うまねんblog

後半は立ち上がりからペルーがプレッシャーをかけて反撃に出る。日本はとにかくＣＢのフィードの拙さが目立って、全体的にややベタ引き気味。ところが５４分、またも左サイドのＦＫから俊輔が鋭いクロス、今度は高原が素晴らしいとりもちトラップから、巻き込むような反転ボレーをゴールネットに突き刺してゲット！！２－０。ＤＦの隙間に入ってコンパクトなフォームで決めた、まさにストライカーのゴール。

その後ははるばる南米から遠征してきたペルーの動きが落ちる一方、日本は中村憲、羽生、矢野と投入して活性化。中村憲のミドルシュートや高原のクロスに中村俊が飛び込んだ場面も、流れるようなパス交換からの好機で、明らかに前半より内容は良化していた。しかし、そこで入らないのがサッカーの難しさというか。「おつき合い」というヤツですか。闘莉王・中澤のパス精度は最後まで上がらないまま。

終盤、日本は水野・家長・藤本のトリオを投入。さすがに若人たちは遠慮なく（笑）、弱り切った相手にガンガンと仕掛けてチャンスを作った。ここで１点取れればスッキリ終了できるところだったが……ロスタイム、ＣＫに闘莉王が頭で合わせてバーに当てたシュート、あれが決まっていればなあ。結局２点差のまま試合終了。日本代表、ペルー代表に初勝利である。

まあ、内容的には前半はややグダグダ、後半選手を入れ替えてかなり良くなったわけだが、全体としては久しぶりのテストマッチにしては合格点、というところだろうか。今日は（特に前半）中盤の呼吸が全然合っておらず、阿部の奮闘もやや空回り気味。俊輔と周囲が合わせるにはもう少し時間が必要かもしれない。あと、より大きな問題はＣＢのフィードが全く効果的でなかったことか。闘莉王、精進しないとな。

ワクワクしたのは、後半の中村俊輔・中村憲剛の「共演」。背格好やボールを扱う姿勢がよく似ていて（憲剛の方が少し小柄で、利き足が違うくらいか）何だか兄弟のようにも見えるこの２人、ともにファンタジスタで実力は折り紙付きだ。何とかピッチ上で共存してくれないか、と思うのは僕だけではないだろう……って、中村と小野についてもそんなことを書いた覚えがあるな（笑）。この試合を見て、オシム爺は果たしてどういう判断を下すのだろうか。

ともかく、繰り返しになるが、色々と課題も見えた「まだこれから」という感じの緒戦であった。しかし裏を返せば、「欧州組」や「五輪代表組」の活躍も含め、今後のチームとしての伸びしろや可能性の大きさについて、改めて感じることはできた試合であったようにも思う。興味津々、楽しみは続いていくのであろう、おそらくは。