うまねんblog

　
キックオフ直後、大宮陣左サイドで得たＦＫを宮沢（梶山の出場停止により先発）が蹴り、ニアに飛び込んだ今野が丁寧に頭で押し込んで東京先制。やった！！……っつーか、セットプレーで今野をフリーにするなんて、いくら何でもいかんのではないかね大宮は。予想メンバー的にも、事前に「そこだけは」気をつけなければならない類のプレーだろう。「ありがとう」というか、敵ながら観ていて腹が立ったというか（笑）。だから１２位なんだな。

８分、小林大伍のワンバウンドＦＫを土肥が前に弾き、フリーで走り込んでいた波戸がシュート！……も外れ。これまた「ありがとう」の類。その後、前半の途中までは東京ペース。憂太、ルーカス、宮沢、今野でよくつないで攻めていく。憂太が入ると、出してほしいところにきちんとパスを出してくれるため、観ていてストレスが少ない。そして、今野は完全に調子を取り戻した様子で、攻守に大車輪の活躍。憂太ともよく同調している感じ。

しかし、いい流れを生かせないのが今の東京。憂太の強烈な枠内ミドルシュートはＧＫ荒谷がパンチング。１３分には、今野がドンピシャのクロスを戸田に合わせ、「もらった！」と思った次の瞬間ボールは垂直上昇して雲の中に消えていった（最後にキラッと光ってた（笑））。ズッコけた。また、決定力だけでなく、石川が他の攻撃陣と噛み合わないのも問題。大げさに言えば、東京の攻撃は石川抜きで回っているような気さえした。

結果として、前半も中頃になると、石川は孤立を深め、また今野がどんどん前に出る（出ざるを得ない）分宮沢に守備の負担が大きくかかってしまい、フラットな攻撃ラインで押し上げてくる相手に対して中盤守備が維持できなくなる。次々にセカンドボールを拾われて大宮ペースに。もっとも、大宮も攻撃の詰めが甘くなかなか決定機に至らないのだが。最後は東京側の足が止まり、グダグダに危ない雰囲気で後半突入。だから１３位なんだな（笑）。

後半早々、藤山が深い位置でボールを奪われ、久永が土肥と一対一になるピンチ。が、これもシュートは枠をとらえられず、命拾い。ところが、５０分。茂庭が太腿を痛めてしまい負傷退場。当然増嶋が出てくるもんだと思ったのだが……なんと文丈との交代。今野・伊野波の「本職じゃない」ＣＢコンビになって「おお、代表効果だ！」と一瞬はしゃいだものの、増嶋の気持ちを考えると微妙だし、実際守備が回るのかどうか不安でもあった。

ゆえに「早く２点目をとらないと！」と叫んでいたわけだが、その声が聞こえたのか（笑）、５２分、ボックス内からのこぼれ球を憂太がダイレクトボレー、荒谷は動けなかったものの、ボールは惜しくもポストにはね返って外れる。これを決めてれば超格好良かったのだが。そのすぐ後にはＤＦの押し上げの逆をとった戸田が抜け出してシュートを決めるも、オフサイドの判定。ホントかよー！というタイミングだった。しかし、戸田は相手にとっちゃ常に脅威だな……。

そこからは「動かない」試合となった。東京の方は急造４バックゆえにライン守備が機能せず、次第にズルズル下がっていく（元々、後半になってからはあまり前からボールを奪いに行かなかったようだが）。上がらない全体の中で憂太にボールが渡っても、前にターゲットがなくてはどうしようもない。一方、大宮の方も、ほとんど個人の判断力で作られている東京の守備を崩すような、ひねりの効いた攻撃を繰り出せず時間が進む。

７７分、藤本に代えて森田投入。ジャーン欠場の上に茂庭までいなくなり、東京ＤＦには高くない選手が揃っていたから、このパワープレイシフトは当然の采配（もっと早くても良かったくらい）。これに対して東京は藤山ＯＵＴ、増嶋ＩＮ。対応が早かったのは良かったが、倉又さんはよほど増嶋の地上戦能力を信用していないのかな（笑）。最後はボックス内にほとんどの選手が釘付けになりながらも東京が粘りきり、１－０のままタイムアップ。やれやれ、である。

まあ、試合前の段階では依然として残留が確定的でなかったのは確かで、そうでなくてもこういう「つまらない」試合でもセットプレーを生かすなり何なりで勝ちきる、ということはリーグ戦を戦う上では大事なことだ。茂庭→文丈の交代も、そもそも後半開始から守備的だったんだし、「この１試合」だけを考えれば間違いとは言えないと思う。とりあえずは、勝てて良かった。ただ、今後もこういう試合を見せられるかと思うと……ちと辛いな、とも思う。

個人的には、前半の戦いぶりの方がより根本的な問題かもしれない、と思った。どうも、選手間でコンセプト（あるいはイメージ）の共有ができていない気がするのだ。憂太のやろうとしているサッカーと石川のそれと、さらに徳永や戸田のそれ……。憂太と今野だけはバッチリだったようだが。どうも、今季のチームの混迷はまだまだ続いている様子。とにかく、今回の連勝を契機に、しっかりチームを作っていってほしいものである（っつってもあと５試合だけど）。

やっぱり、去年の同じ月・同じ会場の大宮戦みたいに、２トップの後ろに憂太を置いたパスサッカーを軸にしていってほしいんだけどなあ。別に「ポゼッション」とか何とか難しいことは言わないでいいから。倉又さん的には、どうしても固定のサイドを生かしたいということなんだろうか。それとも、今のメンツでは「中盤を作る」のは無理ということなんだろうか。んなことないよな。

試合後は、某「組」系東京サポーターの方々に混ぜてもらい、赤羽にて飲み会。まずは朝からやっていることで有名な（あの『孤独のグルメ』にも掲載された）一番街の「まるます屋」を覗いてみたが、ギッチギチの満員で断念。続いて、やはり朝からの営業で名高い（？）立ち飲み屋の「いこい」。ここは運良くテーブルが空いていた。

さっそく「生ビール」で完配、じゃなかった乾杯。２杯目からは瓶ビールで、焼鳥各種、煮込み、もろきゅう、あん肝などに舌鼓。焼鳥はややソルティー（笑）で、ビールがなければちょっと苦しそうなものだったが、さすが「労働者の街」というべきか。店のおばちゃんは愛想はないのだが、矢のように放たれる注文を全然間違えないのはスゴイ。何よりいいのは、安いんだよね、この店。散々飲み食いして１人２千円。

どんどん酒が進み、バカ話（あまり語るような試合でもなかったし）のうちに時間も経って、気がつけば店に入ってから２時間以上が経過していた。でも、まだ７時台（笑）。ということで、２軒目は商店街の中にある「丸健水産」に有志数名で。ここはおでん種のお店がついでに立ち飲みを始めた、という風情なんだけど、おでんはなかなか美味かったし、もちろん安い（ちなみにキャッシュ・オン・デリバリーね）。

てな感じで満足して家路についたのだが、４時間くらい飲んだのに、家に着いたらまだ１０時前。素晴らしいね、早い時間から飲むというのは。そして、新宿からわずか１３分で着く場所にしてあのディープさは、まさに「恐るべし、赤羽」であった。「まるます屋」は今度試合に行く前に寄ってみようかしら。試合中居眠りしちゃうかもしれんけど……（笑）。

「まるます屋」と「いこい」については→コチラの記事もお薦め。