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2010年08月25日

●虫嫌いのボクが「大昆虫博」に行ってみたよ!


もう何日か前になるが、「夏休みといえば博物館だ!」ということで、両国の江戸東京博物館で「大昆虫博」展を観てきた。自他ともに認める虫嫌いの僕(セミやトンボでさえも生きているのはおろか、死んでさえも触れない。本当は見るのもいや。ゴキブリなんてとんでもない!)だが、常設展の方でちょうど見たい展示があったのと「まあどうせ江戸博だから生きているのはいないし」ということで、ちょっと軽い気持ちで寄ってみた。



会場の最初の方は、巨大なバッタの像が置いてあったり、僕の大嫌いな(笑)やくみつるプロデュースの「目撃東京ムシマップ」なるコーナーがあったり、あと江戸博らしく虫の飾りをあしらった鎧甲が展示してあったりと、まあ比較的おとなしめの内容。これなら僕でも大丈夫、というか「さすがにこれじゃ刺激が少なくてつまらんな」という感想さえ覚えたのであった。ところが……。

(注意:以下、グロ画像多め。虫嫌いの方はご遠慮下さい。)


途中からは虫!虫!虫!数え切れないほどの標本がズラッと並んでいるのであった。おお、これは凄いな。特に東南アジアものや南米ものはデカくて色もケバケバしくて、やはりグロい。微妙に(いやかなり)足がすくんだ。なんかケブカトゲアシヒゲボゾウムシの超巨大拡大写真とかも置いてあるし!(右の写真)つーか、何で平気で触ってるんだこの女の子は!!


まあ、ひとくちに虫の標本と言っても、きれいな色のモルフォチョウとか世界一でかいカブトムシとかはまだ冷静に見られるであった。もっとも、僕以上に虫嫌いなウチのカミさんに言わせると「カブトムシとゴキブリは一緒」とのことであるが……そう言われるとあまり変わらないかも。蝶々もちょっと華奢な蛾みたいなもんだからね。


だが、これがトゲアシフトナナフシとかになるとビジュアル的にもキツくなってくる。体長20cmくらいか。ほとんど『エイリアン』の世界である。火炎放射器とかで攻撃したい感じ。右の写真はコガネムシの仲間で「オオツノハナムグリ」。我が家の前にもよくお亡くなりになったコガネムシが転がっているものだが……家のドアを開けてこんなのが落ちてたら心臓麻痺を起こすな。


セミとかもでかいことでかいこと。10cm以上はあったかな。マレーシア産だって。我が家のアパートの階段にもよくお亡くなりになったアブラゼミが転がっているものだが…(以下略)。


「面白いな」と思ったのは、体の色(保護色ってやつですな)や形を周りの草木などに似せることで姿を隠す連中である。左のヒメヒシムネカレハカマキリはなんか足のがに股ぶりが笑えるな……と思ったのだが、よく見たら足ではなく鎌だった。右のフクロウチョウに至ってはもう意味不明というか、何がどうなったらこういう進化をするのかね君たちは。フクロウもこいつを見たらさぞかしビックリするだろう。「おお、同輩」とか話しかけちゃったりしてね(笑)。


これまで掲載した写真は展示全体の一部であって、色も形もかなり様々なバリエーションがあった。なので「もしかしたら青赤の虫もいるかも」と思って探したら、いたよホントに(笑)。うわ、青赤の生物ってやっぱキモイかも、みたいな。ここで告白してしまうと、実は例のドロンパのイラストが発表になった時、やはりあの色合いに気持ち悪さを感じて好きになれなかったんだよね。実物(大人は「着ぐるみ」とか言わない)はずっと可愛かったのでよかったけど。

隣の展示ケースには、緑色のお友達もいたよ!!
 
 
てな感じで、会場を見て回ること数十分、虫嫌いとか言ってるわりにけっこう楽しんでしまった。まあ、結局展示ケースに入っているし、あくまで標本であるから大丈夫というのはある(たまに水族館とかで生きている虫の展示を見ると、たとえケースに入っていても寒気がしたりする)。あと、人間の心理として、「うわーっいやだいやだ」「助けてくれー」とか言って顔を覆いつつ、実は指の隙間からばっちり見てしまう愉しみというのはあるのかもしれない。

ちなみに、夏休み・お盆休みど真ん中だけあって、周りのお客さんはほとんどが小学生の子どものいる家族連れだった。30代男1人というのは見あたらなかったねえ。他の人から見たら昆虫マニアとかに見えたのだろうか。俺、虫嫌いなんだけどな(笑)。

とりあえず、あそこに展示してある標本の10分の1の大きさであっても、我が家に虫(特にゴキブリ)など出ませんように。
 
 

「大昆虫博」の会場を出た後は第2企画展示室に寄って、本来のお目当てであった「東京復興」展を観た。昭和20年代、GHQ統治下の東京が戦災から復興していく過程を、カラー写真を中心とする様々な資料により再現した展覧会。当時の記録写真で残っているのはやはり圧倒的に白黒のものが多いので(というか戦前の日本にカラー写真ってあったのだろうか)、生々しい色合いで写し出された東京の焼け野原・街並みや人々の姿はなかなか興味深い。

例を挙げると、右側に四分割の写真パネルが写っているが、左下の掘っ立て小屋みたいなのは当時の新宿駅の駅舎なのだそうな。甲州街道から現在の南口に当たる場所を写したものとのこと。駅の周りは全て焼け野原になってたんだね。僕の隣に立っていた家族連れが「え、これ新宿?!」と驚いていた。その焼け野原にバラックが立って闇市やドヤ街ができて、今の高島屋ができるまではあの辺はけっこう怪しい街だった、と(今でも東南口には名残がある)。
 
 

あと、せっかく東の方へ来たんだから、ということで、両国から大江戸線→半蔵門線と乗り継いで押上で建設中の「東京スカイツリー」も見物してきた。うわっ!でかっ!!……と言いたいところなんだけど、まだ3分の2しか出来上がってないこともあり、また足下の近すぎる場所から見たせいで距離感が狂ってしまったのか、意外と巨大さは感じられなかった。「京都タワーを一回り大きくしたくらいかなあ」という感想は我ながら行き過ぎだと思ったけど(笑)。

つーか、むしろ両国近辺とか、総武線の車窓とか、あと新宿でも少し高いところに上れば「こんなに遠くでもこれだけ大きく見えるんだ」という形でスカイツリーの存在感は感じられるわけで、まだ展望台にも上れないのにわざわざ足下に行ってみることもなかったかな、と。そういうのも行ってみないとわからないんだけどさ。いずれにせよ、あと200mくらい高くなるんだっけ?スケールがわかりづらいので、隣に等身大のウルトラマンとか建ててくれんかな、と思う。
 

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