« 人がサポーターとなる時 (川崎フロンターレ×ジュビロ磐田) | メイン | いやあ、ビックリした (U20W杯グループリーグ) »

2007年07月02日

●日立台洗脳勝負 (柏レイソル×清水エスパルス)


土曜日の夕方は、佐藤由紀彦ラブ(笑)なカミさんのお供となり、日立台にてJ1第18節を観戦。柏サポーターは相変わらずタイヘン元気で、この日の試合前はいつもの「柏バカ一代」に加えて今流行の「ビリーズブートキャンプ」の振り付けまで飛び出した。数百人もの黄色いユニ姿の人々が両手をブンブン回して踊る様は壮観でありおマヌケでもあり、場内大ウケ。清水サポーターの方は失笑気味でちょっと毒気を抜かれた感じだったか?


しかし、ちと残念なことに、試合自体は地元の観客にとって楽しいものとはならなかった。柏レイソル 1-3 清水エスパルス。序盤はホームの柏がやや優勢。菅沼や李のイキの良いドリブルとフランサの技巧を生かした速攻で良い形が何度か。だが、シュートはいずれもミートしきれずGKキャッチ。一方、立ち上がりこそなかなかFWにボールが収まらず苦労していた清水も、両サイド、特に左で押し込むことでリズムをつかんでいく。

先制点は23分。清水左SB児玉がトイメンの蔵川を縦に振り切ってクロス、ニアに飛び込む岡崎が足で合わせてゴールイン。中も外もマーカーが一対一で負けては失点を防ぎようがない。その後も清水は中盤~前線の速いパスワークで柏の防御を寸断。押し込まれた柏は頼みのフランサが孤立し、攻撃を組み立てられない。32分には枝村の浮き球に反応した矢島がボックスへ突入、追いすがる谷澤が引き倒してPK&一発レッド。0-2。

後半の序盤も攻勢は清水。53分、右サイドから枝村がクロス、ファーに流れた岡崎が今度は頭で合わせてゲット。0-3。攻めるしかない柏はドゥンビアを投入、フランサを追い越す動きが生まれてようやくチーム全体も前がかりに。68分、フランサのパスでDFライン裏へ抜けかけたドゥンビアが倒されてPK。ところが、谷澤の一発退場とほぼ同様の形だったにも関わらず、今度はDFへの警告止まり。柏側にしてみれば納得できないジャッジだった。

それでもスコア上は1-3となり、勢いに乗って攻め立てたい柏は4バックから3バックへ変更して左に平山、右に由紀彦を投入。これに対して清水は自陣に多くの人数を残して守りきる体勢。さてどうなるか、というところだったが、柏は数的不利に陥っている上に突破力のあるアタッカーも不足気味。由紀彦はいいとして、左は平山ではなく阿部吉朗の方が良かったのでは……と言っても後の祭りか。結局そのままスコアは動かず、2点差のまま試合終了。



攻撃の2枚看板チョ・ジェジンとフェルナンジーニョを欠いていた清水にしてみれば、望外の快勝であったのではなかろうか。結果ももちろん、内容的にも予想以上。特に前半半ばから3点目を奪うまでは、素晴らしい高速パス交換に柏のDFは全くついていけなかった。あのグダグダだった日本平の東京戦は一体何だったんだ(笑)。矢島と岡崎は巧さはないが強さとスピードがなかなかのもので、今後も楽しみな存在。藤本君ちょっと悩み中かな。

柏の方は、良いところがあまりない試合だった。攻撃面ではフランサの技巧をアテにした布陣なのに、そのフランサに楔も入らずフォローもないのでは勝てないわな。まあ、前節フランサ抜きでいい攻撃の形を作っていただけに、フランサと周りで感覚のズレが大きかったのかもしれない(フランサは味方の動きに相当不満があった様子だった)。いずれにせよ、特定の個人頼みの危うさが見えたような。あと、DFについては能力の絶対値がちょっと……。

それと、「切腹倶楽部」読者としては谷澤=「どくさいスイッチ」だっただけに、その谷澤が退場になったのはけっこう衝撃だった。相手の神経じゃなくて審判の神経を逆撫でしちゃいましたかね(笑)。まあ、公平に見れば、あれが一発レッドはちょっと厳しすぎるだろう。後半のPKの場面と同様、警告くらいが妥当だったんじゃないかな。


試合後の光景で感慨深かったのは、スタンドへ挨拶に向かう柏の選手たちの先頭に立っていたのが由紀彦だったことだ。堂々と胸を張って歩き、率先して頭を下げる姿は「さすがベテラン」。あの由紀彦が、ねえ(笑)。清水の選手たちからもやたら握手を求められていた(清水サポからはブーイングされてた)し、彼がサッカー選手として重ねてきた年輪が見えたような。そういやメインスタンドで、由紀彦に向かって「ありがとう!」と連呼していた柏サポがいたらしい。


この試合は日立台だけに、行く前は柏サポーターの応援歌(「かっしわ、オレオレ!」「オッオーオオオオオオーレッツゴーかしわー!」ってやつ)が耳から離れなくなったらどうしよう、とか思ってたんだけど、席がメインスタンドのやや清水寄りだったので結果的にそうはならなかった。代わりに、「オーオーオー、フォルツァエスパールス!!」ってチャントが頭の中で無限ループしちゃってるんだけどさ。この日は、洗脳勝負についても清水の勝ち(笑)。

ちなみに、ウチのカミさんは昔から清水サポーターの応援ソング&ダンスの見事な揃いぶりを見て、「清水市では学校とか役所の昼休みに応援練習の時間が設けられているに違いない」と主張しております。それ、ホントだったらけっこう楽しいかもな。
 

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://umanen.org/mt/mt-tb.cgi/2255

コメント

清水の応援かっこいいですよね。浦和とはまた違って。パーカッションとか凄い。よくみんなおぼえられるな、と。裏打ちとか(基本、裏ばっかり)3連バシバシ入るでしょ。

柏は楽しそうですね。私のJの洗礼は、柏だったんですよ。ブリーフ隊の頃。

清水の応援は、なんかもうオレンジの人たちの身体の奥深くにリズムが刻まれちゃってる感じですよね。「血がオレンジ色」というか、「清水DNA」というか。

なんか、応援については近頃色々と議論もあるようですが、少なくとも清水についてはあの感じで続けてほしいですね。……なんて外の人間が言わなくても、続いていくんだろうけど(笑)。

>ブリーフ隊
ありましたね(笑)。あれは「エロかっこいい」ならぬ「汚なオモロい」でしょうか。

コメントする

(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)