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2007年04月28日

●アマラオ引退

元FC東京のアマラオが引退 (スポーツナビ)
 
ファンのみなさまへ (FC東京公式)
 
 
 
ついに、というか、とうとう、というか、やっとこさ、というか(笑)。アマラオが引退した。

お疲れ様、と言うほかはない。21年のプロ生活、うち日本でのプレーが14年(なにしろJ開幕前からだ!)。東京での選手生活は11年間ということになるのかな。気がつけば彼も今年で41歳。なにしろ、数年前から既に(限りない愛着を込めて)「ジジイ」呼ばわりされていたのである。先日の横浜FC戦で40歳のカズの頑張りを見て「やるなあ」と感心しきりだったのだが、アマだって同じ歳まで頑張ったんだよな……。

 
僕の東京ファンとしてのささやかな歴史は、アマラオとは切っても切り離せない。

シュートを撃ちまくり外しまくり、スタンドの笑いと共感を誘ったJ2時代。名古屋戦のV弾をはじめとして、数々のスーパーゴールを決めてくれた00~01年。横浜への移籍騒動と永遠に続くアマラオコール。03年の優勝争いと日立台奇跡の逆転弾。そして丸亀のPK戦敗退後、僕らの目の前で流してくれた涙。98年以降のファンでさえ思い出が尽きないのだから、彼の来日時から応援していた人にしてみれば……ねえ。

今でも思い出すのは、2003年11月22日の「ラストホームゲーム」、東京があと一歩でリーグ戦ステージ初制覇を逃したヴェルディ戦の選手紹介時。「ナンバーイレブン、アマラオ!」のアナウンスが流れた瞬間、僕の隣に座っていた人が思わずこぼした涙のこと。「これが最後だと思うと、もうたまらなくて……」。単なる人気を超えた、FC東京ファンのアイデンティティと魂に深く関わる存在であったと言えるだろう。凄い選手だった。

そのアマラオがピッチ上の真剣勝負でプレーする姿を見ることは、おそらくもうない。

 
今後は指導者の道へ進むようだ。記事にあるようなJクラブの監督(おそらく念頭にあるのはFC東京なのだろう)、なんて話はあまりにも気が早いと思うのだけれど(正直、コーチ向きかどうかわからないし)、しかし彼の第2の人生が幸多からんことを願わずにはいられない。「ピッチ外で学びます」「皆さんがくれた勇気や優しさを勝利でお返し」なんてくだり、なかなかいいじゃないか、と思ったりして。

ともかく、本当にお疲れ様でした。

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コメント

私が東京を応援するようになったのは、アマラオの献身的なプレーを見てからです。

FWとして身体を張ったポストプレー、相手コーナーキックのピンチには、まるでCBのようにゴール前で仁王立ち、チームの為にポジションにこだわらず走り回っていました。

特別なテクニシャンでも、俊足の持ち主でもなかったけれど、誰よりもチームの勝利のために全力でプレーしていました。

絶対に忘れてはいけない「サッカーの精神」を、東京に置いていってくれた選手だと思います。

長い間、お疲れ様でした。

>私が東京を応援するようになったのは、アマラオの献身的なプレーを見てからです。
献身的。本当に、その言葉がピッタリと来るプレーヤーでしたね。

選手としての実績はともかく、東京ファンにとっては、日本サッカー界におけるカズやゴンと比べても全く遜色のない存在だったように思います。

J2の頃は「下手くそだなあ」とか思って観てましたけど(笑)。J1に上がってからの成長(?)ぶりも印象的でした。

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