●青い空から、マイケル・オーウェン
朝10時くらいに起床。どうも目覚めがスッキリしない。近所のスーパーに水を買いに行ってから、食パン2枚とクリームチーズ、野菜ジュースの朝食。食べながら、JSPORTSでラグビートライネーションズNZ×豪州の再放送をチラッと観る。ちょうどNZが相手のパント処理ミスにつけ込んでリードを広げているところだった。NZと他の強豪国との一番大きな違いは「DNAレベルまで高められたボール扱いの技術」なんだとつくづく思う。風呂に入った後、外出。
家を出て見上げると、雲ひとつない青空。昨年の秋以降、こういう空を見るたびに大分が優勝したナビスコ杯決勝を思い出してしまう。国立を覆う透き通った青色、その空をバックにして、ウェズレイのサイドチェンジが駆け上がる高橋大輔めがけて飛んでいく……あれは感動的な試合だった。たった1年足らずで大分が今のようになってしまうなど、誰が想像できただろうか。
電車を乗り継いで新大久保へ。いくら連休とはいえ、駅前は待ち合わせの人々でメチャクチャごった返していた。そして、聞こえる言葉は日本語よりも中国語や韓国語、その他の言語が圧倒的に多い。昼間でもあり、特に治安の悪さも感じられず、むしろカオスな雰囲気がとても楽しく感じられる。昼食は駅前の和食屋で「焼きサバ定食」。本当は韓国料理と行きたいところだったが、この後の事を考えればニンニク臭プンプンとも行かないために断念した。
14時から、山手線脇のグローブ座でコンドルズ「スコティッシュフォールド・スペシャル」を観る。夏の日本縦断ツアー「ナインライヴズ」のファイナル公演。おなじみ学ラン中年コンテンポラリー・ダンス軍団による、踊りあり、コントあり、芝居あり、人形劇あり、映像あり、焼肉屋のCMあり(笑)の、笑えて泣けて、心躍る総合エンターテイメント舞台である。
今回は「ネタに行き詰まった漫画家の苦悩」が中心ストーリーになっていて、漫画家(勝山康晴)の思いつきが速攻でビジュアル化されるシークエンスには大笑い。「『テニスの王子様』と『スラムダンク』をくっつけて……『スラムの王子様』だ!!」とか(笑)。フェリーニの『8 1/2』、あるいは北野武の『監督・ばんざい!」的な、「そのまま絵で見せちゃうミもフタもなさがくだらなくていい」という。「死にたい」という台詞には(臼井儀人さんを想起して)ドキリとしたけど。
まあ、音楽や演出のセンスも(洗練されすぎず)いい感じだし、芸達者が揃っているし、毎度の事ながら「観て良かった」。肝心のダンスも近藤良平さんや藤田善宏さんの踊りは切れ味抜群で、この2人を観るだけでも心躍るものがあったというか。これまでの(今はなき)シアターアプルでの公演に比べても、グローブ座は700席くらいのさほど大きくないハコだけに迫力があって、何というか、いつも以上に観ていて元気の出るステージだったように思う。満足。
終演後、興奮冷めやらぬまま西へ向かって歩き続け、ついに中野区の自宅まで帰り着いてしまった。所要時間45分くらいか。いつも新宿経由で電車に乗るから気づかなかったけど、大久保と中野って近いのね。帰宅後、昨日のガンバ戦の観戦記を書き上げる。当たり前かもしれないが、書いててあまり気分がノッてこない(「じゃあ書くなよ」とは言わないでねん)。夕食はカミさんが作ってくれた海老と小松菜の炒め物、豚バラ餃子、鰹の叩き、カブの浅漬け。
夜、JSPORTSでマンチェスターダービーを観戦。ルーニー、フレッチャーのゴールでユナイテッドが2度リードを奪いながら、GKフォスターのミスとベラミーのミドルシュートでシティが追いつく展開。その後はユナイテッドの猛攻をシティGKギブンが好セーブ連発でしのぐのだが、80分を過ぎてついにフレッチャーが勝ち越しゴールを奪う。「やれやれ」と思ったのも束の間、終了間際にファーディナンドがとんでもなく軽率なプレーをやらかして三たび同点に……。
94分を過ぎたところで「こりゃアカン」とセリエAにチャンネルを切り替えたものの、気になって再びJスポを付けると、またまたスコアは「4-3」に!土壇場の決勝ゴールを挙げたのは、途中出場のマイケル・オーウェン。やはり彼(シュートはこれ1本だったのではなかろうか?)には何か特別な仕事をする「力」が残っているのか。才能の割に幸薄いサッカー人生を送っている選手なので、今季は「もうひと花是非咲かせてほしい」という感じだったのだが……驚いた。
しかし、勝ったとはいえ、ユナイテッドの戦いぶりにも情けなさは残った。GKはファン・デル・サールが帰ってくればまあ埋まるとして、ファーディナンドの大ポカはいくら何でもちょっと。ベラミーへの対応も駄目だったし、この試合だけではなく、一昨季~昨季途中までのピーク時に比べるとユナイテッドも微妙にユルんでる気がするんだよね。やはりマンネリ化してるのかも……そう考えると、新戦力のオーウェインとバレンシアがキーマンになってくるのかな。
その後、JSPORTSのPlusから1にチャンネルを切り替えてブエルタ・ア・エスパーニャ。ツールの最終日ほどには華がなく、しかしユルさはツール以上の第21ステージである。まあ「ユルい」と言ってもそれはマドリードに入る前の話で、周回コースが始まってしまえば狭く急カーブもあるスリリングなハイスピード・バトルとなる。時速70kmって、ハイブリッドカーより速いよアンタら(笑)!結果はグライペルが4勝目。カヴがいなくてもコロンビア最強に変わりなし。
総合は前日の個人TTでトップの座を守っていたバルベルデが優勝決定。誰もが認める天才児ながら、なんだかんだでイマイチな負け方を繰り返していた彼だけに、やっとグラン・ツールを獲れたのはめでたい限り(「OP」問題で剥奪される可能性はあるが)。ケース・デ・パーニュ(通称「毛ガニ」)、来年コンタドール加入なんて噂もあるけど、どうなんだろうね。チーム的には「問題ない」と主張しているみたいだけど。まあ少なくともランスよりはマシかな(笑)。
ちなみに、我が家ではバルベルデの事を「茂雄」と呼んでいる。天才で、天然で、ワレアゴ。