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2015年01月25日

●超人軍団爆発 (LIXIL CUP 2015準決勝その1)

さて、国内ラグビーシーズンもいよいよ佳境、プレーオフトーナメント(いつの間にかLIXIL CUPなどと大そうな名前(笑)になっていた)準決勝である。



まずは、本日秩父宮ラグビー場で観戦したリーグ戦2位と3位の対戦。東芝ブレイブルーパス 15-50 パナソニック ワイルドナイツ。リーグ戦の戦績はパナが上位ながら、直接対決では東芝の2連勝という相性。よって競った試合を予想していたのだが……。


先に点を奪ったのはパナソニック。開始直後に22m内へ攻め込むと、FW・BK一体となったパス回しから右サイドを西原が抜けてトライ。0-7。あっけない先制点だった。もちろん東芝も黙っておらず、そこからしばらくはボールを支配してFWの突進を中心に攻めたてるが、パナは強靭なタックルと素早いDFラインの再形成、ここぞというタイミングでのカウンターラックでトライを許さない。

16分、パナは左ラインアウトから展開、バーンズの速いパスから猛然と飛びだした山田が力強い走りでDF数人をまとめてかわしてトライ。豊島・立川のタックルをものともしない走りはまさに規格外、思わず「すっげー!」と声が出た。3-17。さらに28分、パナは田中・堀江らのアクロバティックなパス回しから北川が一気に右サイドを駆け抜けてトライ。3-27。あれよあれよのトライラッシュである。

思わぬ一方的な展開に焦りが出たか、その後の東芝はミスが増え、相手にボールを渡してしまう場面が目立つように。対照的に着々とバーンズのPGでも加点するパナは、38分にも霜村のグラバーキックを拾った北川が快足を飛ばして追いすがる藤井をぶっちぎり、鮮やかなトライ。バーンズはコンバージョンも完璧に決めて3-37。パナソニックが前半でほぼ勝負を決めてしまう形となった。

後半はさすがにネジを巻きなおした東芝が反撃。湯原の気迫あふれるトライで先に得点し、パナのしつこい防御に苦しみながらも63分にはゴール前スクラムでペナルティトライを奪ってさらに稲垣をシンビンに追い込む。ところが、これで再びスイッチの入ったパナが怒涛の再攻勢を見せ、73分にヒーナンが豪快な走りで右サイドを突き破ってとどめのトライ。35点差の大差でノーサイドとなった。


まあ、やっぱり王者、パナソニックは強かったということなのだろう。東芝も別にどこが悪いというわけでもなかったと思うのだが、パナの防御はまるで強靭なゴム紐のようで、東芝が何度突進を繰り返しても大幅なゲインを許さずほとんど破れることがなかった。逆に攻めてはバーンズ・山田・北川・堀江・ヒーナンら超人たちに仕事人揃いのFW・BKが加わって桁違いの決定力を見せた。

あえて言うなら、北川が1つ目のトライを奪って24点差となった28分、あそこからの前半残り時間を東芝がもう少し耐えられればもっと際どい勝負になったのかもしれない。しかし我慢できず、実際には集中力を欠いてミス連発に。一本調子生真面目な東芝の特性が悪い方に出てしまったのだろうか。

あとは、ボール支配率と得点力の相関関係のなさ、だろうか。前半の25分くらいまでと後半の全般、ボールをより多く持っていたのは東芝だった。もちろんボールゲームである以上ボールを持つ方が基本的に主導権を握るんだけど、でもそれに囚われないスタイルもある、と。サッカーならプレミアのチェルシーとか、Jリーグでは好調時のFC東京はボール支配率30%でも勝ってしまうよね。つか、山田と北川のこの日の決定力はホント超人力爆発という感じであった。

いずれにせよ、レギュラーシーズンとプレーオフは別物ということでもあったかな。いやー、ワイルドナイツ、強かった!


(準決勝もう1試合については、また明日。)


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