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2015年03月18日

●未来館でアンドロイドを見てきたよ

先日、子供を連れて、お台場にある日本科学未来館に初めて行ってみた。企画展「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」はメチャクチャ混んでたので早々にあきらめて、常設展を一通り観覧。上野の科学博物館ほど体系だってはいないけれど、大型模型や体験型の展示が多くてなかなか楽しかった。

興味深かったのは、展示してあるロボットの数々だ。お馴染みの二足歩行ロボ「ASIMO」にはじまって、人の喋りに反応して頷いたり相槌を打つ「インタロボット」、撫でると喜んで尻尾を振るアザラシ型のセラピーロボ「パロ」、操作者が触感でつながりながら動かせる「テレイグジスタンスロボット テレサⅤ」……etc。

特に驚かされたのは人間と瓜二つの外見を持ったアンドロイドたち。なんか、今時のロボットってすごいのね。外側の造作や皮膚などの質感はもちろん、微妙な表情や仕草なんかはまあ、なんというか、「こりゃ見分けるにはフォークト・カンプフ検査が必要だよね」という感じ(知らない人はフィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を読もう)。

ピンクのスーツで美しく着飾った「オトナロボット」は菅野美穂に似てて僕好み(おい)だし、白いワンピースをまとった「コドモロボット」も、ちょっと夜道を歩かせたら変態に狙われちゃうんじゃないか、と心配になるくらいに可愛らしい外見である。うーむ、こりゃあホント、ちょっと目の悪い人なら区別がつかないよな、という。

ただ、面白いな、と思ったのは、それだけ人間そっくりに作ってあるアンドロイドだけど、じゃあそれで愛着とか共感を覚えるか、といったらそれはまた別の問題なんだよね。むしろさすがに全く人間そのまんまというわけには行かないので、動きの中で垣間見える微妙な差異がかえって違和感をかきたててしまうところがある。ぶっちゃけ、気持ち悪さがあるのだ。

逆に、ASIMOなんかは二足歩行で腕と頭があるけれど、それ以外は人間に似ておらずむしろ機能を追求して作っているよう印象だ。でも、そんなASIMOを僕たちは可愛いと思うし、ふと人間っぽく見える振る舞いをすると「おお、俺たちと同じじゃないか」と感動を覚えてしまったりもする。アンドロイドとは逆の按配になっているというか。昔流行ったAIBOも同じだよね。

説明を読むと人間酷似型のアンドロイドはニュースキャスターや受付係として働くことが想定されているようだけど、そもそもそういう役回りが人間にそっくりである必要があるのかと思わないでもないし、まあテクノロジーの純粋な進歩とは別の次元での検討は必要なんだろうな、と。

    

もっとも、「人間と区別のつかないアンドロイドよりASIMOの方が親しめる」なんてのは、僕がSFファンだからというのもあるのかもしれない。何しろSFファンという人種は(あれはロボットではないけれど)不気味な赤ランプと抑揚のない口調が特徴のコンピューターHAL9000の(映画『2010年』での)自己犠牲的な振る舞いにも人間らしさを覚えて泣けたりするのだから……。

ちなみに、操作者に触感をフィードバックする「テレサV」に脚が付いてないのを見たウチの子供が「あしがない!」と言った時、思わず「脚なんて飾りです。偉い人にはそれがわからんのです!」と叫んでしまったのは内緒である(笑)。僕たちの世代は完全に刷り込まれてるんだよな、ガンダムネタが。

てな感じで、あれこれ考えながらロボット関係の展示を堪能したんだけど、もちろん科学未来館にはその他にも ISS(国際宇宙ステーション)やしんかい6500、スーパーカミオカンデの実物大展示なんかもあって面白かった。そこら辺は子供より僕の方がはしゃいでたな。だって、宇宙ステーションだぜ宇宙ステーション!みたいな(笑)。

笑ったのはISSの解説をしてくれたボランティアのおじさんの話で、「昔の宇宙ステーションはトイレで出したモノを全部持ち帰ってたんだけど、最近は大気圏に捨てて燃やすんですよ。だから、カップルが肩に手を回して流れ星を見てきれいね、なんて言ってても、それはISSの捨てたウンチかも」だって。おいおい(笑)。

僕とカミさんの家はみーんな揃って文系なので、別に子供にも理系の道に進んでもらう必要は全然ないんだけど、こういう施設で楽しむことで(自然)科学の面白さに気づいてもらえるといいな、とは思うんだよね。だって、今の僕たちの生活にとって必要なものでもあるし、多くの人がそれにロマンを抱いているものでもあるんだもの。今度は、上野の科学博物館にも連れて行ってみよう。


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