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2007年05月22日

●ややかかり気味に、福西師匠をほめてみるエントリー

横浜Fマリノス戦の勝利から2日間余りが経過したわけだが……考えてみればみるほど、あの福西師匠の「超ウルトラスーパーロングループシュート」は凄いゴールであったと思えてきた。思いつくままに理由を挙げてみよう。


1.途中交代で入ってすぐの時間に、GKが前に出ていることを中盤から冷静に見通した眼

2.互いに前目からのプレスで攻撃を潰しあう中、試合展開を一挙に打開するプレー選択

3.30m超の距離から、予想もつかないタイミングで絶妙のシュートを枠に飛ばす体力と技術

 
といったあたりか。1については、僕のブログでよく書くところの「前が見える」という能力の現れだろう。数十m四方(正しくは長方形だけど)のピッチ内における敵味方そしてボールの位置の把握と、それらの動きの予期。これは、意外とできそうでできないものであって(スタンドではなくピッチの目線で状況を判断する難しさ)、できる選手は多くの場合「司令塔」と呼ばれたりするんだよね。

2については、タイトな接戦の中でも失敗を恐れぬ度胸の賜物とも言えるし、また試合の展開や流れを冷静に読めていたということでもある。あの時間帯は横浜の足が止まって布陣が間延びし、東京が中盤は支配するもののサイドからのクロスは高さに勝る横浜DFにはね返され、だんだんムキになるけど行き詰まり気味で……という状況だった。そこであの「ドカーン」は結果論だけではなく、正しい。

3については言わずもがな。蹴った瞬間は、観ていてシュートと確信が持てない妙なタイミングだった。ピッチ上の選手たちはなおさら意表を突かれたことだろう。GK榎本哲の反応が遅れたのも責められまい。福西も、決していい体勢ではなかったし。でも、全ての予想を裏切って、グンと伸びたボールは榎本の頭を越えてスッポリとゴールマウスの中へ。「うわ、入っちゃったよ(笑)!」と大笑いしたのは言うまでもない。

まぐれ、ではないよな、多分。あのシュートは、福西崇史という選手の長所を見事に表現したプレーなのだと思う。


元々持っていたセンスもあるだろうし、磐田や日本代表で培われた経験もあるのだろう。ただ言えるのは、彼はJリーグ中を探してもなかなかいない、もちろんFC東京にはこれまでいなかった特長を持つ選手だということ。前が見えて、試合が冷静に読めて、度胸があって、技術もフィジカルもある。金沢や川口ら他の元ジュビロの選手も似たような特長を持っているけれど、福西のオールラウンドぶりにはかなわない。

加えて、彼には芸術的なファウル(及びファウルゲット)の技がある。横浜戦でも先制後、何度となく巧みな身のこなしで横浜の(おそらくは正当な)チャージをファウルに仕立ててFKをゲットしていた。福西が倒れて笛が鳴るたび、最初は「巧いなあ」と感心し、途中からは「まただよ!」と大爆笑。こういうプレーは本来あまり好きになれないのだが、福西の場合「芸風的にしょうがないか」と思っちゃうんだよな(ただし、ケガはさせんなよ)。

いや、ホント、周りに媚びない毅然とした雰囲気といい、今までの東京には全然いなかったタイプだ。今は既存の東京サッカーと噛み合わず欠点(「走らない」とか)ばかりがとりあげられがちだが、うまく使えばチームに新たな強みをもたらしてくれる選手であることを再確認。つーか、福西起用の「落としどころ」を見つけられるかどうかは、今季が大失敗に終わるかどうかの分かれ目になるのかもしれない。他の選手たち(特に梶山や馬場)も、彼から大いに学んでほしい。


……とか何とか言って、実は単なるマグレだったりしてな、あのシュート(笑)。まあ、それはそれで面白いんだが。いずれにせよ褒めすぎのような気もするけど、まあいっかということで。とにかくガンバレ、インテリ○クザ(笑)!!できれば、もうちょっと声を出してチームを引っ張ってほしかったりしちゃったりするんだけど、それって無理っすか?そうっすか。

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