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2009年01月14日

●3連休の最後は、マンU、味スタ、ICC

1月12日(祝)

夜中、JSPORTSでプレミアリーグの大一番。マンチェスターU 3-0 チェルシー。リーグと欧州CLに加えてCWCと2つのカップ戦、週2日ペースで超ハードスケジュールを戦い続けるユナイテッドが、2位チェルシーにホームで完勝。これで2試合消化が少ないユナイテッドと首位リバプールとの差が「5」、チェルシーとの差はわずか「1」。一気に詰まってきた印象である。

マンUは強かった。3得点ももちろん見事だったが、チェルシー攻撃陣につけいる隙を与えず完封した守備はさすがだった。CWC決勝でもそうだったように、今のこのチームの強さが豪華攻撃陣ではなく、11人のハードワークに支えられた堅いブロック守備にあることが証明された内容だと思う。対するチェルシーは、やっぱり何かが噛み合っていないのか、監督の采配は迷走気味だし、選手たちの表情がどこか冴えないのも気になる。大丈夫なのか?

試合前、観客席にはジョゼ・モウリーニョ氏の姿も。当然、CLで当たるユナイテッドの偵察なんだろうが、元監督としてチェルシーの動向もやはり気になるには違いない。そういや、「ハマれば凄いけど、やや個人能力頼みで不安定な攻撃」と「組織力に裏付けられた堅牢な守備」の組合せ、という点では、意外と今のユナイテッドとインテルのチームカラーってのは似ているのかもしれないな、と思う。完成度はユナイテッドの方が全然上だとは思うけど。

 

昼前に家を出て、新宿駅の立ち食いでいか天そばをかっこんでから、京王線に乗って飛田給へ。味の素スタジアムでトップリーグ第12節、これまた上位同士の対戦である。サントリーサンゴリアス 5-61 東芝ブレイブルーパス。前節64点差で神戸製鋼を大破したサントリーが、今度は(神鋼には敗れている)東芝にスキャンダラスな大敗。この日スタンドに吹きつけた風などよりもはるかに、お客さんを寒からしめる内容であった。いやー、サブかったぞー(笑)!!

惨敗の引き金を引いたのは、明らかにサントリーの主力温存策。それほど露骨ではないにせよ、FWの一列目は全て控えの選手、SHも4番手の田原で、CTBニコラスはベンチにも入らず。プレーオフで東芝と当たる可能性は非常に高いから、手の内を晒したくないし、怪我人も出したくない、というところだったのだろうか。ただ、それにしてもサントリーの選手たちの動きは悪かった。タックルは甘く、動き直しは遅く、東芝の鋭い出足にほとんど抵抗できなかった。

おそらく、苦戦、ないしは敗戦までは想定の範囲内だったのだろう。ただ、清宮監督の期待よりもサントリーの選手たちはナイーブで、東芝は予想以上に生真面目だった、ということではなかろうか。「ここは勝たなくてもOK」という無意識のメッセージが滲透したチームと、不祥事を機に団結した闘魂チームの違いがモロに出たというか。東芝の集中力と前へ出る勢いには、目を見張るものがあった。サントリーは最初から受けに回り続け、そして堤防決壊。

やっぱり、ここまで負けると端的にアカンだろう、と思う。どっかの協会会長みたいに「リーグの権威」だの「ベストメンバー」だのを持ち出すのはアレとしても、サンゴリアスや「府中ダービー」のイメージにも傷が付きかねず、またプレーオフに向けて東芝に余計な自信を与えてしまったのも大きなマイナス。なんつーか、本来はそこが清宮さんの長所なんだろうけど、先を見越して手を打ったら、思いっきり裏目に出て負債を負ってしまったような、そんな感じ。

まあ、ここからまたどう立て直していくか、というのは見物ではある。ただ、少なくとも、これからのジャパンを担うべき曽我部みたいな選手には、こんな無様な姿をさらしてほしくはなかった。

(と、試合を観た直後には思っていたのだが、池谷とニコラスは直前の怪我でのメンバーチェンジだったらしい。となるとそれほど極端な温存でもなくて、競争を兼ねたローテーションの色が濃かったのだろうか。それにアクシデントが加わった、と。それにしても、だ。曽我部にはそういう試合でこそ立派なプレーぶりを見せてほしかった。この日はとにかくミスも多かったし、イライラしてしまう場面もあった。期待しまくってる選手だけに、ちょっと残念である。)
 
  

お口直し(笑)に、京王新線で初台に出てオペラシティのICCへ。「ライト・[イン]サイト 拡張する光、変容する知覚」展。いかにもICCらしい、テクノロジーによって様々な知覚体験ができる企画展。しかしメディアアートの展覧会って、何年か前に写美で開催された「超[メタ]ヴィジュアル展」といい、何でこうヘンテコな名前が多いんだろうね。

内容的には……正直なところ玉石混合に思えた。強烈なフラッシュによって観客の姿を壁に焼きつけ、原爆投下を想起させるインゴ・ギュンター『サンキュウ-インストゥルメント』や、やはりストロボで観客の網膜に「LIGHT」の文字を焼きつける藤本由紀夫『PRINTED EYE』(目を閉じても文字がしばらく消えない!)あたりはかなり面白い。でも、他は「ふーん」という程度のものが多かったような(『カメラ・ルシーダ』は未見)。ナム・ジュン・パイクのやつとか。

一方、常設展はなかなかの充実度。良かったのは、ボード上に光点を散りばめることで直感的に作曲ができる岩井敏雄『TENORI-ON』、床にかかる重力を三次元マップで美しく表現する三上晴子+市川創太の『gravicells-重力と抵抗』、掌に映し出された映像を操って新たな映像を生み出せる『情報を降らせるインターフェース』あたりか。まさにセンス・オブ・ワンダー、である。ただ、今回は以前の『風インターフェース』ほどにインパクトのある作品はなかったかな。

ともあれ、企画展は500円、常設展はなんとタダ!このコストでこれだけの体験ができるんだから、ここは凄い施設だと思う。この日はけっこう若いお客さんで賑わってたみたいだし、この調子で続けていけると良いのだけれど。
 
 

オペラシティを出て歩道橋で山手通りを渡ったところで、西新宿の街が見えた。いつもとは逆の「開けた」側から見た高層ビル群は、夕陽に染まって大きく見えて、ちょっとした壮観だった。
 

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