●「ナゴヤサン、カチテンサンアリガト」(前編)
昨日は日帰りで名古屋に行ってきた。午前中、東京駅から「のぞみ」に乗車。3連休にF1開催も重なって、ほぼ満席だったようだ。1時間半ほどであっさり到着。所要時間で言えば、鹿島遠征の半分以下(笑)。近いね。
まずはひつまぶしを食べようと、地下鉄に乗って矢場町の松坂屋「あつた蓬莱軒」に行ってみたのだが、呆気にとられるくらいの大行列。速攻であきらめて、栄町駅近くの「いば昇」に入る。ここも行列はしていたが、回転が速いのですぐに食べられた。で、お味の方は……うーむ、まあ普通に美味しくはあったし、薬味やお茶を加えたりして飽きずに食べられるのは面白い。でも、うなぎ好きとしてはやっぱり鰻重の方がグッと来ますな。
食後に周囲を散策していたら、突然観覧車が回っているのを発見。ビルの中は普通に飲食店や衣料店のようだが……これ街中の交差点でっせ。もちろん、乗ってみた(笑)。500円也。「名古屋城より高い観覧車です」とかアナウンスが流れていたのだが、周りにけっこう高い建物が多くて眺めはあまり良くないかも。だいいち、男1人なのが寂しすぎるな。とか言いつつ、1000円も出して記念写真を買ってしまう俺。
その後は久屋大通沿いに散歩。公園の中やテレビ塔の脇を通ったり。土曜日なのに人通りが少ないのが不思議だったけれど、「名古屋は地下街が発達しているから地上に人が少ない」という説が本当なのか、それともやたら風が強かったせいか。途中「オアシス21」という複合施設があって、ガラス屋根の上に水が流れているのが涼しげでグー(レアンドロ・エルリッヒの作品みたい)。万博の時にでも作られたのかな。
そんなこんなで寄り道していたら、スタジアム到着はキックオフ5分前になってしまった。瑞穂競技場は、地下鉄「瑞穂運動場西」駅から徒歩10分ほどの公園内にある。すぐ隣接してラグビー場や野球場もあり、公園の外は住宅街。やや長居に似た感じかな。名古屋在住のフットボール賢人森末潤一氏と合流してメインスタンドにて観戦。
で、J1第26節。名古屋グランパスエイト 1-2 FC東京。6連敗のどん底状態でアウェイの地に乗り込んできた我らが東京。瑞穂は1部昇格以来勝ち星のない相性の悪さだったが……なんと平山・石川のゴールで勝利。強風が吹き荒れる中「ガラリ一変」とはいかない内容ながら、名古屋のグダグダぶりにも助けられて勝ち点3を拾うことができた。まあ、サッカーとはそんなもの、か。これで残留戦線からは離脱だね。
試合中ずっと、メインから見て左→右に強風が吹く悪コンディション。コイントスで東京は風上を選択した。これが、結果的には吉と出ることになった(のか?)。
前半、落ち着かない序盤を過ぎると、次第に名古屋がペースをつかむ。ヨンセンを先頭に、オランダ人監督が率いるチームらしいバランス良いポジショニングとシステマティックな動きで押し上げていく。ゴール正面のこぼれ球に走り込んだ藤田のシュート(枠外)、右サイドからのクロスをダイレクトに叩いた中村のボレー(オフサイド)、いずれも決定的。東京の方は、戸田がいい飛び出しで期待を持たせるものの、全体的にはなかなかボールを前に運べない。
しかし、先制したのは東京だった。22分、珍しくいいタイミングで石川を追い越した徳永が右サイドを抜け、落ち着いてグラウンダーのクロス、梶山のミドルシュートをGK楢崎が弾いたところ、きっちり詰めていた平山が押し込んでゲット。平山初ゴール!大いに盛り上がる東京サポ。この場面、東京はFW2人が詰めていたのに対して名古屋は誰もカバーに走っておらず、集中力の差が生んだゴールと言えるだろう。梶山のミドルには追い風も味方したかな?
ここから名古屋がおかしくなる。ボールを支配して全体でバランス良く押し上げはするものの、前でマークの剥がしやスペースを作る動きに乏しく、横パス・バックパスの連続に。鹿島あたりのポゼッションとは違い、「ひと突き」の怖さに欠ける印象。おかげで東京は落ち着いて守備ブロックを整えることができ、「すみませんねえ、守備練習させてもらって」という感じである。ロスタイムには、石川のクロスに戸田がどんピシャで合わせるも枠外。まあ、戸田だから(笑)。
(後編に続く)