うまねんblog

ところが、３４分。ターンオーバーからＳＨ田中が独走、ＤＦの頭越しに見事なラストパスを通してＦＢ北條がトライ。神鋼としては、数的不利ながら流れをつかみかけたところでの失点。ダメージは大きかったろう。１５－３。そこからは神鋼が繰り返し展開して攻め込み、サントリーはニコラスが意図的な反則でシンビンになるピンチ。が、ここも北條が神戸のパスの乱れを突いて蹴り出し、一気に７０ｍ強を走りきってトライ。２４－３。神鋼もったいないなあ、という前半。

後半、１４人のサントリーは曽我部のＤＦ裏を狙うキックで着実に押し込んでいく。一度こぼれ球処理のミスからゴール前まで攻め込まれるものの、ＦＷの踏ん張りで得点を許さない。逆に４８分、またターンオーバーから曽我部がＤＦを引きつけてパス、左サイドを抜けたＦＯ青木から北條につないでトライ。３１－３。さらに成田・長友投入でテンポが上がり、次第に怒濤の攻撃に。６０分、曽我部のミニパントでＷＴＢ山下が抜け、ニコラスにトライをプレゼント。４１－３。

これはもう勝負あったかな、という状況。しかしサントリーは容赦ない。６５分、神鋼のタックルが甘くなったところをつないでつないだ末に長友がトライ。４８－３。さらにサントリーは手を弛めず（いやＦＷの何人かは流していたが）、７５分に小野澤が、７７分、７９分には篠塚が赤いＤＦラインをかいくぐり、あるいは突き破ってトライ。なんつーか、久々に「やめて！撃たないで！もう死んでるわ！！」という気持ち（笑）。結局、終わってみれば点差は６４点まで開いていた。
　
　

「決定力」の差がモロに出てしまった一戦だった。

試合を通してサントリーが強さと出足で上回り、パスプレイで上回り、さらに試合の組み立て方で上回った。特にＦＷのパススキルとＳＯのゲームコントロールには雲泥の差があったと思う。完勝もむべなるかな。ただ、それでもこれほどの差が開いたのは、サントリーＢＫ陣の決定力が尋常ではなかったから。ハットトリックを達成した北條がＭＶＰに選ばれたのも当然の結果だろう。このチームはやはりエンジンがかかりさえすれば、他を寄せつけない強さがある。

サントリーの問題は、この試合でも見られたスロースタートぶりだろろうか。相手ゴール前での判断ミスや反則も多く、波に乗るまでのもたつき具合は決して褒められたものではなかった。まあ、それでもシーズン初めのバラバラぶりに比べれば随分整備されてきたわけで、そこはさすが清宮、というべきなんだろうか。いずれにせよまだ伸びしろはあるように思える。プレーオフまでに三洋の域まで到達できるか。その前に来週、東芝との「府中ダービー」がどうなるか。

個々の選手では、曽我部の成長ぶりが目を引いた。元々攻撃に変化をつけられる貴重な選手だが、キックの精度が向上してゲームコントロールでも貢献できるようになってきた。やっぱりスター１０番というのは待望されているわけで、トヨタの正面と代表の座を争ってほしいところである。あと目立っていたのは、ＬＯの篠塚。「オフサイドでは？」と思うくらいの鋭い出足でプレッシャーをかけ、ボールを奪い続けた。でかいし強いし、なんか超合金ロボみたい。陰のＭＶＰ。

神戸製鋼にとっては、ここ数試合手応えのある戦いができていただけにショッキングな結果だろう。全体的にチームがやや小さくまとまってしまっている気がするし、「ここでトライをとるんだ」というストロングポイントないしは方法論が見えてこないのも辛いところ。この試合もチャンスがなかったわけではないのだ。ただ、上位陣との対戦は全て終わっているので、ヤマハとの対戦で勝点が稼げればプレーオフには何とか出られるはず。もう一度立て直してこられるか。
　
　

試合後は、赤坂の『すっとこどっこい』で飲み会初め。新年はこの日から営業だったので一番乗りを狙って開店直後に行ったのだが、店に入ると既にいつもの飲み仲間が赤い顔をしていた（あんたら何時から飲んでるんだ）。いつも通りビアサーバー席でダラダラとビールを飲む。５時過ぎから１２時前まで……何杯飲んだのかは不明（笑）。焼きカルボナーラと焼きそばが美味かった。つーか、６時間以上も飲んでると、一旦満腹になってもまたお腹が空いてくるのな。

途中、新年早々何を興奮したのか、大声でまくしたてた場面もあったような。失礼しますた。