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2015年01月07日

●ゆく人くる人2015 (ゆく人編 その1)

「シーズン終わるのが早いな」「オフが長い」などと贅沢なことを言ってるうちに、気がつけば国内サッカーの2014年シーズンが終わってはやひと月余り。年も明けてストーブリーグも山を越しつつあるようなので、ここらで移籍の動向なぞ見てみようか。


塩田仁史選手 大宮アルディージャへ完全移籍のお知らせ (FC東京公式)

まずはなんといってもこれ。ついに行っちゃうのか、と。

若い頃から非常に安定感のあるGKで、コーチングや至近距離のシュートへの反応にも光るものがあり、ハイボール処理などでは勇気のあるところも見せてくれた。チームに土肥や権田という日本代表クラスのGKがいたせいで多くのシーズンでカップ要員となったものの、出場した試合では堅実なプレーを披露し、貢献度は高かった。特に2004年のナビスコ杯優勝は彼の存在を抜きにして語れない。

大卒でプロ入りしてから11年間FC東京一筋だったのか……彼ほどの実力者が控えでいてくれたのは、文字通りの選手層という意味でも心理的な安心感という意味でも本当に大きかった。もっとも、そんな選手が少ない出場機会に甘んじてていいのかという見方もあるわけで、僕もオフのたびに「早く移籍した方がいいんじゃないか」と思ったりしてたんだけど、実際に移籍しちゃうとなると寂しい、ね。

正直なところ、一時期、彼が試合前の練習が終わった時にしきりに胸のエンブレムを叩くジェスチャーをするのがファンに媚を売ってるみたいで嫌だったんだよね。でも、それも最近ではなくなってたし、今となってはいい思い出というか。とにかく功労者として、新天地での成功を祈りたい。


加賀健一選手 浦和レッズへ完全移籍のお知らせ (FC東京公式)

これも寂しい移籍である。

2012年に磐田から移籍してきて最初に見たのはNACK5だったか、その時は「なんだこのぎこちない選手は!?」という印象だった(笑)。ギクシャクした動作を面白がって勝手に「加賀ロボ」なんて呼んでたんだよね。でも、実はスピードがあって当たりも強くて懸命にボールを追い続けて、なかなかいい選手だったと。特に太田が怪我で淡白な守備しかできない時期には、凄まじい速さのカバーでずいぶんチームを助けてくれた。

俊輔やダヴィに一対一でしてやられた印象も強く、彼をあまり好いていない東京ファンもいるらしい。でも、僕はとても好きな選手だった。ただ、フィッカデンティ監督とは全然合わなかった。今の東京は基本的に「後ろで構えて前を向く」サッカーで、DFにはカバーリングの射程や足の長いスピードよりもきめ細やかなポジショニングや戦術遂行力が求められる。だったら加賀より吉本だろう。

浦和レッズへの移籍となると手放しで「良かったね」とはちょっと言いづらいんだが、でもお互いにとってメリットのある移籍ではなかろうか。ペトロヴィッチ監督の攻撃サッカーならば後方のスペースも大きく、彼のカバーリング能力が発揮される場面も多かろうし。まだまだやれる選手だと思うので、頑張ってほしい。


椋原健太選手 セレッソ大阪へ完全移籍のお知らせ (FC東京公式)

椋原も行っちゃうんだなあ。寂しいね(←こればっか)。

むっくんは大竹洋平と同じく2008年にユースから昇格。当時の東京には徳永・長友という絶対的なSBがいたが、城福政権の2年目以降はレギュラーとは行かないものの貴重な控え&守備要員としてコンスタントに試合に出ていた。しかし、太田が加入してから徐々に出場時間を減らし、2013年はセレッソに期限付移籍するが試合に出られず、東京に復帰するもさらに出られないという状況だった。

プレー面での特長は、粘り強い守備と精力的な上下動、そして攻撃時の正確なクロス、といったあたりだろうか。ビジュアル的にもかわいいし、あの小さな体で懸命にプレーする姿はけっこう萌えたものである(なんて、四十のおっさんに言われたくないだろうな(笑))。あ、彼自身もコメントしているけど、優勝したナビスコ杯と天皇杯ではいずれも決勝でフル出場してるんだね。

セレッソには2度目の移籍で初めてよりも慣れるのは容易だろうし、何より完全移籍ということはあのチームに実力を評価されているということなのだろう。確かに、J2ならば十分に通用するだろう。頑張ってセレッソの再昇格に貢献してほしいもんだと思う。


(その2については、また明日。)


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