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2006年07月22日

●FC東京×鹿島アントラーズ(テレビ観戦)

夕方、4日ぶりに家にたどり着いてすぐ、MXテレビでJ1第14節。FC東京 2-4 鹿島アントラーズ。真夏の中2日、しかも前節は豪雨の福岡戦。中断明け第2戦は、特に東京の選手たちにとっては過酷な試合となった。ルーカスの見事なミドルシュート2発で撃ち合いに持ち込んだものの、鹿島の勝負強さにしてやられる形で敗北。うーん…。


「鹿島に負ける時はこういうやられ方」という典型だった。東京は布陣変更も功を奏して福岡戦よりずっと出来が良く、ルーカスの個人技で先制点も奪うことに成功。しかし、注意すべき前半ロスタイム、そして後半開始早々に続けざまの失点。そこから攻勢に出てまたルーカスの強ミドルで同点にしながら、セットで勝ち越され、さらに前がかりになったところをカウンターで追加点。「ここぞ」という場面での集中力、プレー精度の差を見せつけられた思いである。

自転車に喩えるなら、鹿島は5段くらいの変速ギアを持っているように見える。点を取りに行くべき時あるいはチャンスと思った時には意識的に重いギアをかけ、休むべき時や時間稼ぎの時には軽いギアで流し、他にも状況に応じて微調整できる、と。東京の方はギアは「イケイケ」と「グダグダ」の2段しかなく、しかも意識的に変速することができない(笑)。この「一本調子」は原時代どころではなく大熊時代からの課題なのに、結局改善されてないんだよね。

おそらく、ガーロもこのチームにそういう問題があるのは気づいている(というより、その改善が彼に課せられたミッションの1つのはず)。速攻勝負からポゼッション重視への切り替えの試みもその流れだろうし、中断期間には「ギアを変える練習をしている」というコメントも出していた。今の流動性を優先する攻撃陣の組合せも、せめて「イケイケ」な時間帯を無理矢理にでも増やしたいということなのかもしれない。でも、今のところ、目に見える成果は上がっていない。

次に、選手起用について。ダブルボランチは正解だと思う。今野の攻撃参加が増えること、そしてサイドにより攻撃的な選手(石川)を置けること。徳永のCBも能力的には問題がなく、流れに応じて彼も攻撃参加(あるいは4バックへ変更)できるのは心強い。攻撃の厚みはぐっと増したように思う。ただ、問題なのは、急な布陣変更ゆえの連携のぎこちなさ。失点時のマークずれや寄せの遅れはその現れだろう。2ヶ月あったんだがなあ…。規郎負傷への対応など、選手交代は妥当だったと思うけれど。

残念だったのは、茂庭のプレーぶり。チーム全体のぎこちなさや、左SHが不慣れな伊野波だったことによる負担の大きさは割り引くにしても、精彩を欠いていたのは否めない。内田にむざむざシュートを許した2失点目、そして大岩に競り負けた3失点目。パスカットから思い切りよく敵陣深くまで持ち上がったのに、そこで何もできなかった場面もいただけない(撃っとけって)。本人も出来には不本意そうだったけど、やはりW杯のドタバタが影響しているのだろうか。


まあ、ともあれ、次の試合(水曜日のアウェイC大阪戦)はすぐにやってくる。これまで見る限り、ガーロ監督は長い準備期間をかけてチームをまとめるよりも、短い時間での対応や試合中の応急策に手腕を発揮しているように思える。それで良いかどうかというのはさておき(良くないよな)、今日見られたチームの良い部分(前を向いたルーカス・憂太・今野の連携による攻撃)と悪い部分(クロスの精度の低さ)を考慮して、何とか立て直してもらいたい。

しかしなあ…金沢に続いて規郎まで負傷して、左の選手がいなくなっちゃったよ。東京系の掲示板やブログをのぞくと「3バックにするくらいならなぜ藤山を出さない!」とお怒りの方が多い様子だが、左SBとしての藤山の不安定ぶりを忘れたのかキミ達は(笑)。藤山でいいのなら、そもそも金沢もつれて来てないっつーの(その後、原さんは藤山をCBとして見事再生させたわけだが)。まあ、SHならアリかなとも思うけど、やはりちと厳しい。伊野波をコンバートするか、それとも補強か?


この試合はホームだったが、調布の花火大会の都合やらで松本開催となったのであった。福岡遠征と帰省の関係で日程がキツかったのと、あと「なんで今さらホームゲームを遠いところでやるのよ」という抗議の気持ちもあって(笑)、結局現地には足を運ばなかった。でも、やっぱりサッカーは生が最高。選手たち、特にルーカスや今野や伊野波、あと文丈の奮闘を目にして、「行けばよかったかな」とちょっと後悔した。現地組の皆さん(特に博多から直行した精鋭たち(笑))、どうもお疲れ様でした。


(試合後の選手のコメントはこちら)



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