまぶしかった。

 
いや、まさかというか何というか。

確かに日本代表は戦力的にも戦績的にも充実していたし、世界ランクも4位まで上がっていた。でも優勝という結果はおそらく関係者やファンにとって望外のもので(事前に澤は「メダルを狙う」と言ってた)、素晴らしいとしか言いようがない。というか、僕は正直言って自分の生きている間にFIFAの公式世界大会で日本がカップを掲げる姿を目にできるとは思っていなかった。

何が素晴らしいって、「日本らしいサッカー」を体現した結果としての優勝なのが素晴らしすぎる。体格や体力では一番になれない。だからこそ、勇気を持って全員一丸のパスサッカーで世界と戦っていくのだという気概。ここ3代の監督(上田・大橋・佐々木)を見ても、その志の高さは一貫していた。無論その前から、今に比べて恵まれない環境の中で関係者の努力が続けられていたはずだ。本当に、日本女子サッカーの歴史の一つの結晶としての世界一なのだと思う。

僕は女子サッカーをそれほど熱心に追っかけていたわけではないけれど、2004年のアテネ五輪予選北朝鮮戦で感動させられて以来、ずっとシンパシーを持っていたのでこの優勝は相当に嬉しい。夏のなでしこオールスターや全日本選手権で澤や宮間のプレーに歓声を上げたのは楽しい体験だったし、あの西が丘からフランクフルトの満員のスタジアムまでの距離を思うと……泣けてくるな。

澤はMVPでしかも得点王か。まさに集大成。世界の澤さんには、国民栄誉賞でも何でもやってくれ!宮間あやは大物ぶりといい世界一のキック技術といい、次の10番は確定かな。「あの小さな子がねえ」とため息。海堀は間違いなく決勝戦のMVPだ。読みと勘が冴えまくってた。岩清水の決死のタックルには感動。もちろん他の選手、大野も永里も川澄(美人ですな)も安藤も阪口も岩淵も近賀も近賀も鮫島も熊谷も、ベンチの選手やスタッフも見事な仕事ぶりだった。

いやしかしホント、スポーツを観てこれほど胸が熱くなったのも久しぶりだな、と。「感動をありがとう」などという言い方は嫌いなんだけど、でも実に良いものを見せてもらったと思う。女子代表の皆さん、おめでとう!!
 

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