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2009年01月13日

●3連休の前半は、猿に電気に原美術館

1月10日(土)

暮れ正月は、もちつきだの天皇杯だの大掃除だの天皇杯だの新年会だのラグビーだのであまりゆっくりできなかったので、この3連休はけっこう楽しみにしていたのである。要領が悪いし根が怠け者だからなのか、どこかで時間に余裕がないと駄目になっちゃうのねん。

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ということで、土曜日はほとんど外にも出かけず、部屋の掃除と、あとはゴロゴロしながらDVDを観たりして過ごした。コーネリアスの『from Nakameguro to Everywhere tour '02-'04』と電気グルーヴの『Live at FUJI ROCK FESTIVAL ’06』

コーネリアスにしろ電気にしろ、デビューから約20年、ずっと聞いている僕としてもそれだけのお付き合いになる。もう40歳に差しかかろうというのに、3人ともマンネリに陥ることなくパワフルな活動を続けているのは凄い。というか、ファンとしてはとても嬉しい。冗談抜きで、暮れにリキッドルームで電気のライヴを観てから、毎日の生活が少し楽しいような。電気で元気(笑)。国際フォーラムのコーネリアスは、京都戦と重なってて行けなかったんだよな……。

どちらも、今年の春にはまたライヴDVDを出すそうだ。すげえ楽しみ。

 
 1月11日(日)


昼頃家を出たら、雲ひとつない青空だった。冬の空はいい。 
 
 

新宿から山手線内回りに乗り、ふと大崎で降りたって「Footnik」で遅めの昼食。カーリングカップの再放送を眺めながら、タイカレーとステラ・アルトワを1パイント。カレーは鶏肉の入った赤いやつで、ナンプラーをじゃぶじゃぶかけながら食べるとえらい美味かった。ステラの方は極めてスタンダードなラガービール。この組合せはけっこう良い感じ。恵比寿の「Inishmore」がランチをやめてしまったので、カレーを食べられるブリティッシュパブは貴重だ。

店内テレビで映し出されていた試合は、準決勝1stレグ、トッテナム×バーンリーの前半。トッテナムが攻め寄せるんだけど堅守を崩しきれず、バーンリーがカウンターで幾度もチャンスを作る展開。さすがにイングランドともなると、2部の下位といえどもスピーディーでなかなか見応えのあるサッカーをする。先制点の場面、右サイドからDFを抜いてピンポイントのクロスを入れた33番の選手なんて、東京にぜひほしいかも(ただし、後半になって4失点……)。


この「Footnik」は恵比寿(には確か高田馬場から移転してきたんだったか)に続いて2つめの店舗。穴蔵的な怪しさと本場感(笑)を備えたあちらとは異なり、駅前再開発地域の中にあって、明るく開放的な雰囲気が特徴である。夜にさっと1杯立ち飲みするなら恵比寿の方がいいけど、この日のようにいい天気の時にランチをいただくなら大崎の方が落ち着けるかもしれない。店の前にはフットサルコートもあって、試合後にすぐ飲めるのは魅力的だろうね。
 
 

もう一度山手線に乗って、品川へ。駅から国道沿いに南へ歩く。品川は海側の再開発が進んでいて、キャノンやらNTTデータやら京王やらそうそうたる面々のビルが並んでいるんだけど、1つ1つのビルは凝った造りになっていてもそれが一列になると、なんつーか、「ブサイク」な感じがしてしまう。合成の誤謬、みたいな。あと、駅前にある京品ホテルというのが破産したらしく、テナントは「組合の自主営業」とやらになっていた。なんつーか、キッツい印象。


20分ほどで原美術館に到着。「アン ノウン プレジャーズ」展。抽象美術家ジム・ランビーの個展で、床には幾何学パターンのテーピングが施され、その中にレコードジャケットがびっしりと埋まった岩、ぐちゃぐちゃに固まった椅子、取っ手のたくさん付いた扉といったものが生えている。正直なところ「わけわからん」が、この手の空間展示は「考えるより感じるべし」と割り切るのが正しかろう。部屋の隅に立ってしばし佇むと、時空の歪む感覚が襲ってきて楽しい。

