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2015年03月22日

●まずは1勝、最初の快勝 (ヴィッセル神戸×FC東京)

ヴィッセル神戸 0−2 FC東京 (J1第3節 ノエビアスタジアム神戸)

開幕から2戦連続ドローでややモヤモヤしたムードだった東京。水曜日のナビスコ杯勝利を挟んで迎えたリーグ3戦目は、スカパー!でテレビ観戦した。


序盤は一進一退。東をFW起用した東京は縦につなぐパスワークで幾度か攻め込み、10分、武藤の落としを河野が狙った場面はGK山本がセーブ。28分にはCKのボールが抜けてフリーの梶山に渡るがシュートできず。一方の神戸は、強力2トップを前面にたててバイタルエリアから加速する攻撃。しかし、渡邉千真の強烈なミドルシュートはポストを直撃し、P・ジュニオールが角度のないところから狙ったシュートは権田が防ぐ。

東京の先制点は33分。太田のアウトスイングのCKに森重が頭で合わせ、ふわり弧を描いたボールが左隅にゴールイン。バックステップからコースを狙った技ありシュートだった。1-0。その後は東京が押し気味になるも、40分、ボックス内に突入した渡邉を権田が倒したとの判定(実際には触っておらず)でPK。しかし、ここはジュニオールのシュートを権田が見事な反応で弾き出して得点を許さず。1点リードで前半が終了した。


後半、神戸が攻勢に出る。開始直後、パス交換から小川がゴール前に抜け出してシュートするが、またも権田がセーブした。これを見たフィッカデンティ監督は米本をボランチに下げて4-4-2にシフト。これが奏功し、東京の守備ブロックを前に神戸が攻めあぐむように。そして68分、巧みなターンで神戸DFの逆をとった武藤が右サイドを一気に独走、シュートを逆サイドに突き刺した。電撃のカウンターアタック!!2-0。

その後は神戸がさらに前がかりとなるが、東京の防御も崩れない。右からのクロスにジュニオールが合わせたヘッダーはポスト左に外れ、石津が右サイドから切れ込んで撃ったシュートもポスト右をかすめた。終盤、東京は石川を投入し、石川・武藤の快速2トップが幾度か逆襲の形を作る。追加タイムに渡邉が放ったヘッダーも権田がキャッチし、最後は石津の撃ったミドルシュートがバーを大きく超えて試合終了となった。


3試合目でのリーグ戦初勝利。これでようやくチームが前に動き出すのかな、と。

ナビスコ杯新潟戦は観ていないのだけれど、ガンバ戦や横浜戦に比べると随分攻撃が改善された印象だった。変に細かくつなごうとするのではなく、ボール保持をそれなりに大事にしながらも縦へ運んでいく意識の強いサッカー。追い越す動きや裏へ抜ける動きも増えていた。東のFW起用には驚いたが、横浜戦の攻撃陣で一番効果的な動きを見せていたのは彼だったので、考えてみれば納得の使い方。ミステルの修正能力発揮、といったところか。

修正といえば、後半の4-4-2へのフォーメーション変更は実に効果的だった。それまで危ないシーンはアンカーとインサイドハーフの間を突かれる形が多かったんだけど、米本を下げて二列目を4枚にしたことでぐっと守備が締まったし、カウンターの意識が強まることで追加点を奪うこともできた。試合途中であのような変更ができるのは今の東京の強みだろう。武藤・石川のきりをもむような逆襲攻撃にも可能性を感じた。

MOMは前節に引き続き権田。PKのセーブも凄かったけど、その判定(誤審)をくらった場面でエキサイトするチームメイトをなだめる姿が実に頼もしかった。「俺が止めるから心配するな」ってか。まさに守護神である。あと守備陣では、米本も縦横無尽の大活躍。特に梶山と並んでボランチを務めた時間帯は3人分くらいの働きぶりだった。サイドにおいても魅力的だけど、やっぱり真ん中寄りの位置が合う選手である。

攻撃陣では、なんといっても武藤。トラップからのターン一発で神戸のDF陣を置き去りにしたプレーはお見事というかさすがというか……迷いなくプレーできた時の攻撃力は本当にピカイチである。で、相方の東が及第点の出来で、河野もやや復調の兆し。石川もなかなかいいプレーぶりだった。となると、前田遼一の居場所はいずこ、と(笑)。まあ、中島や林も含めて、今後も組み合わせの模索が続いていくんだろうね。

ということで、攻めては先制・追加点、守ってはクリーンシートと、東京にとっては理想的な展開の快勝であった。PKの誤審には正直ムカついたけど、ああいうのはしのげればかえってチームに勢いが出るものだから。結果オーライ、波に乗って行こう。


[追記]

この試合、相手のチームに渡邉千真がいてどんなもんだろうと思って観ていたんだけど、やっぱりいい選手だな、と(笑)。不器用なところがあって俊敏なタイプではないので正直ゴール前の混戦では怖くないんだが、前半ミドルシュートをポストに当てた場面のようにスペースを与えるともの凄い爆発力があるんだよね。ただ、一方で、やっぱり今の東京に合わなかったのもわかるような気もして……サッカーって難しいもんだね。


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コメント

おひさっす。
現地で武藤の成長とナオの衰えを目の当たりにしてました。
いまなぜか香川にいます。カマタマーレのサポーター楽しいですよ。

おお!お久しぶり!

そうか、武藤の「成長」とナオの「衰え」か……まあ石川は30代半ばにもなればあれくらいで十分な気も(笑)。

うどんの食べ過ぎにお気をつけ下さい。

後半はその新旧スピードスター2トップでしたが、牛串食いながら「石川って意外とすごいんだねー」とか言ってた若い方々に言いたいわけですよ。

ナオは衰えて衰えてこのレベルなんだと。
昔はキミの着ている14番と同じかそれ以上の選手で、ケガさえなけりゃ今頃。。とね。

オッサンですわ。ナオも僕も。

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