« 『みんなのアムステルダム国立美術館へ』 | メイン | 逆転勝利サイコー!! (FC東京×川崎フロンターレ) »

2015年04月29日

●忍耐+戦術+セットプレー=勝点3 (アルビレックス新潟×FC東京)

アルビレックス新潟 0−1 FC東京 (J1第8節 デンカピッグスワンスタジアム)

甲府、湘南、山形とリーグ戦で1-0の勝利を重ね続ける我らが東京。ゴールデンウイーク前後の連戦も半ばに差しかかった第8節、新潟とのアウェイゲームは、またしても「ウノゼロ」でシブく勝点3を手にすることに。今回もスカパー!でテレビ観戦した。


石川を怪我で、梶山を出場停止でそれぞれ欠く東京は東をFWに起用、高橋がアンカーに入る布陣で試合に臨んだ。序盤は4-3-3の組織守備がよく機能して新潟のアタッカー陣をほぼ封じ込め、ボールを奪うと早く速く前へ送って速攻を狙う。しかしアタッカー陣の連携はイマイチでなかなかつながらず、武藤や河野が幾度かサイドへ飛び出す場面はあるもののフォローが遅くてチャンスにならない。

前半の中頃を過ぎたあたりから、4月にしては高い気温と連戦の影響か、早くも東京の選手たちの動きが重くなったように見えた。24分、新潟はボックス左のFKでファーにクロスを上げ、大野がシュートしてサイドネットを直撃。38分には高橋が中途半端なバックパスをラファエル・シルバにさらわれてピンチとなるが、幸いシュートはポスト右に外れてくれた。何とかスコアレスでハーフタイムへ。


後半の立ち上がりも新潟が攻勢をかけるが、東京DFは集中したプレーで得点を許さない。そのうち両チームとも中盤を埋めきれず、間延びしたピッチをボールが行き交う形に。しかし勢いで勝るのは相変わらず新潟の方。東京は東→林と河野→三田の交代で4-4-2にシフトして対抗しようとし、62分、絶妙のタイミングでCBの背後に飛び出した武藤に羽生が縦パスを通すが、シュートを撃ちきれず逸機。

終盤になると強くて速いFWを揃えた新潟がいっそう優勢に。66分、攻撃参加したコルテースのクロスにラファエル・シルバがどんピシャのタイミングで飛び込むが、シュートはバーを越えてくれた。80分にはボックス内で山崎と小泉がたて続けにシュートを撃つ大ピンチとなり、森重のブロックと権田のセーブで際どくしのぐ。この場面を見て正直なところ「引き分けられれば上出来」と思えたのだが……。

何とか流れをたぐり寄せたい東京は3-5-2に布陣を変え、さらには丸山を投入して森重を中盤に上げる。この思い切った作戦が実ったのは87分、右サイドでFKを得た場面。太田がインスイングのクロスを入れ、DFに競り勝った林のヘッダーはGK守田が弾いたものの、ポストに当たってこぼれたボールを森重が蹴り込んでゲットした。よし、必殺セットプレー!という感じか。そして、そのまま1-0で試合終了となった。


東京の苦戦の原因はいくつかあると思うが、まずはコンディションの問題があったのではなかろうか。連戦自体は相手も同じなれど、東京は山形・新潟と遠目のアウェイが続いて移動疲れが大きかったのかもしれない。前半途中からは明らかに寄せが遅くなって後追いの守備となる場面が増えてしまった。米本は無尽のスタミナで奮闘していたけれど、他の選手はそれについて行けてないように見えた。

それと、攻撃の組み立てにも相変わらず課題があるな、と。山形戦と同様に序盤は速い縦のグラウンダーを意識して入れていたみたいだけど、それがなかなかFWに収まらず、収まってもフォローが続かない。こうしてみるとトラップの技術が高く裏にも抜けられる石川(昨季ならエドゥーか)の不在は痛い。東も役割を果たしているとは言い難いし、見ていて「平山が欲しいな」と思ってしまうんだよね。

ただ、そんな苦しい戦い(シュート数4対14!)でもよく耐えて得点を許さず、選手交代やフォーメーション変更などの戦術的対応で粘りながら機会をうかがい、セットプレー一発で勝点3を獲得したのは今の東京らしい、実に素晴らしい勝利だった。決勝点の場面、押し込んだ森重の横できっちり丸山も詰めていたのには目を見張った(新潟DFは全く反応できなかったのに!)けど、あれはつまり「もうこれしかない!」とセットプレーに賭けてた、ってことだもんね。いつからそんな戦いができるチームになったんだ、我が軍は。

繰り返しになるが、試合内容は決して良くなかった。でも、だからこそ、そこで得た勝点3には大きな価値がある。こういう連戦の中での「つなぎの試合」をうまくまとめる事こそ、リーグ戦で上位に進出するための鍵だと僕は思う。

ということで、東京は5勝2分1敗で3位に浮上。ここ何年かでは間違いなく最高のシーズンスタートである。そして、いい雰囲気で臨める次はいよいよ多摩川クラシコだ。豪華なアタッカー陣を揃えリーグ最多得点の川崎とリーグ最少失点を誇る東京との対決はまさに「矛と盾」の構図だが、だからこそ、そういう試合でこそ、鮮やかな攻撃で得点を奪って驚かせてほしいものだと思う。勝ってくれよー!!


↓よかったらクリックして下さい。
にほんブログ村 サッカーブログ FC東京へ
にほんブログ村

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://umanen.org/mt/mt-tb.cgi/2800

コメントする

(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)