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2008年09月07日

●ラグビー場が混む分にはいいんだけど ('08-'09トップリーグ開幕戦)


金曜の夜は、秩父宮ラグビー場でラグビートップリーグ第1節。サントリーサンゴリアス 9-19 三洋電機ワイルトナイツ。今年もトップリーグは金曜夜、そしていきなり組んでしまうにしてはもったいないような豪華カード(前年度の1位と2位の直接対決!)で開幕。ラグビーにしては多い1万5千の観客を前に行われた試合は、昨季レギュラーシーズン全勝の三洋電機が「つぶし合い(つぶれ合い(笑)?)」のロースコアゲームを制して好発進をきった。
  
 
開始直後にサントリーがニコラスのPGで先制したものの、すぐに三洋はゴール前で密集が割れたところをSH田中が巧く持ち出して(というかオブストラクションくさかったが)トライ。その後は両チームとも展開しては反則やミス、の連続でなかなかボールが22mラインを越えず、じれったい展開に。注目のSHグレーガンはさすがに正確な球さばきを見せるものの、そのボールを味方が生かせないのでは仕方がない。PGを撃ち合って9-10で前半終了。

後半開始早々、SOトニー・ブラウンが長いPGをたて続けに決めて三洋が突き放す。さらに照明の暗さも影響してか相手のハイボール処理が不安定と見て取るや、徹底したハイパント攻撃で押し込んでいく。サントリーは大幅なゲインこそ許さないものの自陣に釘付けの時間が続く。終盤、ハーフ団を成田・曽我部に替えてからはサントリーの攻勢となるが、三洋が隙のない防御を見せてついに得点ならず。ブラウンのPGでさらに加点した三洋の完勝となった。
 
 
勝敗を分けたのはチームの完成度の差だと思う。サントリーはまだ新しい選手がフィットしきっておらず、攻撃の連携や選手の組合せでバラバラ感が強かった。ロシア遠征等の影響もあるのかコンディションも良さそうではなかったし。一方の三洋はメンバーが替わっていないこともあり、現段階でもある程度の力は出せたように見えた。まあ、見方を変えればそれでもたったの10点差なわけで、サントリーは「まだこれからだぜ」という感じなのだろうが。

個別のポジションに目を向けると、先発ハーフ団の差が顕著に表れた試合だった。グレーガンはさすがのプレーぶりだったが、それを受けるSO菅藤が……元々わかっていたことなれど、三洋のブラウンと比べるとあまりにも……。いかにサントリーのBKに能力の高い選手が揃っていようと、展開する前の段階であれほど差があっては勝負にならない。成田・曽我部のセットの方が全然良かった。つーか、やっぱりラーカムも獲るべきだったのでは(笑)。

あと、全体的に見れば、とにかくミスと反則の多さが目立つ試合でもあった。いくら初戦かつ暑さの中とはいえ、いくら谷口主審とはいえ(笑)、あれほどポロポロこぼしまくり、笛が吹かれまくるのも珍しい。ピッチ中央からボールが動かずぶつ切りの流れの中で、PGでコツコツ得点しあう展開。せっかくメインとバックのスタンドの大半が埋まる盛況ぶりだったのに……。注目を集めたい開幕戦、ファン拡大に向けたプレゼンとしてはちょっとイマイチだったかな。

まあ、ともあれ、今年も始ったよ、ラグビーシーズンが。僕にとっては「二足の草鞋」の季節が。


この日、秩父宮ではトップリーグ、神宮球場ではヤクルト×巨人、そして国立競技場では嵐のライブと、神宮の森はイベント目白押し。国立競技場前駅からラグビー場へ向かう途中、スタジアムの回りをチケットを持っていない女の子たちがぐるりと取りまいていたのがちょっと怖かった(笑)。おまけに終了時間もかち合ったらしく、外苑前までの歩道の混み方は凄まじいばかり。ああいう時には車道を通行止めにするわけにはいかないのだろうかねえ。危ないっすよ。
 

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