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2010年08月02日

●暑苦しいというか、重苦しいというか (アルビレックス新潟×FC東京 テレビ観戦)

アルビレックス新潟 2−1 FC東京 (J1第16節 東北電力ビッグスワン)
 
 
土曜日の新潟戦は、スカパー!でテレビ観戦。以下、感想をざっと。

テレビで観る限り、磐田戦とは逆に「引き分け(か勝ち)に持ち込めそうな流れだったのに届かず」の試合だった。前半は新人の入った中盤ががたついたところを突かれて先制されるも何とか追加点は免れ、後半は梶山投入・今野のMFへのシフトで反撃。しかし、日程的に有利なはずの新潟の足が止まった(DFの幾人かは棒立ちだった)せいもあって波状攻撃をかけたものの、同点ゴールは奪えず、逆に新潟のカウンターで2点目をくらってあぼーん、という試合。

スタメンとベンチの顔ぶれからして、東京の後半勝負の意図は明らかだった。前半はサイドで鈴木達也を走らせて新潟の押し上げを牽制し、あわよくばクロスから大黒・赤嶺で1点。で、後半は中盤が伸びたところで梶山・大竹を入れて叩き伏せる、と。ある意味ゲームプラン通りの展開ではあったんじゃなかろうか。城福監督にとって誤算だったのは、前半中盤があまりに機能しなかったのと、鈴木のクロスが全てあさっての方向に飛んでいってしまったことか(笑)。

ボランチ高橋は、森重とのバランスを考えての起用だろう。中断明け以降、梶山・森重コンビは顔ぶれだけ見ると並列か「前梶山、後森重」になりそうなところ、実際には森重がガンガン上がって梶山が後ろで守備のカバーと攻撃のフィード役を務める形が多かった。だから、梶山を欠く今回は「パスも出せるDF」が森重の相方になったということではなかろうか。機能しなかったけれども。高橋は適性云々以前に、ちょっと地に足がついてない印象だった(ガンバレ)。

後半も、リードされた上に新潟が上がらなくなったために今野を上げて森重をDFラインからのフィード役にしたんだけど、同点だったら60分過ぎてから高橋→梶山の交代だけにとどめたのかな。今野のMF起用は押せ押せの状況を作ったし得点にもつながった。だけど、カウンターに対する備えが薄くなって致命的な2点目をとられてしまった。サッカーは難しいね。

つーか、その後半だって圧倒的にボール支配して敵陣で試合を進めながら、偶発的に大黒の前にボールがこぼれた場面以外に決定機はなかったような気もする。前で仕掛けるべき大竹が下がってさばいたり、赤嶺が右サイドでクロッサーになっていたり。チグハグというかバラバラというか、磐田戦もそうだったけど、コンディションの問題で動きがイマイチなのは仕方ないとして、チームとしての意思統一とか役割分担とかがどうもうまく行ってないのは……もう8月だよ。

そう、意思統一の欠如といえば、もちろん権田と梶山のアレもそう。言い合うのはいいとして、モロにケンカするなっちゅーの。まあ、個人的には、2人の肩までくらいしかない体で「ヤメロー!」てな感じで止めに入ったむっくんに萌えるわけだが(笑)。なんか雰囲気良くないよねー、という風には見えてしまう。
 
 
なんかダラダラと書いてしまったけど、ファンとして心配になるのはもちろん今後のことである。現在、勝点19の11位。1位鹿島とは勝点15,3位名古屋とは勝点13、川崎とも勝点9も離れてしまった。加えて8月は名古屋・鹿島・セレッソ・広島と上位陣との対戦が続き、その前にはリガ・デ・キトとのスルガ銀行チャンピオンシップもある。盛り返して上位進出の足がかりをつかむのか、それとも勝点を重ねられずに下位に埋没してしまうのか、まさに正念場と言えよう。

個人的には、中断明け以降東京の指向しているサッカーやスタメンについては、多くの課題を抱えつつも一方で春に比べればマシになった部分も多々あるというか、大きな可能性を感じている。というより、徳永→森重みたいな「怪我の功名」も含めて、せっかく中断前とは違う試みをしているのであればもう少し見てみたいし、さらに言えば「腹を括ってやってほしいな」と思う。そう簡単にブレてほしくない(ブレるブレないという言い方は好きじゃないけど)というか。

僕は最近城福監督について、「腰が据わってないなあ」という(やや漠然とした)不満を抱いている。なんつーか、思慮深さが裏目に出るというか、適応が行き過ぎて腰が定まらないことがあるというか。以前城福さんの選手起用を「上がれない麻雀」と書いたのはそういう意味だし、逆に昨年のナビスコ杯の時のように追い詰められて腹を括った時はもの凄い力をチームに発揮させたりもするけど。まあ、さすがに3年目ともなると悠長に熟成を待つわけにはいかんのかな。

一昨年は監督就任初年度で試行錯誤だった。昨年はシーズン途中でカボレの移籍と石川の負傷でカップ戦に照準を絞らざるを得なくなった。そして今年は……米本の離脱やW杯中断、長友の移籍、徳永の負傷といった障害がありつつも、大黒ら新戦力の活躍のようなポジティブな要素もある。リーグ戦上位進出の可能性がまだあるうちに「FC東京のサッカーはこれだ!」というものが固まって、応援する側もそれを後押しする状況ができてほしい、と切に願う。
 
 
あと、城福監督のコメントについて。こういうのは試合後に言うと説得力がないし、みっともないな、とも思う。前からわかってた事なんだから、どうせなら湘南戦や磐田戦の時にもっともっとねちっこく言っておけばよかったのに。マインド・ゲーム(笑)。ただ、現場の人にしてみれば夏場の連戦ってのはやっぱシャレにならんのは確かなんだろう。自分の言葉に向けられる厳しい目を理解しつつ、選手やスタッフをかばうために言ったのだと信じたい(どうだろう)。
 

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