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2005年09月08日

●期日前投票

昨日、中野区役所で期日前投票を済ませてきた。当日投票に比べて1枚余計な書類を書かなければならないとはいえ、そんなものは1分もありゃ書けるし、昔に比べりゃチョー便利。実際、投票所は平日にも関わらず混み合っていた。いいことである。

僕が投票したのは「小泉君チームではない方」。理由は、前に書いたように、小泉純一郎には傑出した面があると認めつつも、やはり政治家としてのやり口に受け入れがたいものがあるからである。あと、(皆は忘れているようだが)小泉政権はブッシュ一派のイラク侵略に荷担したという事実(「大量破壊兵器がないという証拠はない!」と絶叫した人だからな…)も決定的であった。

だが、新聞等の報道によれば、現在のところ自民党が圧勝の勢いだという(300議席って、マジ?)。さほど積極的な支持ではないとはいえ、自分の投票した政党が惨敗するのはやはり残念ではある。ところが、今回に関して言えば、一方で「やはりな…」という気もしてしまうのだ、冷静に2大政党を並べてみて。

僕は、新しい所に踏み出したくない(なんとなく怖いから)がために民主党について重箱の隅を突っついたり自民党と同レベルの実績を求めたりするような、保守的な人々に与するつもりはない。議院内閣制の下では野党は与党に比べて圧倒的に不利であり、同じものを求める方が無茶というものである。んなこと言ってたら何百年たっても政権交代なんて起こらないっつーの。

ただ、一方で、実際のところ民主党そのものがどうかと言えば、既に一票入れたからあえて書くけれども、この党の喧嘩弱さというのはもうちょっとどうにかならんものかとも思う。いや、喧嘩弱さというよりピントの外しぶり、と言うべきか。「投票権を持った観客のいる場」としての政治において、スポットライトの下に進み出て真正面から闘う姿で支持を得る力、とでも言おうか。

今回民主党は「とにかく郵政民営化」の小泉政権に対し、「それより先に年金改革」という主張を掲げて選挙に臨んだ。その主張自体は客観的には正しいと思う。なぜなら、財政破綻寸前の日本において年金というのはまさに死活問題であり、数年動くのが遅れただけで致命傷になる可能性があるのに比べ、郵政民営化は数年遅れたって全然平気だし、むしろ急いで下手を打つことで民営化の効果を台無しにしてしまうかもしれないからだ。でも、民主党からすれば歯がゆいことかもしれんが、国民は年金に対して漠然とした不安や怒りは持っていても、一刻を争うものとは思ってないんだよね。そう考えると、年金は次の選挙で主な争点にするべきだったのかもしれない(もっともその時には「手遅れ」になっている可能性もあるのだが…)。

民主党は、別に年金改革を強調するのは(一種のアリバイとして)いいとして、郵政民営化についても真正面から自民党と戦うべきだった。え、「国会でさんざん突き上げたけど、乗ってこなかったのは自民党の方」だって?うーん、ほとんどの人は国会中継なんか見てないし、日本のマスコミは政策に関する伝達や分析の能力が低いんだし、その言い訳はちょっと説得力を持ち得ないだろうな。あと、イラク戦争についてもきちんと小泉政権の負の実績として強調しておかないと。

まあ、どれくらい厳しい結果になるかはまだわからんけど、とにかく今回は民主党は反省しないといかんと思う。そして、仮に自民党が快勝したとしても、またすぐに(実は衆院選以上に重要な)参院選がやってくるし、次の衆院選の前には国債償還額が最初のピークに達する2008年もやってくる。小泉が本当に増税を一切しないとすれば、彼の退任後に本当の危機がやってくるのだ。その時、民主党が筋の通った政策を用意していて、それでもなお慎重すぎる国民が自民党に固執するのであれば、そこではじめて「日本国民こそが問題なのだ!」と大声で言おうじゃないの。

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コメント

>300議席って、マジ?
 各局の出口調査の結果を見てマジで驚いた。本当に自民党が300議席を獲得しようとしている~~~~~~~~。つーか、自民党、東京都の小選挙区を完全制覇する勢いなんですけど(ガーン)。

>自民党、東京都の小選挙区を完全制覇する勢いなんですけど(ガーン)。
ホント、東京でってのがショッキングですね…。

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