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2006年08月21日

●ジェフ千葉×FC東京 (前編)


昨日の夜、フクダ電子アリーナでJ1第18節。ジェフ千葉 3-4 FC東京。中断明けの不甲斐ない戦いぶりに加えて前節浦和戦の大敗を受け、ついに前節浦和戦後に監督交代を断行したFC東京。倉又監督の初戦はアウェイで強豪ジェフが相手という厳しい条件だったが……激しい撃ち合いを制して劇的な逆転勝利。クラブ史上初の「シーズン途中からの新体制」は、この上ない好スタートを切ることができたのだった。


この日の東京は、4-4-2のフォーメーションでスタート。トップがルーカス・赤嶺でサイドハーフは石川・川口の快足コンビ。中盤の底には浅利が、懸案の左SBには藤山が「復帰」した。機能的には大熊時代にやや近いような感じだろうか?とにかく「原点回帰」といった趣が強く感じられる布陣である。ガーロ監督起用によるチャレンジが一旦頓挫したことを受けてリスタートするからには、まずは妥当な方策だったろう。

 

キックオフ。まず目についたのは、東京の前に出る積極性。アタッカーたちが前目前目からボールを追いかけていく。2分には敵陣でボールを奪った川口が一気に持ち上がってシュートを放ち、ボールはバーの上を越えたものの、「おお、今日はやはり気合の入り方が違う」という感じであった。しかし5分、梶山の横パスを奪われてカウンターからCKとなり、ハースの入れたクロスを阿部勇がダイビングヘッドで右隅に決めて千葉先制。あっという間の出来事だった。出鼻を挫かれる、とはこのことか。

めげずに突っかけていく東京だが、効率良くチャンスを作るのは千葉の方。タッチが少なく、それでいてフォロワーの位置取りが良いために成功率の高いパス回しが東京DFを翻弄する。7分、中央のクルプニコビッチがペナルティボックス内へ浮き球を送り、山岸が落とす。飛び込んだ巻はシュートしきれなかったものの、こぼれ球を坂本がつま先でちょんと浮かし、ボールは土肥ちゃんの頭を越えてゴール右隅に吸い込まれていった。0-2。先週までだったら、選手もサポーターもここでめげていたかもしれない。

だが、早くも追い込まれ必死モードに入った東京は懸命の反撃を開始。9分、徳永のクロスが逆に流れたところ、拾った川口が縦に勝負してシュート、GK立石弾くも間一髪阿部がクリア。東京はボランチやSBの上がりも加わって分厚い攻めを形成、精度はともかく、細かく速くボールを動かして押し込んでいった。12分、梶山が中央からワンバウンドのロングシュート、立石は横っ跳びで辛うじてCKに逃れる。15分には川口がボックス外から強烈なミドルを放ち、わずか右上に外れた。

16分。左サイドのスローインから混戦になり、巧みにボールを持ちだしたルーカスが地をはうミドルシュート!雨上がりのピッチでボールはスピードに乗り、立石の横っ跳びも届かず左隅に決まった。前を向いて勝負できる時のルーカスは本当に頼りになる。さすが得点王!1-2。その後も東京の攻勢。サポーターの大声援を背にセカンドボール拾いまくりの連続攻撃、千葉は上がれずボックス内でかろうじてクリアの場面が続く。19分にもルーカスが右サイドから切れ込んでミドルシュート(枠外)。

千葉はA3や代表戦の疲れに加えて蒸し暑さがこたえたか、全体的に動きが重く、特に攻→守の切り替えは遅い。どんどん寄せていく東京の選手たち。ただ、それでも息を整えて盛り返してくるのはさすが。25分、右サイドからハースがゴール方向へ巻くクロス、巻がノーマークで飛び込んだがわずかに触れず、ボールもポスト左に外れて命拾い。26分、東京陣でのヘディング合戦から押し上げた佐藤勇がシュート(DFブロック)。31分には右サイドを抜けた坂本が切り返して逆コーナーをループで狙うも、枠外。

東京も負けてはいない。35分、ルーカス・梶山・徳永がボールを拾いまくって波状攻撃をかけるが、クロスはアタッカーまで届かず。38分、右サイド徳永が羽生との一対一からグラウンダーのクロスを入れ、石川のダイレクトボレーがポストわずかに右を抜けた。40分、川口を振り切った坂本が右足シュート、ボールは外側のサイドネット。その直後、バックパスに石川が詰めてあわやの場面も。ロスタイムにはカウンターから赤嶺が勝負、シュートはDFに当たって枠内に飛んだが、立石が横っ跳びでセーブ。

めまぐるしい攻め合い。しかしチャンスの数は似たようなものながら、運動量とセカンドボールへの反応では間違いなく東京の方が上だった。「よしよし、これは行けるぞ」という感じでハーフタイムへ。終了間際に中盤の要である佐藤勇が負傷交代したのは、千葉にとっては全くの誤算であったろう。


後編に続く)

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コメント

筆が軽そうですね(笑)。

そりゃ今回はメチャ軽いです。

だから、メチャ長いです(笑)。

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