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2007年05月21日

●福西先生の怒り炸裂、ってか(笑) (横浜Fマリノス×FC東京)


昨日の夕方、日産スタジアムでJ1第12節。横浜Fマリノス 0-1 FC東京。「攻撃サッカー」を掲げつつ不安定な上下動を繰り返し、今ひとつノリきれない両チームの対戦。互いに持ち味のプレスで攻撃をつぶし合う地味な展開となったが、前半マリノスの攻勢をしのいだ東京が後半はペースをにぎり、福西のロングシュートで得た1点を守りきって勝利。まあ、スローガンの割に地味な試合内容ではあった。あの一撃を除いては。


大まかに経過を追うと、序盤は大島の力強いポストプレーから横浜がチャンスを作るもゴールを奪えず、次第に双方の守備がハマり出して膠着状態に。後半になると東京が個々のフィジカルを生かして局面局面で優位に立つようになり、セカンドボールを拾っては波状攻撃。で、そんな流れの中で69分福西のロングシュートで東京先制。横浜は慌ててハーフナーマイクを入れて力づくで攻めたてるも東京の堅い守りを崩せず、そのままタイムアップ。

印象としては、両チームとも雑というか単調というか。特に横浜は「スクランブルアタック」だか何だか知らないけど、プレス意識が高い一方で攻撃の強みが見えなくて……守備の負担が大きい分選手の消耗も激しく、山瀬兄弟とか後半10分には足が止まっていた。そこで動かずフリーズしちゃう早野采配も「おいおい」という感じ。ま、東京も「強力外国人3トップ」がいる分マシなだけで、サッカーの質的には五十歩百歩なわけだが。


東京の選手で良かったのは、まず藤山。前半途中から横浜の攻撃パターンを完全に見切って、機先を制する守備でことごとく止めていた。この試合の「陰のMVP」である。梶山は途中までは眠っていたけれど、後半途中から覚醒して大車輪の働き。香港戦は、実はかなりセーブしていたんじゃなかろうか(笑)。リチェーリは今日も良かった。あと、ルーカスは、あれだけ突っかけられてもほとんどボールを失わないのは本当に凄い。

福西の得点には大笑い。僕らの座っていた席のちょうど目の前でサブの選手たちがアップしていたのだが、福西は黄色いビブスをちゃんと着ずにマフラーみたいに首に巻いて……「お前はサイボーグ009か?」(笑)。で、「控えに回されて、やる気がないのかな?」とか思ってたら、あの大ロングシュートである。30m以上はあったろうか?確かファーストタッチだったはず。すごい勢いのボールがGKの頭越しにグーンと曲がってゴールイン。

あの時間帯、横浜の中盤が間延びして東京がセカンドボールを拾いまくってたから、原監督としては「左右に散らしてくれ」という意図で投入したんだろうけども。そこでど真ん中にシュート一発(笑)。相変わらずつかみどころがないっつーか、もしかしたら怒りの一撃だったのかな。「おい原、俺様が控えとは何事だ!」みたいな。その後も芸術的なファウルゲットでチームを助け、試合後はゴール裏の「シャー」要求をあっさり無視。素晴らしい(笑)。


いや、しかし、当たり前だけど、勝つというのは良いことだ。とりあえず、は。


[余談]
写真は撮り忘れたのだが、横浜側のスタンドに「ハーフナーマイク 超バモス」という横断幕がかかっていた。「超バモス」って(笑)。いや、決して馬鹿にしているのではなく、こういう直球勝負きわまるセンスというのはけっこう好きだ。愛情が伝わってくるじゃないか。

超バモス!!

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コメント

マリノス戦、両チームの選手が、意地の張り合いのような白兵戦に終始するなか、途中出場の福西がロングシュートで先制点。

GKの位置を見てのアイデアでしょうが、試合中あのシュートだけが全くリズム、打つタイミングが違いました。
観客の私も反応し切れませんでした。(苦笑)

これが経験の力なんでしょうね。

こんにちは。以前にお邪魔したジュビロサポのぺっぺです。福西、少しはお役に立てたでしょうか(笑)。あんなロングシュートが枠に飛んだのを見たことはジュビロでも代表でもかつてなかったことでびっくりしました。そうですか、アップでビブスを首に巻いていましたか。目に浮かぶようです。(こちらはヤマスタ参戦でしたので。)残念な気もしますが、当分サブからのスタートもありかな、と。梶山クンはいい選手ですね。運動量もテクニックもあるし、代表として成長していって欲しい逸材ですね。ちなみに福西はFWもできます!短い時間だったら今の平山クンと勝負できるかもしれない(笑)なにしろ福西は相手のゴール前でいやらしい動きができますから。どういうふうにいやらしいかは今のところ秘密にしておきます。すいません、嬉しくて調子に乗ってしまいました。またお邪魔します。

>試合中あのシュートだけが全くリズム、打つタイミングが違いました。
ホント、そうですよね。驚きました。両チームとも(ファンも含めて)ムキになって視野が狭くなりそうな展開だけに、冷静で余裕を持った選手がいてくれて、FC東京にとっては幸いでした。

>福西、少しはお役に立てたでしょうか(笑)。
少しどころじゃないです。勝点3、完全に福西のおかげでしたよ。

>ちなみに福西はFWもできます!
昔、ハジェフスキーが磐田の監督だった頃、福西をリベロで使って、点がほしい局面になるとよく前線に上げてましたよね。その後もFW的な役回りを果たしているのを何度か見たような……。「一発のプレーでみせるのが得意」という意味では、確かにアタッカー向きかもしれません。

>どういうふうにいやらしいかは今のところ秘密にしておきます。
なんとなく、想像できるような気がします(笑)。

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