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2008年01月15日

●ストーブリーグ クライマックス、か!

昨年と同様、年明け2週目から動きが激しくなってきた(12月の動きだけ見てあーだこーだ言うのはちと早いのかもね)。悲喜こもごものストーブリーグ、今まさにクライマックス、か。


羽生直剛選手 完全移籍加入決定のお知らせ (FC東京公式)

羽生 FC東京決定 大森も加入へ (東京中日スポーツ)

まずはこれ。3連休の間にスポーツ新聞に情報が出始めて、週明けにはいきなりの公式発表。強化スタッフの「待ちかねたぜ!」という叫びを聞いたように思うのは僕だけだろうか。おそらく、彼の加入こそが今年の補強方針を象徴することになるのだろう。去年のワンチョペ・福西ほどのビッグネームではないかもしれないが、チームとしての機能性を高める事を狙ったという意味で、とても「筋のいい」移籍であるように思える。

羽生は僕の見る限り、走力や当たりの強さ、技術といったいわゆる「個人能力」では代表レベルに達しない選手である。しかし、彼は判断力や献身性、運動量によって「チームを生かす」プレーができる。つまり、オシムさんがよく使うたとえで言えば、「水を運べる選手」。彼が攻撃陣に加わることで、憂太や梶山といった「マイスター」系の選手がより生きるのではないかという期待がある。今までは栗澤が過大な負担を負っていたから。

もちろん、城福さんはオシムさんではない。羽生もジェフで活躍していた時のようにフィットするかどうかはまだわからない。でも、公式サイトのコメントを見る限り、これが「相思相愛」の移籍であることは明らかだろう。つーか、羽生君ってもの凄くいい子そうな感じなのな(ちょっと石川と通じるような)。彼みたいな選手が来てくれるのは本当に嬉しいことだ。ぜひとも、東京でムービングフットボールの大きな華を咲かせてもらいたい。


ブルーノ クアドロス選手 完全移籍加入決定のお知らせ (FC東京公式)

以前「東すか」を配っていた頃、飛田給の駅で兄貴が「東京の補強の何がいけないって、ブラジル人っぽい名前の選手を獲らないことじゃ!」とか突然言い出して笑ったんだが、言われてみればなるほどというか。アマラオ・サンドロはともかく、ツゥット、ケリー、ジャーン、ルーカス……「君たち国籍は?」みたいな(笑)。あくまで気のせいだけど、「~~ニョ」とか「~~ウド」とか、そういう方が相手に与える脅威が大きいような気がしないでもない。

で、注目された今季の新外国人選手は……「ブルーノ クアドロス」。うーむ、名前的には微妙だ(笑)。プレースタイルについては正直よく知らない。ただ、05年の最終戦、東京(というか今野)がセレッソ優勝の夢をあと一歩のところで打ち砕いた試合に累積警告で出られず、「これは痛い」とサポーターもマスコミもやたら強調していたような記憶があるのだが。あと、J1・J2問わず、コンスタントに出場しているのも好印象である。

ともあれ、「いかにもブラジル人サッカー選手」な名前のエバウド君がほとんど姿を見せないまま(そしてコメントも残さないまま)帰国してしまった今、ブルーノ(と呼ぶことに決めた)には守備の大黒柱としての期待がかかっている。頑張ってくれ、頼むぞ。背番号は「3」も「4」も「5」も空いてるから、好きなのを使ってくれ。


一方、来る人もいれば去る人もいるわけで……。

伊野波雅彦選手 鹿島アントラーズへ完全移籍決定のお知らせ (FC東京公式)

これはとても残念。ユーティリティの高さによる戦力的な重要性もさることながら、何よりあのがむしゃらな感じが好ましく思える選手だったから。今まさに伸び盛りの年齢でもあるし。まあ、だからこそ、オリヴェイラ監督の下で若手が伸びやすい環境にあり、チームがACLに参戦することである程度の出場機会が与えられるであろう鹿島を選択したのは、プロとしては当然のようにも思えるのだけれど。いや、でもやはり残念である。

印象深いのは、やはり一昨年の京都戦で見せたスッポンマークだろうか。パウリーニョに徹底的に付き続け、はてはライン外の給水まで追いかけた姿。「DFとしての強みを作る」という意味では、あるいはあのままマンマークを極めた方が面白かったかも。06年は五輪代表でもキャプテンマークを巻いて存在感を発揮していたのだが、昨年になると東京でも代表でも中途半端なプレーが目について……もっとやれる選手のはず。頑張れよ!


てな感じで、伊野波が抜けてやや守備陣が手薄になるかと思いきや、佐原秀樹の加入が発表、さらに大森征之も加入の報道が。本命だった水本をガンバにかっさらわれたのは悔しいが、大森のように「知的」と言われる選手は東京に不足しているタイプなので(しかも名古屋の堂々たるレギュラーだし)、大歓迎。佐原は99年に「向こう側」にいた選手だから……感慨深いな。ともかく、なんだかんだで後ろの方は揃ってきたような。

問題は前の方か。リチェーリ小澤がそれぞれモンテディオとガイナーレにレンタル移籍するのは、現状の彼らの力を考えれば妥当な方策だろう。規郎も、まあ行くなら行くで仕方がない。羽生も入ったし、不可欠な選手ではないから(寂しいけど)。となると、やはり良い外国人FWが獲れるかどうかが鍵になるか。やっぱ赤嶺・平山・近藤の3人じゃ心細いものねえ。トップクラスとまでは言わない。等身大でもいいから、とにかく「いい選手」を。


というわけで、1月15日時点における08シーズン予想スタメン。

GK 塩田仁史
DF 徳永悠平
DF 大森征之
DF ブルーノ クアドロス
DF 金沢浄
MF 今野泰幸
MF 梶山陽平
MF 羽生直剛
MF 馬場憂太
FW 赤嶺真吾
FW ドログバ(予定)

なんだか、今年は行けそうな気がしてきたぞ!!

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コメント

「モニはもうピークを過ぎたのかな?」などと思いながら予想スタメンを読み進んでいたら、最後に。
声をあげてしまいました(笑)。

ドログバって…

その想像力には脱帽です(汗)

茂庭と石川を外したところに「巧!」ってか。

ドログバは難しいと思うのでアドリアーノの方がいけると思います。

murataさんも2トップ希望ですか。

ドログバはともかく、私も2トップの方が攻撃に厚みが出て良いと思います。中盤の選手には負担が増えますが、羽生・今野に頑張ってもらいましょう。


後は、ルーカスの後任が決まれば、メンバーはそれなりに揃ったと思います。

さっそく憂太が。。。

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