●たわ~、たわ~、東京タワーにのぼったわ~
ちょっと早い夏休みをとったのだが特に出かけるあてもなく暇をもてあましたとある平日、ふと思い立って東京タワーに行ってみた。東京に30ウン年住んでいて、ここに上ったのは「はとバスツアー」に参加した20数年前の一度きりである(多分)。あいにくの雨模様の中、JR浜松町駅から徒歩15分で到着。入口ではマスコットのノッポンがお出迎え。このノッポン、双子の兄弟だそうで、まあイロイロと都合の良さそうな設定というか……この音楽はナンダ(笑)。
まずはエレベーターに乗って地上150mの大展望台へ。料金820円也。天気が悪いせいもあるのだろうが、六本木ヒルズや横浜ランドマークタワーを経験してしまった身にはやや物足りない高さであるのは否めない。フロアの内側には土産物屋と並んで手相占い屋やら記念メダルの自動販売機やらがあり、まあ「いかにも」な光景。あ、あと、創立20周年(昭和52年)に作られた神社もあった。「23区で最も高い所にある神社」として受験生に人気だとか。ほー。
追加料金600円を払い、階段・エレベーターでさらに上って地上250mの特別展望台へ。おお、さすがにここは高い!でも、残念ながら曇ってて遠くは全然見えない……(係員の人はちゃんとその旨注意してくれた)。フロアは大展望台に比べると全然狭く、20人も上がれば一杯になってしまいそうな感じ。確かここは以前は公開していなかったのではなかろうか。やっぱり昔に比べて営業努力がされているというべきか、まあ色々と大変なんだろううね。
エレベーターを乗り継いで下りる途中、大展望台の「ルックダウンウインドウ」にのってみた。おー、これはなかなか……個人的にはもう少し窓が大きい方がスリルがあっていいかな、という気がしないでもないけど、高所恐怖症気味の人はタマランだろうな~。そういえば、この展望台には一般客も歩いて上れる外階段がある(この日は悪天候のため閉鎖)のだが、そっちの方がよっぽど怖そうな気もする。(展望台だけに)風にビュー!と煽られたりしてね(笑)。
もちろんろう人形館にも立ち寄った。入場料500円也。「ここの人形は本場ロンドンで作られました」というキャプションが付いていたけど、マダム・タッソーの工房で作られたのかしら。最初の部屋はいきなり映画スターてんこ盛り。モンロー、ジェームズ・ディーン、マーロン・ブランド、三船敏郎にヘップバーン……etc。シャロン・ストーンみたいなキワモノも置いてあるのと、全体的に微妙に似てないのが愉しい。でも、コーネリアスの紹介がないのはちと寂しいな。
その後も、チャーチルがいて、アインシュタインがいて、吉田茂と蒋介石がいて、その反対側に毛沢東がいて、向井さんと毛利さんがいて、エジソンがいて、ケネディがいて、ガンジーとマザー・テレサとダイアナが並んでいて、杉原千畝がいて、ダ・ビンチがいて、最後の晩餐をしてるキリストがいて……人物の選択も並び順も基準が全く意味不明で頭痛がしてくる。坂本龍馬と高杉晋作と岡田以蔵が新撰組とチャンバラしているミニチュアもあったな(笑)。
このろう人形館、ほとんどの部屋は写真撮影可なんだけど、最後の数部屋、ロックミュージシャンが並んでいるスペースだけは撮影禁止となっていた。肖像権の関係かな?そのミュージシャンたちについてはまたチョイスがけっこうマニアックで、音楽に詳しくない僕はビートルズとフランク・ザッパくらいしか名前を知らなかった。つーか、出口脇にある売店はロック関係のグッズしか売ってなくて、「そうかこの施設のメインはこれだったのか!」という。
てな感じで、東京タワーを満喫。いや、他にも「ギネス世界記録博物館」(なぜか名誉館長が石ノ森章太郎先生)とか、ムービーアトラクションの「SPACE WAX」(3Dのヤッターマンをやってた)とか、あと水族館とかもあったのだが、正直ろう人形館がチャチかった期待ほどではなかったのでお金を払うのに躊躇してしまった(笑)。ショップフロアはご当地キティの店があったり似顔絵の人が出ていたりで、ザ・日本の観光地的な雰囲気がちょっといい感じ。
