うまねんblog

個人的に最も注目しているのは、中盤の構成。やはりここがシャンとすることが「Ｍｏｖｉｎｇ Ｆｏｏｔｂａｌｌ」の必要条件だと思うから。梶山は中心になるべき選手だから外せないし、なんだかんだ言って今野は外さないのだろうから、残り枠は２つ。ブルーノさんか浅利を後ろ目に置いて梶山を前に出し、羽生と組ませるか。それとも梶山はやや下がり目で鈴木達をＭＦで起用するか。石川が怪我していることもあり、前者の方がバランスは良さそうに思える。

いや、「Ｍｏｖｉｎｇ」を「流動性」ととらえるのならば、こういう議論に意味はないのかもしらんけど。
　
　
しかし、いつも思うのだが、梶山というのは不思議な選手だ。どのポジションでもこなせそうな一方で、どの役割にもハマらないような印象がある。体の強さを考えればＣＢでも行けるはずだがプレーの安定性を考えれば怖すぎるし、ＳＢに置けば迫力は出そうだが運動量が足りない感じ。守備的ＭＦ・センターハーフに必要なキープ力や展開パスの能力はあるのだが、流れを読んだり緩急をつける（つまりチームプレーに意志を与える）力はほとんど感じられない。

無責任に「面白そう」と思うのはＦＷ起用か。とにかく足下にボールを入れさえすればポイントを作ってくれるだろうし、前線に展開力のある選手がいるのはライカールト時代のバルサ（ロナウジーニョ）や昨年の大分（ウェズレイ）を見てもわかるようにけっこう効果的なんだよね。流れてＤＦを引きつけておいて、ドーンと大きなサイドチェンジで逆サイドのアタッカーを走らせたり。でも、悪い方に出ると攻撃に蓋をしてしまう可能性があるかも。悪い時の平山みたいな。

となると、攻撃的ＭＦで使うのが一番しっくり来るのだろうか。ただ、それもイメージ的にはイマイチなんだよな……ボックス内の修羅場に飛び込んで得点に絡んで行けるのかどうか（ミドルシュートを決めりゃいい、という説もあるが）。結局、良く言えば何でもできる可能性のある、悪く言えば役割を当てるのが難しい選手なんだよね。そういうタイプで思い出すのはまずジダンなんだけど、それならそうで周りの組合せとフォローに相当気を遣いそうではある。

やっぱり、梶山をどのようにチームの中に当てはめるのか、あるいは当てはめないでチームを作るのか、というのが今年の東京の大きな課題になるのかもしれない。まあ、あまり「収まりの良い」選手ばかりを集めてこぢんまりしたチームを作るよりも、メリハリの利いたメンツで十何人かのハーモニーを奏でてもらった方が魅力的だし、最強チームができるのではないかとも思う。果たして「扱いの難しい」梶山はその象徴となることができるのだろうか。
　
　
……などということをつらつらと考えているうちに、開幕まであと３８時間（笑）。