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2008年05月13日

●タイムスリップの午後 (アマラオファイナルマッチ)


日曜の午後は、土曜日の惜敗で傷ついた心を癒しに、味スタで「アマラオファイナルマッチ」を観戦。イベントの模様についてはあちこちのサイトで書かれているようだけど、ここでは個人的に印象深い場面を中心に。


この日は味スタネーミングライツ更新の記念イベントだったのだが、その中であまりに巨大すぎる「アマお別れ試合」というコンテンツ。「味の素的に大丈夫か?」と妙な心配もしてしまったのだけれど、アマがアジパンダと一緒に車に乗って入場するニクい演出。その直前の味スタ社長のくそ長いしょーもない挨拶も、その時に起こった一部ファンのブーイング&抗議横断幕もどちらもサムかっただけに、これは嬉しかった。

試合が始まって「東京レジェンズ」のプレーを眺めているうち、99~00年頃の、僕が東京をどんどん好きになっていった「あの頃」の感覚が蘇ってきて、何だか不思議な気分だった。堀池の守護神ぶりもペルーの粘り強さも奥原の巧さもカブのぎこちなさもも加賀見の王子様プレーも岡元の猪突猛進も本当に相変わらずで……。まあ、一番変わってなかったのがアマのシュートの外しっぷりだったりするのだけれど(笑)。


しかし、東京側の空気の読めなさには笑った。せっかく「アマラオフレンズ」の超豪華(すぎる)メンバーがバシバシとアマにラストパスを通すのに(当たり前だけどみんな巧かった)、堀池はビッグセーブ連発だわDFもブロックしまくるわ。おまけにお家芸の逆襲速攻から和田が2得点。「フレンズ」もアマも困ってたし。まあ、マイナー魂というか、ビッグなもの華美なものに対して本能的に挑んでしまうのが東京のDNAというものである。

さらに困ったのは、それに触発されたのか後半「フレンズ」の方に火が着いちゃって、ラモスの華麗なパスさばきから大攻勢に。せっかくアマが東京側にチェンジしたのにちっともボールが回らないでやんの。それでも速いサイド攻撃から加賀見が好クロスを入れるも案の定アマがふかして……あれは一つの芸だな。ペルーのクロスから1点決めてやっとホッとしたりして。いったい誰の引退試合なんだあななたち、という(笑)。

後半終了間際にはなんと原さんが背番号14を付けて「レジェンズ」FWとして登場。もちろん場内は盛り上がったし、原さんの元気な姿を見ることができたのは(色々聞いていたこともあって)嬉しかった。つーか、原さんもパスが回ると普通に自分でシュート狙っちゃうし(笑)。GKに防がれたけど、正面から撃った一撃はかなりの強烈さだった。さすが「アジアの核弾頭」。森ジャパンの頃を思い出したよ。

と、楽しく観ているうちに「アマがもう1点決めるまで延長」ことロスタイムも過ぎてしまい、試合終了。懐かしい応援歌もたくさん聞けた(ゴール裏には古株のサポーターも集まってたみたいね)し、東京っぽい挑戦サッカーが観られたし、本当に10年前にタイムスリップしたような。あれで場所が西が丘だったら完全にセピア色の世界だよね。アマの引退試合というより、クラブの10周年記念として観たかったかな。



試合後はもちろんアマラオのお別れセレモニー。アマがメインスタンドとゴール裏のそれぞれに向けて挨拶。この話がまた途中で涙ぐんだりしたせいもあって長くて長くて……まあ「年寄りは話が長い」「年寄りは涙もろい」ということで(笑)。2つのお立ち台の間を移動する時にアマ、自分でマイクを持って『空に太陽がある限り』を歌ってたね。アマとあの歌の関係についてはここを参照のこと。ホントにもうこのジジイは泣かせるわ笑わせるわ……。

花束贈呈ではラモスと藤山・浅利、あとアマの今の奥さんが出てきたけれど、奥さんすげーべっぴんさんだった。思わず「良かったな、浮気すんなよ!」と叫びそうになったぞ(笑)。んで、最後は「シャー」で締め。ゴール裏に向かってやった後に、バックスタンドのファンのところにも来てやってくれたのがアマらしい気配りというか。まさか、またモノホンの「シャー!」をやる日が来ようとは思わなかった。ありがとう。
 
 
「東京の11番アマラオ」については、これでようやく「歴史が終わり、伝説が始まる」って感じだろうか。1万人以上の人たちが喜び(あるいは泣き?)ながら送り出すことができ、なんだかんだでいいイベントになって良かった良かった。
 
 
 
 
ちなみに、気がつけばこれが「うまねんblog」の1000個目のエントリーである。それがアマラオネタというのも何かの縁か(笑)。
 

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コメント

社長への抗議がサムいってアンタ…。
murataさんがそんなマジョリティ寄りの視点でどうする。
存在意義無いよ。

だってサムかったんだも~ん(笑)。

後付けでその時の心境を分析すると、「抗議するにはいい機会だよな」と思う以上に、「今日はアマラオをいい雰囲気で送り出したい」という気持ちと、あと味スタのサッカー軽視(と言っていいのかどうか)は味スタ自身ではどうにもならない構造的な問題なので「ここでこの人にブーイング浴びせても仕方がない(むしろ事態が悪化する可能性がある)」という考えが強かったんですね。数日内にムラバー社長から「援護射撃」があるとも思わなかったですし(笑)。

ちなみに、私はバックスタンド寄りの席に座っていましたが、私の周りでは、味スタ社長の挨拶が終わった後に拍手する人が多かったですね。ブーイングがなければ、逆にあんなしょーもない挨拶に拍手する人はもっと少なかったのではないかと。

あと、まあ、私の存在意義がどこにあるのかは私自身にはわかりません。ただ、人に対して「存在意義なし」なる表現まで使って何かものを言うのであれば、本名でなくともまずは名のるのが礼儀だとは思います。

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