うまねんblog

58分、東京は消えていた河野に替えて林を投入し、4-4-2に布陣変更して反撃を図る。が、林はフォアチェックに奔走するも孤立気味。すると続く65分に羽生OUTで東IN。ようやくこれで東京もボールを保持して攻められるようになり、宇佐美・パトの逆襲に脅かされながらも次第に攻勢に。そして75分、東のアーリークロスを前田が落とし、DFを背負いながら収めた武藤が反転シュートを決めた。1-2。

さらに攻める東京だが、しかしガンバのよく訓練された守備はスペースを与えてくれず、左右から幾度もクロスを入れるもなかなかチャンスに至らない。残り5分を切ってからは一方的に押し込んで波状攻撃となり、89分には徳永のクロスに対してファーからフリーの東が飛び込むが、きわどく合わせられず。

だが、この日の東京はこれで終わらなかった。追加タイムに突入して間もない90分、梶山のパスのこぼれ球を岩下がクリアし損ねた場面。ボックス手前で拾った武藤が迷わず右足を一閃！鋭くドライブしながら飛んだボールは東口のジャンプも届かず、ゴール右上に突き刺さる。問答無用、圧巻の一撃！！雄叫びを上げる武藤の周りに歓喜の輪ができ、そのまま試合終了となった。


まあ、試合展開と相手を考えれば引き分け上等というか、儲けものの勝点1だった。

東京はアンカーに高橋ではなく梶山を起用。昨年は試合序盤DFライン（森重）からエドゥーへのロングボール主体に攻めることが多かったのだが、この日は最初からつなぐ意識が強いように見えた。ただ、前半はそれがうまく行かず、チャンスをほとんど作れなかった。ガンバの守備が整備されていたせいもあるだろうし、武藤・前田・河野がユニットとして全く機能しなかったせいもあるだろう。

少なくとも後半、河野→林の交代で4-4-2に変えてからの方が攻撃は上手く行ったわけだが、それも1試合だけではよくわからない。というか、まだまだ模索中なんだろうな、とは思う。昨年同様のカウンター型なのかポゼッションも目指すのか、アンカーは高橋か梶山か、中盤の汗かき屋とテクニシャンのバランスはどのあたりが適当か、2トップなのか3トップなのか……etc。

とにかくオプションは色々ありそうだけど、どこかでこれというバランスが見つかる（見つける）のだろうか。やっぱり今シーズンも、フィッカデンティ監督の采配にかかる比重は大きそうな感じである。

あ、でも、昨季は2点差以上つけられてから追いついた試合は一度もなかったのか。となると、いくらよっちのゴラッソによるものとはいえ、今回のドローはやっぱり価値があるのかな。

個々の選手については、MOMはもちろん武藤。昨年あれだけ活躍して注目されたのだから今年は苦労すると思っていたのだけれど、開幕戦からいきなりの大活躍。本当にスーパーな選手になりつつあるというか、「いつまでこのチームにいてくれるのか」と思ってしまう。一方、前田はこれからフィットすれば良いとして、河野の消えっぷりはちょっと心配になった。どうした？

中盤では、羽生や米本はいつもの仕事ぶりとして、梶山は相変わらず「もう少しやれるのでは」と思ってしまった。東は普通に上手いな、と（笑）。DFでは、カニーニや徳永は調子良さそうで「よしよし」という感じ。権田はもちろん大丈夫。心配なのは太田と森重で、太田ははっきり怪我のせいだから回復を待てば良いのだろうが、森重が重そうなのが気になったんだよね。代表疲れ、かな。

なんというか、本当はもう少し補強して欲しかったんだけど、補強がないならないで（ないからこそ？）、選択肢が色々あって難しそうなんだよなあ。果たして来週末のホーム開幕戦ではどんなサッカーを見せてくれるのだろうか。頼むぞ、ミステル。


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