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2006年08月26日

●清水エスパルス×FC東京 (テレビ観戦)

夕方、JSPORTSでJ1第20節。清水エスパルス 2-0 FC東京。中断明けてから7戦5勝と、監督交代以来2連勝、好調チーム同士の対戦である。序盤は速いパス攻撃の応酬で非常に見応えのある試合となったのだが、前半終了間際のPK&徳永退場で試合のバランスが崩れた。東京も10人になりながらよく粘ったのだが、ついに劣勢を覆しきれず、逆に追加点を奪われて悔しい敗戦。残念ながら、念願(?)の3連勝はならなかった。


前半途中までは切れ味のある攻撃の応酬。清水は藤本・兵働ら若手が足下の技術を生かして素早くパスを交換しつつ、前線の「重し」であるマルキーニョスを追い越していく。対する東京は梶山やルーカスのキープ力を生かしながら左右に揺さぶり、石川・川口がガンガン勝負を挑む。東京のCBに不安定さがあるのと、戦術に継続性がある分やはり清水がやや優位なのだが、東京も決して悪くない出来だったように思う。石川と梶山のシュートは惜しかった。

12分に徳永が与えたPKは、マルキーニョスがふかしてくれて命拾い。また、前半途中からは清水がボールを支配する時間が増えたが、決定力を欠いたこともあってなかなか得点には至らず。ところが、「これはかえっていい展開では?」と思い始めた終了間際、徳永がチェを引き倒したとの判定でまたPK、徳永は警告2回目で退場。チェのキックは土肥ちゃんが手に当てながらもゴールインして清水先制。この場面は、失点よりも徳永の退場が痛かった。

後半、東京は赤嶺に代えて伊野波を入れ、ルーカス1トップの4-4-1という堅策。開始直後に清水のサイド攻撃からフリーの藤本に渡った場面は、藤本が力んでシュート失敗。この時点ではまだ東京にツキがあるように思えたが、その後も一貫して清水ペースは変わらず。東京は前で基点が作れない。あと、ここのところずっとそうなのだが、CBの2人がイマイチに見えた。茂庭はズルズル下がりっぱなしの場面が多く、ジャーンはヘディングで競り負け。うーん。

それでも、相変わらず清水がチャンスを作っては外し続けたのと、東京の攻撃は散発的ながら、伊野波の馬力と運動量、ルーカスの技ありドリブル、そして完全にトップフォームを取り戻した石川の積極的な勝負姿勢があったため、期待は途切れない。なかなか突き放せぬ展開に集中の切れかけた清水バックラインからボールをかっさらう場面もあった。なんとか、このまま行ってくれれば、終了間際に阿部ちゃんあたりの「一発」があるのでは……。

東京の希望を断ち切ったのは、チョ・ジェジンだった。32分、伊野波が倒れて守備が動揺したところ、左サイドを突破しだ藤本がマイナス方向に折り返し、これをダイレクトで叩いてゴール右にゲット。コンビで崩しての得点とも言えるが、けっこう難しいシュートでもあったのでは。走り込むタイミングやキックの強さとコース、どちらも完璧なプレー。あれを決められちゃあ、ねえ。あの藤本がえぐってきた状況では、CBがゴール前に引いていたのも仕方がないし。

ただし、その後も東京が最後まで切れずに攻め続けたのは嬉しい光景だった。連戦の疲れが出たのだろう、後半途中からは全体的に足が止まり気味だった(ただし清水も同様)のだが、意地の反撃。ルーカスが、石川が、やる気満々で清水ゴールめがけて突入していく。もっとも、さすがにフォローはあまりに少なく、オレンジの壁を突き破りきれず。結局、0-2のまま試合終了。選手たちは頑張っていただけに、勝たせてやりたかったけれど……。


清水は良いチームだと素直に思った。藤本ら若手にせよ市川や伊東にせよ、タイプとしてはテクニシャンが揃っている(だからこそチョの強さがいいアクセントになっている)ように見えるのだが、彼らがよく走りしっかり組織の中に組み込まれているのを見ると、つくづく「継続は力なり」なのかな、と思う。長谷川監督なんて、失礼ながら昨年は「いつクビになるんだろう」と思って見てたんだけどね(笑)。もっとも、優勝争いとなると、ちょっと守備が弱いかな。

東京は、ちょっと小休止といったところか。今日は不運な判定もあったし(徳永の2枚目はかなりアレだ)、監督交代以来日程的余裕がない中で清水相手はちょっとキツかった。選手の疲労も深刻な様子、信男さんなんて後半はどこにいるのかよく分からなかった。今の状況ではこれが精一杯、「こんなこともあるさ」と言うしかないと思う。今年はとにかく一戦一戦大事に戦っていいサッカーを披露していくしかないのだから……要するに次だ、次(笑)。

次の相手はセレッソ。前回はアウェイでチンチンにやっつけているが、今度は名波という得体の知れない新戦力が加わっていることもあり、ちょっと不気味だ。あと、心配なのは、徳永の出場停止と茂庭の怪我か。茂庭は、「出来が良くない」とか言いつつも、いないとやっぱり不安。増嶋と伊野波の出番になるのだろうか。頼むぞ!次を終えれば10日以上間が空き、負傷の今野も復帰してくるはずである。勝っておけばだいぶ楽になるが、さて。

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コメント

やっと精神病院から開放されました。
きょうのセレッソ戦は今期開幕戦です
開幕の試合には強い東京俺の開幕も飾ってくれ!
さよならセレッソの呪いガンバの弁当の呪いも
くずした東京に幸在れ!
ところでi伊野波ってだれ?
昔の貸本雑誌みたいなガロは見れずしまい
ササも帰って行ったし浦島太郎の気分です。
ま、何はともあれ眠る町からの開放です。

どうも。
久しぶりに東京の試合が観られるんですね。何よりです。

伊野波はいい選手ですよ。スタミナも馬力もガッツもあって……要注目です。

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