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2006年12月10日

●'06J1・J2入替戦

今週末は危機的な仕事状況を打開するために岡山行きを断念したのだが、大分遠征前にひいた風邪の直りが悪く、結局仕事場には顔を出せぬままボーッとした頭でフットボール中継を眺めていたら終わってしまった。なんということだ。


で、Jに天皇杯、プレミア×2、ブンデス、トップリーグと観たのだけれど、一番印象に残ったのはやはりJ1・J2入替戦だろう。アビスパ福岡 1-1(1st0-0) ヴィッセル神戸。1stレグ0-0で迎えた第2戦は、タイトな試合展開から少ないチャンスを逃さなかった神戸が先制、福岡が猛反撃する展開。結局福岡が同点に追いついたものの、今年から採用されたアウェイゴールルールが効いて神戸のJ1昇格が決定した。

やっぱり入替戦は面白い。当事者たるチームやサポーターは生き残りに必死でそれどころではないかもしれないが、第三者的観点からすれば、これほど緊迫感があり、これほどエモーショナルな試合を観られるのは貴重な機会である。昨年(柏×甲府)の派手な撃ち合いとはうって変わってシブい接戦となったが、これはこれでセメントマッチの醍醐味というもの。神戸先制までの膠着した時間帯も含めて楽しめたぞ。

1stレグ終了後に「福岡はアウェイゴールルールを知らずに戦っていた」なんてニュースが流れて、その真偽の程は知らないが、同ルールが結果にモロに影響したのは皮肉というか何というか……。ただ、博多の森のサポートの雰囲気とか、後半15分まで福岡が優勢だったことを考えれば、第1戦の「0-0狙い」が間違っていたとまでは言えないのでは。だいたい、どっちにしろ福岡は点がとれないチームなんだから(笑)。

結果的に神戸の昇格をもたらすゴールを決めたのは、元FC東京の近藤祐介。クロスのこぼれ球によく反応してダイレクトボレーを叩き込んだ。ビッグプレーメーカーたる彼らしい豪快なゴールであった。あの場面以外もよく戦って福岡DFに脅威を与えていたし、なんかJ2で揉まれてだいぶ逞しくなったようである。来年東京に戻ってくる可能性は少ないだろうから、彼と伊野波のマッチアップはかなり見物になりそうだ。

まあ、しかし、福岡は惜しかった。後半39分に布部が同点ゴールを決めてから攻めに攻めてもう一歩だったのに。ロスタイム、ハイボールに福岡FWが競りかけてGKがボールをこぼした場面なんて「どうして入らないの!」という感じだった。引分けで入替戦出場を決めて喜んでいる福岡イレブンの写真がスポーツ紙の1面に載っているのを大分で見た時、思わず「喜ぶのは早い」と呟いたものだが。古賀あたり、来季はどうするのか……。


繰り返すが、入替戦は面白い。でも、当事者にとっては「天国と地獄」の容赦ない世界であるのも確か。だから、来年以降も、このようなシーズン末の「熱すぎる戦い」が、他人事であることを願わずにはいられない(笑)。