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2008年09月30日

●なんちゅーか、無慈悲な一撃だった (コンサドーレ札幌×FC東京 テレビ観戦)

J1第27節 コンサドーレ札幌 1-2 FC東京 (FC東京公式)
 
 
日曜日は都内某所に出かけて飲んだくれていたので、スカパー!の録画を昨日になって観た。スポナビの速報で得点経過だけはリアルタイムで知っていて、てっきり「良い形を作りながらなかなか得点を奪えず、後半うっかり先制されて苦戦」というパターンだと思いこんでいた。でも、全体的には札幌ペースで進む時間帯の多い試合だったんだね。よく考えたら、降格危機にあるホームチーム相手なんだから全然不思議じゃないんだけれども。


序盤の札幌の攻勢をしのいで10分を過ぎた頃から一旦は東京のパスがテンポよくつながりだし、浅利も攻撃に絡むなど悪くない雰囲気。でも、札幌がアンデルソンらに当てて縦に出し入れしているうち、DFラインが下がって中盤が間延びして、札幌のライン守備にボールを奪われては速いサイド攻撃に冷や汗をかかされる……というシーンが何度も。シュートこそカボレを中心に数多く撃っていたけど、あわやの場面は相手の方が多かったか。

後半、押され気味の流れを変えるべく羽生投入。でも羽生はわずか数分で負傷してしまい、代わりにブルーノが入ってマークの受け渡しにバタついているうちに先制点を許してしまった。CKからセカンドボールが拾えずボールホルダーへの寄せも甘くなり、波状攻撃から池内にヘッダーを叩き込まれる。まあ、事故のような失点だったが、嫌な感じではある。ただ、ここで畳みかけられたら白旗のところ、幸い札幌の攻めにそこまでの厚みはなかった。

で、カボレが何本かミドルシュートを撃ってDFの足を止めた70分、右に流れてキープしたカボさんから内側をオーバーラップする長友にDFの股を抜くパスが通り、えぐってカーブのかかったクロス→ファーでマークを外した赤嶺がダイビングヘッドでドーン!同点。長友と赤嶺の動きは過剰なほどにダイナミックで、まことに快感度の高いゴールシーンだった。「内を追い越してクロス」ってのは昨年までありそうでなかなかなかった場面である。

そこからは攻め合い。札幌の攻めにもまだ勢いがあり、79分には上里の弾丸シュートを塩田が横っ跳びで止める危ない場面もあった。だが、東京にはまだ切り札が残っていたのだ。80分、カボレに替えて入った大竹が中央を豪快に持ち上がり、DFとGKの動きを読み切ってゴール左隅にコントロールショットを決める。なんちゅーか、無慈悲な一撃というか、大竹の自信満々ぶりが両チームの立場を如実に表していたような。結局、そのまま東京が逆転勝利。
 
 
決して会心の内容ではなかった。でも、そこで勝てるのが今の好循環。

多分、コンサドーレとしては決して悪い出来ではなかったのだろう。というか、勇気を奮い起こして今やれることは存分にやったということかな。素早い寄せに東京はパスがつなげず、速いサイド攻撃から左(徳永)側を崩されてDFがゴール前に釘付けになるシーンが何度もあった。やはり三浦監督という人は優秀だし、とても頑固でもある。あとはもう少しの決定力があれば、というところだったが……それがあったら18位にはいないやね……。

一方の東京は、決して満足できる内容ではなかったはず。どこか目が覚めきっていないような戦いぶりで前半を終えてしまい、後半活(羽生)を入れたところで怪我のアクシデント。さらにそのドタバタのうちに失点するというある意味負けパターンだった。だけど、噛み合いさえすればそんな状況もはね返し得るだけの個人能力と、戦術に裏付けられた落ち着きがあるのが今の東京。同点ゴールはけっこうあっさりと入った印象、というと怒られるか。

経験的に言って、ホームでは好内容、アウェイではしぶとく要所を押さえて勝点を積み重ねる、というのが一般的にも東京的にも強い時のパターンに思えるので、アウェイでのこういう勝ち方はすごく好ましく思える。これでなんと5連勝。前の5連勝が昇格1年目の2000年というから、今はあれ以来のムーブメントということか。あの頃はツゥットがボカボカ入れてるうちに勢いで勝ち続けた感じだったけど、今度は1試合1試合噛みしめながら、かな。

個々の選手に目を向けると、やっぱり出場時間は短くとも大竹(8年前は小学生(笑))の堂々としたプレーぶりが強烈な印象。これで今季3得点全て決勝点ということになる。スゲーーー!!赤嶺はいわずもがなのエースぶり。カボさんも貢献度は大きかったと思うぞ。梶山はまだまだ。浅利は良く動いて周りを助けていた。ブルーノさんは裏をとられるシーンが多かったけど、試合勘の問題かな?徳永はそれ以上に抜かれまくりだったが(笑)。

余談だが、昔ジャーンが入団して間もなく、彼がヘディングでハイボールをはね返すたびにスタンドで「ウゥゥゥゥゥ……ジャーン!」とか叫んで立ち上がったりする人々がいたものだが、最近佐原が打点の高いヘディングを決めるたびにそれに近い衝動を覚える。「ウゥゥゥゥゥ……鬼太郎ー!!」みたいな(笑)。あとどーでもいーが、茂庭の髪型は遠目に「オバサンパーマ」に見えて仕方がない。隣の「サラサラストレート」とバランスとってんのかな。

さて、次勝つといよいよ6連勝。つーことは新記録がかかった試合。ホームで達成できたらさぞかし興奮するだろう。いや、それどころか「ACL」とか、もっと言うと「優勝」なんてのも見えて来ちゃったりして。どうしよう(笑)。
 

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コメント

はじめまして。

いつも、冷静かつ愛情あふれるレビューを楽しみに拝読しております。

皆で闘う良いチームになりましたね!
最近はホントに応援していて、感慨深いモノがあります。

>いや、それどころか「ACL」とか、もっと言うと「優勝」なんてのも見えて来ちゃったりして。どうしよう(笑)。

そうなんです!

いつもアジアで闘っている他チームを、ちょっぴりうらやましく思っていたのが、今、現実に手が届きそうで、正直ドキドキしています。。。

層も厚いですし、是非、ACL出場圏内を狙って欲しいものですね~

モチロン「優勝!」も願っていますけど(笑)。

はじめましてー。

おっしゃるとおり、今年頑張ってやってきた勉強と工夫との繰り返しが、戦いぶりと結果の両方で形になってきたのは感慨深いですよね。

ACLね~、出ちゃったらどうしましょうかね~(笑)。正直「まだ早いかな」とも思う一方、ああいう大会は出てみて初めてわかることばかりでしょうから、チャンスを逃す手はないでさーね。

「替えの効かない」羽生が怪我をしているのは不安材料ですが、一戦一戦丁寧に戦って、現時点のチームとしてベストの結果を残してほしいものだと思います。それがACLなのか、優勝なのか、それともまだ届かないのか、とても楽しみ。

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