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2006年11月03日

●アーセナル、ゴールマウスの防御力に屈する

スカパー!110で観た欧州CLアーセナル×CSKAモスクワはスコアレスドローに終わったのだが、この試合におけるアーセナルのシュートの外しっぷりが凄かった。「次はどんなシュートミスをするのか」と、思わず90分間画面に釘付けになったほど(笑)。


前半にアーセナルが放ったシュートは実に16本。スルーパスで抜けたファン・ペルシィはGKとの一対一を外し、アンリもセスクの浮き球でDFライン裏へ飛び出してGKと一対一になるも、流し込もうとしたキックは枠外。ロシツキとのワンツーでGKまでかわしたセスクのシュートはサイドネットを直撃した。崩しのパス交換は実に鮮やかなのに、フィニッシュだけがどうしても枠へ飛んでくれない。それも、惜しいところで……。

笑撃的、いや衝撃的だったのは、前半終了間際。左サイドに流れたアンリが大きなストライドの急加速でDFをぶっちぎり、速いグラウンダーのクロス。このボールがニアに寄るGKとDFの間をきれいに抜け、ゴール正面に走りこむロシツキの足下に。推定距離2m、ゴールマウスは超ガラ空き。これぞまさに超ごっつぁんゴール。「俺でも入る」シュート!

ところが、世界有数の技巧派MFロシツキーは、正面に蹴れば難なく入るシュートを左斜め75度(くらい)に飛ばしてしまい、ボールはポストの前で慌てて振り向くGKの胸にスッポリ。頭を抱えるロシツキー。立ち尽くすチームメイト。一瞬言葉を失う実況アナ……。このシーン、「いや~、ワールドカップの柳沢のシュートを思い出しましたよ!」という、あまりに的確すぎる加藤久さんのコメントが笑えた。いわゆるQBKですか(笑)。

後半は中盤にスペースができてカウンターの撃ち合いとなったのだが、ここでもアーセナルは決められない。ゴールライン際からアンリが入れたシュート性のクロスは、飛び込むファン・ペルシィとポストの間を通過。アーリークロスにフリーで合わせたファン・ペルシィのヘディングシュートも、ポストわずか左を抜けてしまう。どんピシャのタイミングで、GK一歩も動けなかったのに……。もはや何をやっても駄目か、という雰囲気が漂う。

で、このまま行くのかよ、という試合終了間際。ウォルコットが入れたライナー性のクロスに対してDFとアタッカーが膠着したところ、ジウヴェルト・シウヴァが後方から走り込んでヘディングシュート。これがついに枠、それも左隅のいいコースに飛んだ!しかし、「今度こそ決まったか!」と思ったその瞬間、GKアキンフェイフが信じられない反応を見せて横っ跳び、ボールはむなしく枠外へ。……結局、そのままスコアレスドロー。


あのゴールには呪いでもかかっていたのか、見えないバリアが張られていたのか、それともあのGKは念動を自在に操れる超能力者なのか(笑)。ベンゲル監督は「7-0でもおかしくなかった」とコメントしたらしいが、全くその通り。「世の中にはこのような不可思議があるのだ」とでも呟きたくなるような、超常的なアーセナルの無得点だった。何しろシュート24本を、世界有数のゴールゲッターも含めて外しまくったのだから。

もし、自分が応援しているチームがこんな試合したら……もう、酒かっくらって布団かぶって寝るしかないよね。「こんなこともあるさ」とか言ってね。まあ、今のFC東京だと、そもそも「チャンスの量産」というシチュエーションがあり得ないから、そんな心配は無用なんだけど(笑)。アーセナル及びアーセナルファンにはまことに気の毒な試合だった。


アーセナルアタッカー陣の外しっぷりを動画で見たい方は、コチラへ

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