問題は、その感覚を楽しむ環境がなかなか整わないことだ。原美術館はかなり人気のある施設だから館内には常に人が溢れているのだけれど、美術館で人(もちろん僕も含めて)の存在というのはやはりある種のノイズなんだね。特に、たまたまこの時は学芸員さんのギャラリートークが行われており、その人の列と話し声のせいで集中するのに苦労した。ここは元々個人の邸宅だけあって小さい部屋が多く、それだけに混み合うとストレスがある。

ちなみに、空間展示(インスタレーション)といえば、原美術館は現代美術の空間展示が何部屋か常設されているのが特徴で、中には著名作家の作品ながら「しょーもな!」というのも含まれているが、宮島達男『時の連鎖』とジャン=ピエール・レイノー『ゼロの空間』は一見の価値あり、である。ただし、これらもさっと目で見るだけだと「ふーん」という感じなので、中に入って1人で佇んで感じるのがよい。うまく人がいないタイミングを見計らって……。
 
 

夕方、雲が出てきた。

日が暮れてきた空を見ながら、山手線で恵比寿へ。アート複合ビル「NADiff a/p/a/r/t」に立ち寄る。1階の書展で「イチハラヒロコ コトバアートカレンダー」を購入。1ヶ月ごとに、ユーモアとちょっとした哀感に満ちたコトバ作品が楽しめる一品。東京都現代美術館の「愛と孤独、そして笑い」展以来、ずっとファンなんだよね。世界は可笑しいけど甘ったるいわけでもなくて、という切ない感じがたまらない。いつも仕事場のデスクに置いていて、女性陣にもけっこう人気。

ついでに、地下のギャラリーで蜷川実花「GIFT」展をのぞく。狭い6~8畳ほどの空間で、壁の全面が例の極彩色お花バーンの「ニナガワミカ」風になっており、棚や台には写真集やらやはり極彩色に塗られた扇子やらサングラスやらサンダルやら、様々な「ニナガワグッズ」で埋め尽くされていた。蜷川さんといえば『さくらん』とかも有名になったし、一般的にはオシャレなイメージなんだろうが……うーむ、ここまで行くとちょっと怖い。つーか、ちょっとトリップ系。
 

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コメント

いまごろコソーリコメントを。

小山田さんのスタジオ盤は「69/96」から聴いてましたが、おととしの4月に「コーネリアス・グループ」名義のライヴをリキッドルームで初体験したらシビレまくってしまい、以降フェス出演も含めれば3回も「SENSUOUS SYNCHRONIZED SHOW」を見てしまいました。
しまいにゃ京都戦の翌週のダービーをパスしてまでグランキューブ大阪にツアー最終公演を見に行く始末。
5月にある私的イヴェントの会場で流す音楽にも、彼の曲をいくつか使わせててもらうつもりです。

通勤に使っているバス停から会社までの間にあった京品ホテルは、いまやベニヤ板打ちつけ状態になってしまいました。
そういえば、第一京浜の向かい側からホテル側を見てすこし視線を右に向けると、SONYのビルの窓に「日本代表を応援しよう!」みたいなメッセージが見えます。
数日前から掲げられているみたいです。

初めてのコメントなのに長々と失礼しました。

>pleoさん
どうもどうも。こういうエントリーにコメントをもらえると大変嬉しいです。

>小山田さんのスタジオ盤は「69/96」から聴いてましたが
私も1stからCDはずっと聴いてたんですよね。ただ、「渋谷系」の頃のイメージから、ライブはどうも肌に合わなそうだなーと思ってて……一昨年の後半くらいにようやく、とんでもないことになっていることに気づきました。

くそー、やっぱり国際フォーラム行くべきだったか……3月に出るDVDでとりあえず我慢っす。

>京品ホテル
僕が通った時はまだ「自主営業」中だったんですけど、その次の次の週末に強制執行でエライコトになったみたいですね。いきなりニュースでやってたんでちと驚きました。

>初めてのコメントなのに長々と失礼しました。
ぜひまたよろしくお願いします(笑)。

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