●「エフシートウキョウは どくさいスイッチをてにいれた!!」
谷澤 達也選手 完全移籍加入決定のお知らせ (FC東京公式)
オフの移籍関係についてはもう少し情報が出尽くしてからまとめて書こうかと思っていたのだが……「FC東京、谷澤達也を獲得」という文字を見て、俄然ブログの更新意欲をかき立てられてしまった。だって、谷澤だぜ、あの。しかも完全移籍で。個人的には2011年の初笑いというか、思わずのけぞるくらいの衝撃を受けたニュースであった。
ポジションはミッドフィールダー。僕が今まで見てきた印象では「バランスのとれた好選手」である。飛び抜けたスピードやパワーには欠けるものの、ドリブルは巧みで、パスやシュートの精度も高い。速攻も遅攻もこなせ、創造性や守備の弱点を突く戦術眼もあって、相手にとってはとにかく嫌〜な選手である。年代別代表で活躍した経歴もあり(つか、彼も2003年ワールドユース組か!)、石川や羽生、大竹らとともに質の高い攻撃を作り出してくれることだろう。
そして何より、谷澤といえば「相手選手を退場に追い込む」特殊能力。緩急のついた独特のプレーリズムとある種の挑発的な風貌(笑)のためか、特に柏時代は相手のファウルを誘って退場に追い込むシーンを数多く目にすることができた。柏レイソルのファンサイト「切腹倶楽部」では「どくさいスイッチ」などと形容されていたほどだ。彼が出てれば高い確率で数的優位になるのだから、これは大きい。あ、でも考えてみりゃ東京は10人の相手には弱いんだっけ……。
あと谷澤で有名なエピソードとしては、柏に在籍していた2007年シーズン後に結婚式を挙げて当時の石崎監督にべた褒めのスピーチをしてもらいながら、同オフにあっさりとお隣のジェフに移籍してしまったこと。直後のサポカンでノブリンがぼやいていたそうだが、当時何かでその件について知った時は「なるほど谷澤だわい」と妙に納得したのを覚えている。他にもお笑い系のエピソード(笑えない話も多いみたいだが(笑))には事欠かない選手のようである。ふむ。
東京ファン・サポーターにとって強く印象に残っているのは、2008年リーグ最終節、忘れようと思っても忘れられない千葉の大逆転残留劇(東京にとっては大逆転負け)の試合だろう。後半途中まで東京が完勝の流れだったのに残り20分で流れが変わり、連続得点で千葉が一気にひっくり返したゲーム。怒濤のゴールラッシュの中、2得点1アシストで勝利の立役者となったのは途中投入された谷澤だった。なんというか、あの時の彼は神がかり的な大活躍であった。
いやー、それにしても本当にあの谷澤が来るのか、という感じである。高い能力はもちろん、これまで東京にいなかった「くせ者」でもあるし、J2の経験もあるし、強烈な補強になり得る選手なのは間違いないだろう。とりあえず石川と右サイドのポジションを争うことになるのだろうか?トップ下ならば大竹がライバルになるのかもしれない。いずれにせよ即レギュラーは難しいかもしれないが、スーパーサブとしても働ける選手である。大いに期待することにしよう。
いやホント、今まで「しゃくれとるな」とか色々言ってごめんね(笑)。応援するぞ、アゴちゃん!
[付記]
他にも色々と移籍の発表はなされているが、松下を失ったのはビジュアル的に痛いな。選手として劣るとは全く思わないが、谷澤では残念ながらイケメン度が差し引きで……いや、いいんだ。男は顔じゃねえ。トントントントンワシントーン!!
[参考1]
谷澤のじゃかじゃかジャンケン → その1 その2
[参考2]
李忠成と谷澤のモネールダンス