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2015年05月06日

●勝って兜の緒に冷や汗(笑)(ベガルタ仙台×FC東京)

ベガルタ仙台 2−3 FC東京 (J1第10節 ユアテックスタジアム仙台)

前節はライバル川崎に逆転勝利して今季2度目の3連勝をマークし、首位・浦和と僅差の2位につけている我らが東京。ゴールデンウイークの連休最終日は、4連敗と苦しむ仙台とのアウェイゲームであった。今回はスカパー!でテレビ観戦。


試合は立ち上がりから仙台ペースで進んだ。というより、序盤は東京の守備がピリッとせず、自陣深く押し込まれては梁の配球からウィルソンや野沢に仕掛けられ、何とかしのぐ場面が続く。9分、左サイドから流れたクロスを徳永がヒールで処理しようとして野沢にかっさらわれ、シュートがバーの下を直撃してヒヤリ。東京も好調の東を中心に攻め込む場面を作るが、14分の米本のミドルシュートはバーの上。

23分、ハイボールに競り合う場面で吉本がウィルソンを引き倒してしまい、PK。しかしウィルソンのシュートは権田が抜群の集中力と反応で弾き出す。うーむ、さすが守護神である。逆に34分、左サイドで東京がFKを獲得。太田のキックは急角度でファーに曲がり落ち、巧みなコース取りで飛び出した森重が豪快に蹴り込んだ。またも出た、必殺セットプレー!!1-0。これで東京に流れが傾き、いい雰囲気でハーフタイムへ。


後半になっても東京ペースは変わらず、というよりむしろ加速していった。前半よりコンパクトな陣形から、攻めてはパス交換の中で効果的なオーバーラップを繰り出し、守っても精力的なチェイスと高いDFラインで仙台アタッカーをオフサイドの網にかけまくる。48分、左サイドから武藤がクロスを入れた場面、今度は二見が米本を引き倒してPK。武藤が自信満々に右足(!)でゴール中央に決めた。2-0。

東京の勢いは止まらない。52分、またも左サイドのパス交換から羽生の浮き球で太田がゴールライン近くまでえぐり、マイナスのクロスに対して武藤が左足一閃!ボールはGK六反の脇下を抜けてゴールに吸い込まれた。流れの中では久しぶりなれど、コースケ→よっちのホットラインが炸裂!3-0。さらに59分には左CKで太田のクロスにニアの東が頭で合わせるも、これは六反が意地のナイスセーブで防ぐ。

こうなると東京は余裕の展開である。4点目のチャンスも作りつつ、徐々に終局へ向けて選手を入れ替えていく。ハモン・ロペスと金園を投入して前がかりになる仙台に対し、69分に羽生→高橋で4-4-2に替えて中盤を締め、85分には武藤を「お疲れ交代」して林を投入する。ここまでは良かった。ところが、87分、前田OUT丸山INで5バックにシフトしたところで試合の流れが一変してしまう。

直後の仙台のFK、梁のクロスを多々良が頭で折り返し、落ち際のボールを石川がダイレクトで叩いて右隅にゲット。3-1。さらに90分、野沢がDFライン裏に入れた浮き球に金園が走り込み、一旦は権田が弾いたのだが、こぼれ球をロペスが蹴り込んでなんと1点差。大いに沸くスタンド。だが、東京にしてみればいやな汗の出る展開だったものの、権田の堅実なセービングもあって何とか逃げ切りに成功した。3-2で試合終了。


いやー、こういう試合もあるのね、という。苦戦の序盤、楽勝ペースの中盤、そして冷や汗と混乱の終盤。一言では言い表せない展開であった。

前半途中までの押し込まれる展開は、ある程度織り込み済みだったのだろう。アウェイでもあるし、今さら慌てることもないぞ、という雰囲気。もっともそれが油断につながったのか、それとも連戦の疲れもあるのか、吉本のアレとか徳永のアレをはじめとしてちょっと不用意なプレーが多かったように思う。権田とクロスバーの活躍によって事なきを得たが、あまり褒められた戦いぶりではなかった。

必殺セットプレーの先制点を経て、後半グッと良くなったのは、やはり前節と同様の意識的な「後半勝負」がはまったということなのだろう。攻撃も守備も連動性が前半とはまるで違った印象だった。おそらくハーフタイムの監督の指示もあるのだろうが、選手たちが「ここからが俺たちの時間帯」と割り切っているように見えた。で、後半の武藤のあの楽しそうな笑顔!何点とっちゃうのかと思ったよ(笑)。

終盤、5バックにしてから追い上げをくらったのは議論のあるところだろう。あのまま普通にやっておけば多分複数点差で勝てたろうな、とは思う。つーか、せっかくの機会なんだからもっと追加点を狙いに行けばいいのに、とも。でも、まあ、あそこで試合を閉じに行くのがフィッカデンティ流ということなんだろう。あれはあれでアリだと僕は思う。もう一度同じことをやるべきかどうかは微妙だとも思うけど(笑)。勝って反省できるのはいいことだと思うよ。(←前向き)

というか、もしかして、1点差でなければ勝てない病にでもかかっているのだろうか。ウノゼロ病(笑)。それならそれで、最後まで行ければ優勝だけどな!(←前向き)


ともあれ、これで4連勝。1試合消化が少ない状態ではあるけれど、浦和と同勝点で2位の好位置はキープすることができた。次節は鹿島とのホームゲーム、そしてその次はいよいよ浦和とアウェイで直接対決である。最初の正念場、か。吉本が出場停止なのが気がかりではあるが、カニーニの怪我はまだ癒えないのだろうか。とにかく、今日みたいなドタバタは許されない2試合である。頑張ろう。頑張って。


[付記]

この試合、ちょっと気になったのは両チームのDFが同じようなシチュエーション(正面からのハイボールに競りながらアタッカーを引き倒し)でPKを与えていたことである。吉本も二見も「ないない」みたいなジェスチャーをしていたけど、いや手がかかっている時点でアウトだから、という(笑)。今季は相手をつかむ行為が特にボックス内で相当厳しくとられているのだから、もうちょっと考えないといかんだろう、とは思った。まあ選手の感覚はなかなか変わらないんだろうけどね。


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