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2007年07月29日

●さて、と…… ('07アジアカップを終えて)

アジアカップの3位決定戦、日本はスコアレスからの延長・PK戦の末、韓国に敗北。とにかく「悔しい」「残念だ」というのが現在の率直な感想だ。


オシム監督の就任から1年、リーグ戦中断後の準備期間わずか数日という条件から、僕としては大会前には「せめてベスト4に行けば」という気持ちであった。だから、準決勝進出ならば決して「失敗」の部類ではないと思う。「3連覇」を煽りまくるマスコミはともかく、監督もサッカー協会も必勝の姿勢ではなかったのだから。

しかし、実際にこうして4位という結果を突きつけられると、「もう少し行けたのでは」という悔しさは自分でも意外なほど大きい。サウジ・韓国というライバルに、しかも僅差で連敗という終わり方。内容的に互角に渡り合いながら、ついぞ積極性の欠如が最後まで改まらなかったこと。采配にも首を捻る部分がいくつかあった。

そして、世間やファンに対するプレゼンという意味からも、やはり勝つに越したことはなかったのだ。オシム嫌いの商業メディアがまたバッシングを始めるとして、爺さん自身は大してこたえないだろうとは思いつつも、「代表ファン」や代表を取り巻くモロモロへの影響が心配。どうにかこうにか勝ってさえいれば、今後の強化の雰囲気にも余裕が出てきたのに……爺さん的にはその「余裕」が嫌だったりするのかもしれんけど(笑)。


まあ、ともあれ、終わってしまった事は仕方がない。

チームとしての代表は、シューター不足というのは日本サッカーの悪しき体質の一つでもあるので容易には改まらないだろうが、それでも厳しい環境の中で数試合をこなしたことで経験を積むことができ、また個別の選手の特長や課題はより明らかになった。U22もU20も控えているのだから、まだまだ伸びしろは大きいはずだ。

だいたい、「~マジック」みたいな底の浅い商業メディアの物言いじゃあるまいし、オシムが来ただけで一朝一夕に日本代表が飛躍的に強くなるだろう、などという感覚自体がおかしいのだ。これは自戒を込めて言うのだけれど。チームとはある程度の時間をかけて「作っていく」ものだから。今はまだ道程の4分の1を来たに過ぎない。

僕個人としては、サウジ戦の、そして韓国戦の敗戦を心底悔しいと思うことで、自分の代表(さらにはサッカー自体)への熱が再び蘇ってきていることを確認できた。この悔しさによって将来の喜びが一層大きくなるとすれば、この連敗は決して無駄ではない。「ファンは勝利によって生まれ、サポーターは敗戦により生まれる」のだ。

ちなみに、こういう理不尽さの混じった逆風的な状況でこそ見えることもある。1年前のFC東京の状況もちょっと思い出すのだよ、僕は。もちろん違う部分も色々とあるのだけれどね。


まあ、爺さんにもゆっくり休んで反省もしてもらって、またみんなで頑張れば何てことないんじゃないのかな?4冊分の長編小説の第1巻が終わったと思えばいい……ちと強がりか(笑)。
 

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