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2008年08月01日

●オリンピア、といっても五輪が来たわけではない (FC東京×クラブ オリンピア)


昨日の晩は、味スタでプレシーズンマッチを観戦。FC東京 1-0 クラブ オリンピア。天の邪鬼ファンとしては「Dia Amaral(アマラオの日)」などと聞くとどうしても「なぜ今アマラオ?」と斜に構えてしまうものだが、まあそれはそれとして。たまたま仕事が早く終わり、クラブから何度も届く悲鳴のような販促メールを目にして妙な義務感にかられたこともあって、ちょっと足を運んでみた。何となくWEBサイトでも頑張る羽生に声援を送りたい気持ちもあったし。


キックオフ10分ほど前に味スタに到着。スタジアム手前の歩道橋で明大前LIVREのぞのさんとばったり会ったので当日券売り場で一緒にチケットを買って入場したのだが、スタンドのガラガラぶりを見た瞬間にぞのさん「ゲッ!」と唸ってましたな。「いや~、雨の日に日産スタジアムで試合する横浜FCに比べれば」とフォローしておいたが(フォローになってないか(笑))。観客数は6千人強。西が丘だとちょっと狭いくらいか。まあ、公式戦じゃないし。

ぞのさんと分かれ、バックスタンドのゴール裏寄りで席を探しながら試合前の様子を眺める。ささやかなアマラオコールに包まれながら記念品(?)を受け取ったアマラオ、審判団が入場してピッチに両チームが散らばってもまだ東京の選手と肩を組んで指示を出すようなジェスチャー。「まさか出場するのか?」と一瞬危ぶんだが(笑)さすがにそれはなく、オリンピアの選手を素通りするパス回しからシュートを決めて始球式は終了。お疲れさんっす。


キックオフ。この日は比較的涼しく、選手は割とよく動けている様子だった。PSMとはいえ一応手抜きはなさそうで、オリンピアの実力についてはよく知らないが、技術はそこそこ高いように見えた。東京は左SBに入った藤山がやや危なっかしく、茂庭のキックは相変わらず「蹴るだけ」ながら、守備は全体的に悪くない。問題はやはり攻撃の方で、パス回しやフリーランの雑さ加減は、そう易々と進歩しないと覚悟しつつも「うーむ」と唸ってしまう。

それでも前4人が即興的に噛み合う時にはチャンスになる。11分、赤嶺がドリブルからカボレにラストパス、これをカットしたDFのキックがナイスな弾道でオウンゴールとなり、東京先制。その後はジリジリとした時間が続いたが、前半半ばを過ぎてパス交換から左サイドに飛び出した羽生が絶妙のグラウンダーをゴール前へ。しかし、走り込む赤嶺が決められず。終了間際にはピッチ中央からカボレが豪快なループシュート、惜しくもGKセーブ。

試合開始当初はゴール裏のバック寄りで太鼓も鳴っていたのだが、それもいつの間にかなくなって、気がつけばスタジアムは集団的な声援のない状態になっていた。雰囲気的には2001年のナビスコカップ甲府戦を思い出したかな。選手たちのコーチングの声がよく響いて、のどかというより閑散とした空気が充満。それでも一生懸命やっている選手たちには大きな拍手を送りたくなった(実際、いつも以上に大きな拍手をした)。彼ら、プロだからね。

後半になり、いつもとは反対に東京が向こう側へ攻めていくように。前半と同様にミスの多発と散発的なチャンスとで時間が過ぎていく。火曜日の強行軍と仕事で溜まった疲れに加え、生ビール2杯の酔いが回ってきて知らず知らずのうちについウトウトと……(笑)。すまん、なおたけくんよ、せっかく君が先日WEBを通じて男気を示してくれたというのに、俺はふがいないファンだよ。再来週の瑞穂には応援に行くつもりなので勘弁してほしい。

で、居眠りの合間に反対側のゴールに目を向けたら、加速してボックスへ突入したカボレが倒されてPK獲得。しかし「これで2-0か……オウンゴールとPKっつーのも……流れの中での点が見たいな」などと思っていたら、カボレのシュートは完全にコースを読まれてGKがストップ。うーむ、東京のブラジル人FWは流れの中でのシュートはふかしまくっても、PKは決めるのが伝統だと思っていたのだが。そういう意味でもカボレは新鮮というか(笑)。

そのうち選手交替が激しくなり、東京は椋原・森村・平山・川口・石川・栗澤と登場。平山は流れになかなか乗れず、石川はクロスやシュートをふかしまくり、信男さんも空回り気味だった。一番しっかりプレーできていたのが椋原か(笑)。あと、椋原が入ったおかげで藤山がCBに戻って、南米相手に「伝家の宝刀」パスカットを連発してくれたのは嬉しい限り。前に上がって困るのはいつも通りだったけど。まあ、そんなこんなで、1-0のまま試合終了。


この日はいつもの応援団(?)が活動しなかったので、後半途中からゴール裏の若い子2~3人が声を張り上げてコールをしたりしたんだけど、やはり太鼓なしでは苦しいのかコールを始めてはフェイドアウト、の繰り返し。でも、ロスタイムに入ってからの『眠らない街』についてはノる人も多く、なかなか途切れずにスタンドの手拍子が続いていた。やっぱり、なんだかんだでみんな勝利に飢えているのかな、と。試合後、羽生に「シャー」やらせたし(笑)。

羽生といえば、試合後のTVインタビューは彼が受けていた。ゲームキャプテンだったから、ということなんだろうが、しかし彼が交替する時の拍手はひときわ大きかったような。この日も無茶苦茶動き回ってたし、本当に頼りになる男だ……昔から好漢のイメージはあったんだけど、東京に来てさらに一皮むけたのかもしれない。小さな巨人、だな(『ドカベン』で言えば里中)。彼にキャプテンマークを巻かせている城福監督の判断は、実に素敵だと思う。

あと、この時期にこの相手と試合をすることについては色々な意見があると思う。ただ、僕としてはこの「首都親善試合」シリーズは東京名物(風物詩?)となってもらいたいし(そのうち変わった国も呼べるかもしらんし)、チームの強化的にもこういうフラットな(スカウティング抜きの)相手とやるのは意外とメリットがあるのではないかと思ったりもする。何より、繰り返しになるけど、選手たちが一生懸命やってくれている様子だったのがよかった。

そう、たまにはこういうのもいいやね、ということで。
 

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