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2015年05月11日

●二匹目のドジョウはおらず (FC東京×鹿島アントラーズ)

FC東京 0−1 鹿島アントラーズ (J1第11節 味の素スタジアム)

GWの過密日程をなんと4連勝で乗り切り、首位に肉薄する我らが東京。連戦の最後を飾るのは強豪アントラーズとのホームゲームである。多摩川クラシコに引き続き満員となった味の素スタジアムで観戦した。


試合は序盤から鹿島ペースで進んで行く。鹿島は攻撃的MFが広く左右に開いてサイドチェンジも交えながら左右に揺さぶり、東京の中盤が緩んだと見るや土居や柴崎らがバイタルエリアを突いてチャンスを作る。8分、鹿島は縦につなぐ速攻で遠藤がボックス内へ侵入、シュートを太田がかろうじてブロック。その直後のCKでは二次攻撃のクロスに山本が合わせてヘッダーを撃つが、権田が反応よく弾き出した。

東京も主に左サイドから反撃を図り、幾度かクロスを上げる場面も作ったが、中央の人数不足で決定機には至らない。そして34分、鹿島の波状攻撃となり、東京DFの足が止まってこぼれ球をクリアしきれないでいるところ、土居の当たり損ねのシュートに権田がタイミングを外され、ボールがコロコロとゴール左隅に転がり込んでしまった。0-1。その後も鹿島寄りの流れは変わらないまま前半が終了した。


後半、東京は頭から羽生・河野に替えて前田・高橋を投入、フォーメーションを4-4-2に変えて劣勢だった中盤にテコ入れする。これが奏功して今度は東京の攻勢に。49分、太田のCKに合わせた前田のヘッダーがGK曽ヶ端の正面を突く。55分、東が左から切れ込んで強烈なシュートを撃つも、これも曽ヶ端の正面。64分には徳永のクロスにまたも前田が合わせるが、DFがブロックしてゴールならず。

これに対して鹿島は赤崎→高崎、ファン・ソッコ→青木、土居→植田と小刻みに交代し、守備を落ち着かせながら逆襲態勢にシフト。66分、小笠原→青木→高崎と縦につないでシュートに持ち込み(権田キャッチ)、69〜70分には柴崎と遠藤がたて続けにミドルシュートで東京ゴールを脅かす。東京も黙ってはおらず、攻撃を再び活性化しようと梶山OUT三田INの交代で再び4-3-3の前がかりに。

75分、東京は太田のCKから森重がヘッダーを撃つがバーに当たって決まらず。惜しい!79分にも右CKで前田が触ってコースを変え、ファーで東が体ごと押し込んだ……という場面だったが、ハンドの判定でノーゴール。逆に82分、鹿島はカウンターからフリーの柴崎がシュートするが、権田が好セーブで防ぐ。終盤には東京はパワープレーも見せるが決定機は作れず、そのまま1点差で試合終了となってしまった。

なんつーか、1週間前の多摩川クラシコ(前半0-1からの逆転勝利)のバッドエンドバージョンというか。

おそらく、東京としては川崎戦(だけではないが)と同じく「後半勝負」の意識が強かったのだろう。さすがに前半は点を取らなくていいとは思っていないだろうが、前半と後半では攻撃にかける人数も守備のアグレッシブさも全然違っているように見えた。だから、前半0-0なら御の字で、0-1でも川崎戦では何とかなったのだが……鹿島はそこまで甘くなかったということだろうか。逆転勝利の再現ならず。

数的に薄い3枚のMFを揺さぶるのは東京対策の常套手段だが、前半の鹿島はなかなか上手にやってきたな、という印象だった。ただでさえ相手がサイドに2枚ずつ配してインサイドハーフが引き出されがちなところ、梶山の前にいるのがパス巧者の小笠原・柴崎とあっては、ちょっと中盤は勝負にならなかったな、と。別に鹿島をなめてたわけでもないのだろうけど、後手に回ったのは否めない。

つか、アントラーズに先制されるとキツいよね、という20年前から変わらぬ厳しい事実を突きつけられた一戦ではあった。小笠原のボールの動かし方など「上手いなあ」と感心して見てしまったよ。あと、ウノゼロって、負けた方の精神的ダメージは大きいな、やっぱり(笑)。

東京の戦い方についてもう少し考えると、素人考えでは、相手によっては4-4-2の方がハマりそうに見える(実際途中で変えたりする)し、その方が梶山も活きると思うんだけどな。僕は4-3-3(ないしは4-3-1-2)のフォーメーションは嫌いじゃないんだけど、メンバー的な問題(エドゥーを失ったこと)も大きいのか、どうも今シーズンは機能していないように見える。河野の不振はその象徴ではないか。

まあ、そうは言っても、大一番の浦和戦はもう6日後に迫っている状況だ。日本代表候補合宿もあるし、おそらく戦術的な修正はほとんどできないのだろう。厳しいけれどここが我慢のしどころである。とりあえずは今まで積み重ねてきた戦い方を崩さず、スコアは1-0でも3-0でもいいので(笑)、とにかく勝って優勝争いに残ってほしいものだと思う。頑張ろう。


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