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2006年12月05日

●おかえりなさいませ……ってか?

原 博実氏 来季監督就任のお知らせ (FC東京公式)
 
 
 
うーむ、なるほど、やはりそう来るのか。


まあ、おそらくは、大熊・原時代の「漸進主義」からやや違う方向へ踏み出そうとしたところコケてしまった(見切りは早かったが)ので、とりあえず元の路線に回帰してたて直し、ということなのだろう。しかし、それにしても、わずか1年で「元の鞘」である。なんつーか、安直というか、こらえ性のないというか……。

一方、原さんにしてみれば、「忘れ物を取りに来た」ということだろうか。忘れ物とは、もちろんリーグ優勝のこと。加地・石川・茂庭ら自分の下で育った選手たちで03年あと一歩まで行って、04年ナビスコ杯を獲って、「次はリーグだ」と意気込んだ05年は残留争いも含めた低迷。そして退任。やっぱり無念だったんだろうね。

無謀な人事だとは思わない。98年の浦和や03年の東京を見れば原さんが真っ当な監督なのは確かだし、この1年で梶山や憂太らはさらに逞しくなった。05年あたりの行き詰まり(これは忘れたらアカン)を反省して柔軟に立ち回るなら、さらに原さんの意に沿う補強が行われるなら、上位に食い込むことは可能だろう。

ただ、やっぱりなあ……チームの戦略というかビジョンというか、そういうものの欠如、もしくは脆弱さを見せつけられてしまった気がするんだよね。朝令暮改のあげく、原さん個人の資質(あるいはビジョン)に頼ってしまったのか、と。原さんが何らかの理由で短期間で辞めざるをえなくなったら、どうするんだろうね。

結局、いつぞやけんとが言っていた「かつてのFC東京(98年以前は東京ガス)はチーム・ファン一体となって冒険をしていたけれども、いつからか守りに入ってしまい、02年以降は代わりに原さんがファンを連れて冒険をしてくれていた」という分析が正しいことになってしまうのだろうか。だとしたら、ちょっと(いや、かなり)寂しいような。


まあ、まずは来年。スタンドから静かに見守ろうと思う。新しい「原東京」がどこへ向かうのか、それは見ないと。原さん自体は新しいことにチャレンジしてくれるだろう、とは思うのだが。
 

コメント

安直と言えば、そもそもガーロを据えた時も(彼の善し悪しは別として)「霜田にやらせてみるか」的な丸投げな感じがしました。
強化部という玉虫色の組織ではなく、GMを置くなど責任の所在をハッキリさせる時期かなと。まぁ、東京っぽくないですけど。

そうですね。

どっちに振れるにしても安直、というか。結局、ガーロさんを連れてきた時も、「首のすげ替え+霜田さんを下に置く」だけで、通訳やら何やらも含めて新しいチャレンジをするだけの体制を作れなかったわけですし。

>GMを置くなど責任の所在をハッキリさせる時期かなと。
おっしゃるとおりだと思います。岡田さんやってくんないかな(笑)。

>まぁ、東京っぽくないですけど。
それはしょうがないでしょうね。なんか、今は「東京っぽい/東京っぽくない」が判断基準として強力すぎるような気がしますし。