真面目な話をちょっとだけ書くと、東京タワーは今年で50周年を迎えるのだそうだ。単なる観光地としてだけではなく、FMやデジタルテレビの放送・中継アンテナ、さらにはJRの防護無線や東京都の大気汚染計測器なども備えた多機能塔としても未だ現役なのは「ご立派」の一言である。しかし、2011年に墨田区に東京スカイツリーができた後には役割が縮小することは避けられず、場合によっては取り壊しの可能性もあるのだという。何とも寂しい話である。
『夕焼けの詩(三丁目の夕日)』を持ち出すまでもなく、僕たちの世代にとって東京のシンボルといえばやはり東京タワー。一個人の勝手な願望としてはなんとか残してほしいもんだと思うのだけれど、まああれだけ古くて大きな構造物だからきっと維持管理や補強のコストも馬鹿にならんのだろうな……エッフェル塔のフランスは地震がなくていいよな。
いや、ダラダラと意味不明瞭なエントリーで申し訳ない(笑)。
コメント
東京タワー何年か前に1回行きましたが、思っていたよりずっと楽しめますよねえ。夜は照明に凝ったりして、営業努力してるのがけっこう伝わってきました。
>肖像権の関係かな?そのミュージシャンたちについてはまたチョイスがけっこうマニアックで、音楽に詳しくない僕はビートルズとフランク・ザッパくらいしか名前を知らなかった。
大槻ケンヂが著書で、はじめてみたときいかに衝撃を受けたか語ってましたね。ホントにあのチョイスはいったいどうなってるんだろう。
Posted by: 胡志明 | 2009年07月24日 20:58
このエントリ最高ですよ!
東京タワーだけでここまで書けるmurataさんは天才です!!!
特に蝋人形のくだり(頭痛)は爆笑しました。
最後のチャンバラのまとめもらしくて◎。(全部お金払うと結構するんですね・・・)
それにしても「ルックダウンウインドウ」の写真、こえ~!!!
写真見ただけで股間がキューっとなりますね。。。(失礼しました)
Posted by: シュート入らない | 2009年07月25日 00:37
ドラゴンスーツでダブルネックのジミーペイジを見て、腰を抜かしました。たしかとなりにリッチーブラックモアの増毛後の姿があった(笑)
何階かに熱帯の鳥とかいませんでしたっけ?
私も東京に生まれてウン十ウン年経ちますが、2回しか行ったことがありません。最後に行ったのは、5年ほど前。また行きたくなりました(笑)
Posted by: みぽりん | 2009年07月26日 17:37
どうもありがとうございます。FC東京ネタ以外でも反響があると、大変にうれしいっす(笑)。
>大槻ケンヂが著書で、はじめてみたときいかに衝撃を受けたか
あー、そうなんだ。確かに、最後のロックミュージシャンのコーナーだけは趣味全開というか、マニアックさ的にも資料の密度からしても「それまでの世界の偉人コーナーは何だったんだ」という感じですものね。
>このエントリ最高ですよ!
ありがとうございますー。
>写真見ただけで股間がキューっとなりますね。。。(失礼しました)
いやあ、確かに、トイレに行ってから体験した方がいいかも(笑)。普通のビルの展望台じゃあり得ませんからね。
>何階かに熱帯の鳥とかいませんでしたっけ?
あ、どうだったろう。実はこの日、昼間っから大崎のフットキックで何杯か引っかけてから行ったので、到着が遅めになって全部は回りきれなかったんですよ。1階に水族館はありましたが……あと、「お子様も大喜び!」の屋上遊園地とか(笑)。
Posted by: murata | 2009年07月26日 21:50